暴言を吐く客にスープを浴びせられた店員 「私たちはエプロンをつけたロボットではない」(米)

問題のクレームが発生したのは今月7日午後1時半、米テキサス州ベル郡テンプルにあるメキシカンレストラン「Sol De Jalisco」での出来事だった。

当時クレーム対応にあたっていたのは同店の店長を務めるジャネル・ブロランドさん(Jannelle Broland、24)で、客の女性は受け取った商品「スパイシー・メキシカン・メヌード(Spicy Mexican menudo)」に関するクレームを訴えていた。

女性客は最初に「スープが熱すぎて蓋が溶けてしまった」と電話をすると、問題の商品を持って店にやって来た。そして店でレジに立っていたジャネルさんを罵るようにして文句を言い始め、返金を要求した。

当時の様子は店内の防犯カメラが捉えていた。音声は入っていないが、女性客がジャネルさんを指差しながら激しい剣幕で罵倒している様子がうかがえる。

ジャネルさんは返金か別のメニューを提供すると伝えたのだが、女性客はこれに納得がいかず、上司にあたる人に文句を言わないと気が済まないということで逆上し始めたという。

そして女性客は怒りが頂点に達すると、手元にあったスープをジャネルさんの顔に浴びせるようにして投げつけたのだ。その後、女性客は一緒に来ていた男性と共に逃げるようにして店の外へ出ていった。

ジャネルさんは「当初は『何が起こったの? なぜこんなことが起きたの?』と思いました。それから目を開けられないことに気がつき、目の周りのスープを拭ってようやく『あの人は私にスープを投げつけたんだ』と理解しました」と振り返っている。

幸いにも浴びせられたスープはその時点で多少温度が下がっており、火傷を負うほどではなかった。しかしこのスープは同店の商品の中で最も辛いもので、ジャネルさんはスパイスのせいで目や喉が焼けてしまったそうだが大事には至らなかった。

同店はこの件を地元警察に通報し、女性客を出入り禁止にしたとのことだ。

捜査を担当したテンプル警察のアレン・テストン副署長(Allen Teston)は「我々は今回のような行動を決して見逃すことはできません。もし良くないサービスを受けた場合には、問題が解決するまでは分別のある態度を心がけるようお勧めします」とコメントしている。

ジャネルさんはサービス業で6年間働いてきたが、今回のように客から無礼な扱いを受けるのは初めてではないと明かす。

「私たちはエプロンと名札をつけたロボットではありません。お客様や他の人々、彼らの子どもと同じように感情を持った人間なのです。どこに行っても自分の家族に接するのと同じ優しさと敬意を持って、全ての人に接してほしいです。」

「これを機に、私の地域だけではなく他の地域においても、酷い待遇や人手不足に対して多くの関心が寄せられることを祈っています。」

この動画を見た人からは「これは酷すぎる。この人は逮捕されるといいね」「返金のためにわざとプラスチックを入れたんじゃない?」「なぜこんなことをするのか理解できない」「人類は正気を失い始めている」など驚きの声や女性客に対する非難の声が寄せられている。

なおテンプル警察によると、この女性客に対する刑事告発は現在保留中だという。

画像は『kcentv.com 2021年11月11日付「VIDEO: Woman who threw soup in face of Temple restaurant employee facing criminal charges, police say」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/11/13 6:00

この記事のみんなのコメント

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  • 出禁だけじゃ甘くね?

  • クレームをつけた女性客と一緒に来ていた男性は女性客を叱るべきだった。男性は店長に謝罪しても良かった。

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