上白石萌音、“相方”橋本環奈は「すべてを委ねられる」舞台『千と千尋の神隠し』Wキャスト

舞台『千と千尋の神隠し』の製作発表会が9日、都内で行われ、ダブル主演を務める女優の橋本環奈、上白石萌音らが出席した。

宮﨑駿監督が原作・脚本・監督を務め、2001年に公開されたスタジオジブリ作品の『千と千尋の神隠し』。神々が行き交う不思議な街に迷い込んだ千尋が湯屋で働きながら成長していく物語。興行収入は316億8000万円で、映画『鬼滅の刃 無限列車編』に抜かれるまでの約20年間、歴代1位に君臨し続けた。

同作の世界初となる舞台化は、東宝創立90周年記念として製作され、ミュージカル『レ・ミゼラブル』で世界初演の潤色・演出を手がけたジョン・ケアード氏が翻案と演出を担当。上白石と橋本のダブルキャストにしてダブル主演で、橋本は本作で初舞台となる。

上白石は原作のアニメを「7歳のときに見た」といい、「子供ながらに恐ろしさと何か引き込まれるのを感じて、おいおい泣きながら最後まで見ていました。心に刻まれたこの作品を演じられることにありがたさを感じている」と感謝。千尋役が発表されてから「たくさんの方に反応していただいた」と明かし、「注目されていると感じる。プレッシャーを拭うことはできないので、リスペクトと覚悟を持ってしっかりと演じたい。千尋のように勇敢に頑張りたい」と意気込み、また「小さいころは千尋に似ているって言われたんですよ。自分でも目が離れていると思う(笑)。ここからは内面も千尋に寄っていけるように頑張りたい」と話した。

初舞台で初主演、初めての劇場が“聖地”帝国劇場という橋本。大役を任され「右も左も上も下もわからない状態。あまり緊張しないタイプですが、ここに立ってから初めての緊張を感じている」とドキドキだ。しかし「これだけのキャストがいるので背中を見て、なんでも吸収したい。とにかくまっすぐにぶつかりたいです。千尋も初めてのことだらけに直面するので私と気持ちが似ている。舞台を通して千尋と心を通わせて、成長できたらいい」と気を引き締めた。

2人は今年の24時間テレビで初対面。橋本が「ずっとお会いしたかった。プライベートでは妹の萌歌とは仲がいいんですけど…」といい、「24時間テレビで初めてご挨拶して、本当にテレビでの印象のまま。まっすぐ真摯的な目で見てくれる。年齢も1つしか変わらない同世代ですし、一緒に舞台を走っていただけると心強い」と頼りにしていた。

一方、上白石は、同じ千尋役の橋本に「安心感を感じる。本当に頼もしい」と笑顔。「これまで色んな作品で真ん中に立って引っ張ってきたと思う。私のほうが支えられることが多くなってくるのかな?この相方だったらすべてを委ねられる」と信頼を寄せる。また「同じところを目指していても、まったく違うタイプの千尋になると思う。環奈ちゃんのお芝居するところを見て、私もしっかり千尋になれたらいい」と話した。

この日、そのほかのキャストも解禁となり、ハク役に醍醐虎汰朗と三浦宏規、カオナシ役にダンサーの菅原小春と辻󠄀本知彦、リンと千尋の母役に元タカラジェンヌの咲妃みゆと妃海風、釜爺役を田口トモロヲと橋本さとし、湯婆婆と銭婆役にはすでに発表されている夏木マリに加え、声優の朴璐美がダブルキャストに。また、兄と千尋の父役に大澄賢也、父役に吉村直、青蛙役にピン芸人のおばたのお兄さんも起用された。

舞台のポスタービジュアルも初お披露目され、キャストは大盛りあがり。橋本は「きょう初めてみた。始まるんだなというワクワク感がある。ポスターが出来てうれしい」と喜び、上白石も「環奈ちゃんの千尋、当たり前ですが、まぁかわいい!衣装も似合っているし、早くこの姿で動いている環奈ちゃんを見たい」とほほ笑んだ。

舞台は来年2月から3月に東京の帝国劇場で上演された後、4月に梅田芸術劇場メインホール、5月に福岡の博多座、6月に北海道の札幌文化芸術劇場 hitaru、6月・7月に愛知の御園座も巡る。また海外進出も視野に入れている。

2021/11/10 4:00

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