湘南乃風の“若旦那”と「そろそろ真面目に環境のことを話そう」…新羅慎二が書籍『循環』を出版した経緯とは?

UoC UNIVERSITY of CREATIVTY 共同編集長の近藤ヒデノリ(Hide)と平井美紗(Misa)がお届けするInterFMの番組「UoC Mandala Radio」。クリエイターに“ワクワクする社会創造の「種」を聞く”というテーマで、毎回さまざまな領域で社会創造をおこなっているゲストを招き、未来に向けた創造やアクションについて語らいます。

11月10日(水)の放送では、ゲストに湘南乃風の「若旦那」こと、新羅慎二(にら・しんじ)さんをお迎えしました。

(左から)新羅慎二さん、Hide、Misa


2003年に湘南乃風のメンバー「若旦那」名義で、ミュージシャンデビューを果たした新羅さん。以降、音楽活動はもちろん、映像のディレクションや役者のほか、地球環境やサスティナブルにまつわる活動にも積極的に携わっています。

2021年の6月、新羅さんは“そろそろ真面目に環境のことを話そう”をテーマに、ゆかりのある10名のゲストのインタビューを収録した書籍「循環」(nira shinji creative studio)を出版。環境問題に対する姿勢と、今後地球が迎えることになるであろう未来を、対談を通じて綴られています。

◆「循環」を出版しようと思ったきっかけ

Hide:そもそも「循環」を出版しようと思ったきっかけと、その背景にはどんな問題意識があったのでしょうか?

新羅:出版は、代々木八幡にナッツミルク専門店「The Nuts Exchange」を出店することがきっかけでした。オーナーが3人いて、「TORIBA COFFEE」代表の鳥羽伸博君と大沢伸一さんと、僕です。みんな同じ目的ではあるんですけど、アプローチは全然違っていたから当初まとまらなかったんですね。

みんなが思い思いに話しているうちに「この店、どんなお客さんがくるのかな」と思い始めてきて。それで、「とりあえず、本にします!」って、みんなとの食事会のときに急に思いついたんです。本だったら手に取ったお客さんと、何かしら共有できるかなと思ったんですよ。

Hide:ナッツミルク専門店の出店がきっかけだったんですね。お客さんと共有したかったんですね?

新羅:そうそう。牛乳が飲めない人ってたくさんいるんですよ。僕もそうなんですけど。そこからオールヴィーガンのお店にしようと考えて、ナッツミルクを取り扱うお店にしました。それに加えて、「ゼロ・ウェイスト(ごみをゼロにすることを目標にした活動)」も実現できました。店内全体を廃材で作ったんですよ。

Hide:リビセン(「ReBuilding Center JAPAN」建築廃材のリサイクルショップ)でお店を作ったそうですね。

新羅:そうです。長野の「ReBuilding Center JAPAN」で作りました。けっこう徹底しましたね。そして、「循環」がなんでこんな本になったのかというと、自分の周りが同じことを考えていたからです。周りというのは、環境のアクティビスト仲間のことではありません。音楽業界の友だちだったり、震災の復興支援を一緒にやった友だちだったり、友だちの奥さんだったり。

そういう、同じような環境に一緒にいた人たちが、同じ未来を見ているってことに気付いて。それで、自分のことを語るよりも、みんなの話が聞きたいなと思うようになったんですよね。自分は湘南乃風なので、(環境問題とは)一番縁遠いところにたぶんいると思うんですよ。

Hide:(笑)。

新羅:ファンたちが「ちょっと難しくねえ?」って言いそうだなって(笑)。Hideさん、この前言っていましたよね。「湘南乃風のファンがエシカルになったら、時代が変わった証拠になる」って。

Hide:ほんと時代が変わると思います(笑)。

新羅:そういった背景もありつつ、元々、難病支援の社会活動はやっていて、そこから、東日本大震災の被災地支援も何かあるたびに行っているんですね。福島の事故から10年も経つので、各論よりも総論に入っていったほうがいいんじゃないかということで、本をまとめた経緯があります。

Hide:すごくよくわかります。やはり、ぼくのまわりでも東日本大震災あたりから、どんどん同じような未来を目指して、動き出した気がするので。

(左から)Hide、新羅慎二さん、Misa


◆Z世代の環境意識が高いのは何故なのか?

新羅:Z世代(1990年代中盤から2000年代終盤までに生まれた世代)の環境意識が気になっていて。僕の世代は体験から「これはヤバいぞ」って意識があったんですけど、Z世代の子たちって体験から通じた感覚って、きっとないじゃないですか。これってどういうことなんですかね?

Misa:どういうことなんだろう? って私も思っています。友だちから「これがいいよ」って言われて、じゃあその友だちはどこから(知ったの?)って聞いたら「ウェブサイトやSNS」だと。情報がたくさんあると強みになるんだなって思いますね。

新羅:Z世代は僕たちよりも明らかに情報処理能力が高いですよね。よく、実際に経験した大人たちと同等に情報を処理しているなって感じます。

Hide:まったく同じ意識で語りますもんね。

新羅:そうそう!

Hide:僕たちは迂回した後でした。クラブ遊びだったり子育てを経験して、40代に入って環境意識のことを考えるようになりましたから。それが、早くも同じ意識のところにいる。「いきなりそこに行けるんだ」って時々、不思議に感じたりもします。

新羅:そうなんですよ。たとえば、タバコを吸って「ちょっと血が濁ってきたから辞めよう」とか、「お酒を飲んで泥酔したから嗜む程度の量に減らそう」とか、そういうので体が覚えていくものだと思うんですよね。それがいきなり「酒とタバコは体に悪いので辞めます」ですから。すごいなあって(笑)。

Misa:私もそう思います(笑)。

Hide:大学生の頃って、経済活動なんて考えなかったじゃないですか。それが、大人になると「やっぱり経済を回さないと」みたいに現実的に考えるようになるけど、そういう意識もまだない若いうちから、「地球がヤバい、 家が火事になっているようなもんじゃん」っていうグレタさん(スウェーデンの環境活動家)のような考えに触れて、「そうだ!」ってなっているような気がします。

新羅:循環の組織をぶっ壊して大量に生産する。それが経済活動じゃないですか。

Hide:ほんと、そうですね。

新羅:だから、めちゃくちゃ「足るを知る」の領域に到達していないと、この循環のなかには入っていけないんですよね。

Hide:まったくそうですよね。世界全体が「足るを知」って、循環を取りもどさないと、まったく持続可能ではないですよね。では最後に、新羅さんにとって、ワクワクする社会創造の種って何でしょうか?

新羅:やっぱりクリエイティブじゃないですかね? 自分の創造性を形にしていくことが一番ワクワクしますし、そのことに一番価値がある世の中になって欲しいですしね。ブランドで何百万のお金を払うよりも、自分で何かを作り出すほうがいいんじゃないかなって思いますね。

次回11月17日(水)のゲストは、港区議会議員の横尾俊成さんをお迎えします。

番組でお届けしたトークは音声サービス「AuDee」と「Spotify」でも配信中。

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聴取期限 2021年11月18日(木)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:UoC Mandala Radio
配信日時:毎週水曜23:00〜23:30
パーソナリティ: 近藤ヒデノリ(Hide)、平井美紗(Misa)
番組Webサイト:https://www.interfm.co.jp/mandala

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  • 11/11 6:00
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