日向坂46金村美玖、豊かな才能とたゆまぬ努力で掴み取ったセンターポジション

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なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
日向坂46金村美玖 前編

 2021年10月27日に6thシングル『ってか』をリリースした日向坂46。櫻坂46との合同ライブ『W-KEYAKI FES. 2021』を経て、グループ初となる全国ツアー『全国おひさま化計画 2021』を見事成功させ、日向坂46として大きな手応えを手にした2021年ではあるが、一方、4作連続でセンターを務めた小坂菜緒が休養を発表するなど、グループにとって決してポジティブな話題だけではなかった。

 しかし、そんな逆境を跳ね返すかのように新シングルでは小坂とも親しい間でもあり、良きライバルでもある金村美玖がセンターに抜擢。加入からメキメキと力をつけ、ついにはセンターへと上り詰めた金村は今やグループにとって欠かせない存在にまで成長している。

 金村は2017年に『けやき坂46 追加メンバーオーディション』に合格。アイドルになる前は吹奏楽部に打ち込む普通の学生だったが、そんな生活に退屈な気持ちを感じアイドルを目指したそう。そんな金村は8歳のときに20歳の自分にむけて将来の夢を歌手とモデルと書いていた。

 幼少期にはクラックバレエ、ピアノや華道、中学では吹奏楽と多岐にわたる特技を持っており、『おもてなし会』ではフラワーアレンジメントの展示やゆいちゃんずの楽曲「チューニング」をサックスで披露するなど、多才な一面を見せていた。

 金村の多才ぶりは日向坂46としての活動を通しても発揮されていき、2021年1月に放送された『プレバト!!』(TBS系)において日向坂46にまつわる愛のあるアートデザインを披露し、「スプレーアートの才能ランキング」で1位を獲得し、査定員のKAZZROCKからも「10代でこのクオリティーはすごいです。見事です」と讃えられたのも記憶に新しい。

 さらには、けやき坂46時代に『ひらがな推し』(テレビ東京系)の企画「けやき坂46 学力テスト!」において見事「初代かしこセンター」の座に輝いた金村。『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)で昨年放送された「第2回学力テスト」では、9位という結果を受け悔し涙を見せるという負けず嫌いな一面を見せスタジオの笑いを誘った。様々な場所で個性を発揮してきた金村はまさに才色兼備という言葉が相応しいアイドルだといえるだろう。

 『セルフ Documentary of 日向坂46』(TBSチャンネル)では「圧倒的にこれと思える個性がない」と悩みを打ち明けていた金村だったが、『ENTAME 2020年4 月号』(徳間書店)では「今でも自分に個性があるとは思っていません」としながらも、「突出した強みを作るというより、“金村美玖”というジャンルを作っちゃえばそれが私の個性になるのかな? って。「私の存在自体が個性」みたいな」と意識のポジティブな変化を語っていた。こうした意識の変化も開放的に活動できるようになった要因なのかもしれない。

 日向坂46のデビューシングルでは3列目に位置していた金村。2ndシングルからは2列目のポジションに定着し、4thシングルでは齊藤京子、加藤史帆と並びフロントメンバーに抜擢。2019年には『マイナビ presents 第28回 東京ガールズコレクション2019 SPRING/SUMMER』でランウェイデビューを果たすと、2020年10月からは『bis』(光文社)のレギュラーモデルに就任し、憧れだったモデルの夢を叶えた。

 3列目からスタートした金村は2021年リリースの6thシングル『ってか』において初のセンターに選ばれた。前作『君しか勝たん』ではエースの小坂とのシンメで圧倒的な存在感を発揮し、テレビ番組などのバラエティでもソロで活躍を見せていることを鑑みても、センター抜擢は自然な流れだろう。

 3列目からセンターへと順調に階段を駆け上ってきたそのストーリーはいかにも作られたかのようなシンデレラストーリーのようにも思えるが、その躍進の背景にあるのは金村が飽くなき向上心を持って努力を続けてきたということ。努力家としても知られる金村は、かねてからアイドルとしてもっと上を目指すために何をすべきなのかを口にしてきた。

 『日経エンタテインメント! 日向坂46 Special』(日経BPムック)のインタビューにおける「歌番組の収録が終わるたびに1人反省会をして、「もっといい見せ方ができたんじゃないか」と、表情や角度、メイクを研究しています。自分のことを研究しないと前に進めないと思うから」といった言葉などはまさに金村の上昇志向の強さを表している。

 日向坂46は朗らかなイメージがグループ全体としてあるが、金村のようなガツガツとした向上心を抱え、それを外に向けて発信するメンバーがいることによって、グループが締まるということもあるだろう。何よりファンとしても金村の努力が可視化されているからこそ、誰よりも応援したいと心から思えるのだ。

(文=川崎龍也)

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  • 11/11 17:00
  • 日刊大衆

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