日向坂46金村美玖、“多彩な表現力”で見せる新たなセンター像とパフォーマンス面における貢献を探る

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なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
日向坂46金村美玖 後編

 日向坂46はパフォーマンスからバラエティまで多才なエンターテイナーが多く在籍しているが、中でも金村美玖は“多彩な表現力”を強みとするアイドルとしても知られ、グループのパフォーマンスにおいて多大な貢献をしてきた。

 まず思い出されるのは2ndシングルのカップリングとして収録されている『Dash&Rush』でのパフォーマンスだろう。初めてセンターを務めた同曲は疾走感のあるポップス調で、激しい情熱的なダンスを特徴としている。

 金村の凛とした表情は楽曲の雰囲気ともあっており、目まぐるしく変化する曲調に合わせて、クールな表情と柔和な表情を巧みに使い分ける。たった一見で惹きつけられる目を特徴とした表情は金村の大きな強みだ。

 『日向坂46×DASADA LIVE&FASHION SHOW』やアリーナツアー『全国おひさま化計画 2021』でも小坂の変わりとして『青春の馬』をセンターとして披露したのも、ファンの間では強く刻まれている瞬間だ。

『青春の馬』のような感情をダンスに込めるタイプの楽曲で際立つのは金村の存在感。押さえつけられた高ぶる感情を開放するかのような情熱的なダンスと鋭い目力は唯一無二としか言いようがない。代打というプレシャーを一切感じさせないパフォーマンスからは、金村の強い根性を感じた。

 昨年末に放送された『CDTV ライブ!ライブ!クリスマススペシャル』(TBS系)での「サヨナラの意味」センター抜擢も彼女の表現力が評価されてのことだが、ジェニーハイの『夏嵐』のMVに出演した金村はより一層表現力に磨きがかかっていた。

 『HINABINGO!』(日本テレビ系)でMCを務めた小籔千豊との関係から今回の抜擢が決まったとのことで、川谷絵音は金村に対し「金村さんの表情とダンスで曲の行間が美しく表現されていて、より一層「夏嵐」という曲が好きになりました」と高く評価。

 自由奔放に踊る姿とプールに佇む儚げな佇まいは大きな話題を呼び、金村の名前を世間にも知らしめることとなった。豊かな表現力でもって、楽曲の世界観を表すその適応力はアイドルとして以前に、表現者として評価されるべきものである。

 メンバーの松田好花も「華奢なんですけど、ダンスをすると動きが大きいので、迫力があると思いますし、カッコいい曲調がすごく似合うなと思っていて。(中略)目鼻立ちがキリッとしたクールな表情で、ダンスもキレがあって、すごく魅力的だなと思います」と表情やダンスといった金村の魅力を語っていた。

 『日経エンタテインメント! 日向坂46 Special』(日経BPムック)のインタビューでの発言にもあるような表現を追求する意識は、金村が憧れの対象としている元乃木坂46の伊藤万理華の影響も強く感じられる。

 例えば、『君しか勝たん』のTYPE-Aに収録されている個人PVの『水色、美玖色』では伊藤の個人PVを彷彿とさせる世界観を作り上げていた。金村の表現力はかつての伊藤がそうであったようにグループの世界観に欠かせないものになっていくはずだ。

 小坂菜緒、佐々木美玲、加藤史帆、そして金村と日向坂46のセンターが受け継がれてきた。

 金村はセンター発表時のコメントで今回参加していない小坂への信頼を口にしながらも「私は精一杯勇気とか元気とか誰かを励ますような力強いパフォーマンスしかできない」と自分自身に言い聞かせるように語っていたのが印象的だったが、その言葉にはセンターとしての強い意思が感じられた。

 地道な努力によってセンターにまで駆け上がってきた金村は日向坂46に新たな風をもたらしてくれるに違いない。

(文=川崎龍也)

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  • 11/11 17:00
  • 日刊大衆

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