日本名輪会・山口健治の「江戸“鷹の目”診断」/近畿の強力トリオが地元勢を撃破!

【「FI広島」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人!】◎川村晃司/○南潤/▲池田良/△中西大/柴原政文/吉本哲郎/村田雅一/松尾透/塚本大樹/表原周/吉田茂生/伊藤成紀

 たとえラインは劣勢でも巻き返すのが地元勢だ。

「FI広島」(11月11日【木】~13日【土】)は、初日特選メンバーの1班7人が中心になる。ただし、2班の機動型が勝ち上がってくるようなら、波乱の決着もありそうだ。

 本命には川村晃司を推す。近畿は南潤─川村─村田雅一で並ぶ強力トリオ。1月に1班復帰が決まっている好調な中西大が加われば3番手もあるが、直線の長いバンクだけに、突き抜けるとみた。

 対抗は南。GIII戦でも通用する先行力で、主導権は誰にも渡さない。マイペースからの押し切りもある。

 あとはホームバンクで気合いが入る池田良も怖い存在。中西は押さえまでだ。

 印は回らなかったが、村田は前走の寛仁親王牌(【1】【4】【4】【5】)で準決勝に進出している。道中はじっくり脚をためられる。巧みなコース取りから、勝ち負けまであるのではないか。

 吉本哲郎は池田の前で近畿勢に挑むことになる。7車立てのため後方になっても5、6番手。ハイペースでのまくり一気もあり、狙うは池田とのワンツーだ。

【大穴この1車】日野博幸(愛媛・103期)。

 今週は1班が少なく、2班選手をピックアップする。日野は7月にS級に返り咲き、ここまで8場所で1着4回、2着3回、3着1回。その8回のうち、実に6回が万車券になっている。前走の防府記念初日1着9万4470円は、日野が演出した今年の最高配当額だった。ここも逃げ切りを決めれば、ビッグボーナスになる。

【狙い目の伏兵3人】

 父で師匠の義文さんと戦ったことをよく覚えているが、桶谷明誉(広島・94期)が、なかなか結果を出せずにいる。ここは地元戦だけに、好位につけられれば一発がある。

 薦田(こもだ)将伍(愛媛・113期)は、決まり手が逃げ切りか追い込みしかない珍しい選手。まだ戦法を決めかねているのだろうが、ここは先行で勝負したい。

 兄の海人(A3・113期)、妹の七夕美と、兄妹選手として知られる元砂勇雪(奈良・103期)は、1月に1班になる。まくりを打てる追い込み選手で、底力はある。予選を突破できれば勢いに乗る。

「ガールズ」は、現在22連勝中で8場所連続Vと絶好調の児玉碧衣が断然。ここは2着争いとみるしかなく、その筆頭は坂口楓華。位置取りがうまく、児玉の後位から流れ込む。この2人に続くのが▲永禮(ながれ)美瑠と△吉岡詩織の前残りだ。

山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

2021/11/10 17:58

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