スッキリしない慢性的な疲労感…4つの体質改善について中医師に聞く

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 コロナ禍も2年がたとうとするなか、仕事も遊びもやる気が起きない。……というか、なんか毎日ダルいし、カラダが重い。そんな倦怠感を払拭するには、どうすればいいのか? 中年の日々を覆う“疲れ”を吹き飛ばす極意を探った! 今回は慢性的な疲労感の改善について、東京大学薬学部と北京中医薬大学を卒業した中医師に聞く。

◆人間に備わる回復力を鍛える

 これといった深刻な病気ではないが、カラダがスッキリしない。慢性的な疲労感を根本から改善したい。そんなときは漢方という選択肢もある。漢方薬局「薬石花房 幸福薬局」の幸井俊高院長に話を聞いた。

「人には生まれつき、元気でいたい、健康になりたいという力が備わっています。その自然治癒力を最大限に生かすことにより、健康を維持し、カラダ全体のバランスを整えることで病気を改善しようというのが漢方の基本的な考え方です。具体的には、日々の食事や生活習慣、体調を問診したのち、舌を見て(舌診)、その人の体質に合わせた漢方薬を調剤します」

 いわゆる「頭痛には痛み止め」といった西洋医学の対症療法とは、異なる考え方だ。

「中医学では、加齢に伴うカラダの不調の多くは腎の衰えが原因と考えられています。腎は内臓の腎臓ではなく、生きるために必要な生命力の根源を蓄えておく機能。20代から30代前半をピークに衰えはじめ、腎機能が低下した状態を“腎虚”と呼びます。腎を補う効果の高い食材は、ウナギ、黒ゴマ、枝豆、山芋など。旬の食材をたっぷり取り入れた自然に即した食生活が重要です」

◆体質によって変わるアプローチ

 また、ひと口に「疲れやすい」と言っても、体質によってアプローチは変わる。

「漢方では、『補捨流調(ほしゃりゅうちょう)』と大きく4つの体質に分類します。カラダにとって必要なものが不足しがちな体質が『補』、余分なものをため込みやすいのが『捨』、カラダの中の流れが悪い体質が『流』、自律神経やホルモンのバランスが不安定な体質が『調』。問診でどのタイプか知り、それに応じた生活を心がけると体調や体質の改善に繋がります」

◆漢方の効くカラダに

 下記は、それぞれの体質別に積極的に取りたい食材やなどをまとめたものだ。

「一時的に栄養を補給するビタミン剤やドリンク剤に頼っていては、慢性的な疲労や倦怠感の根本的な治療にはなりません。心身を休め、旬の食材や体質に合ったものを口にすることで、さらに漢方の効くカラダになっていくはずです」

 2000年の歴史が生み出した漢方。先人の知恵にあやかりたい。

◆4つの体質「補捨流調」

①<補> カラダにとって必要なものが不足しがちな体質

【見られやすい症状】
食欲不振、少し食べるだけで太るなどカラダにとって必要なものが不足しがちな体質

【積極的に取りたい食材】
さつまいも、トマト、豆腐、ほうれん草、豚肉、色の濃い野菜

②<捨> カラダに余分なものをため込みやすい体質

【見られやすい症状】
倦怠感やむくみ、便秘、吐き気などカラダに余分なものをため込みやすい体質

【積極的に取りたい食材】
大根、もやし、ごぼう、海藻類、ウリ類、夏野菜

③<流> カラダの中の流れがわるい体質

【見られやすい症状】
憂うつ感、刺すような頭痛などカラダの中の流れがわるい体質

【積極的に取りたい食材】
玉ねぎ、青梗菜、アサリ、青魚、香りの良い野菜、海藻類

④<調> カラダの中のバランスが不安定な体質

【見られやすい症状】
冷え性、頻尿、眠りが浅いなどカラダの中のバランスが不安定な体質

【積極的に取りたい食材】
黒豆、山芋、ブロッコリー、くるみ、栗、鮭、エビ、鶏肉

【薬石花房 幸福薬局院長 幸井俊高氏】
’60年、大阪府生まれ。東京大学薬学部、北京中医薬大学を卒業。’98年、中国政府より中医師の認定を受ける。著書に『おうちで薬膳 毒出しスープ』など多数

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[疲れないカラダ]―


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