京都に千年前から存在する謎のお菓子「清浄歓喜団」ってどんな味!?

 歴史ある街、京都。この地発祥の美味しいものがたくさんありますが、“日本最古”といわれるお菓子もあります。

 それが、今回ご紹介する「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」という名前のお菓子。一見すると、お菓子の名前には思えませんが、「清浄歓喜団」は1000年もの歴史がある、とんでもなく由緒のあるお菓子です。

 名前だけだと団体名のように聞こえる「清浄歓喜団」。京都の老舗和菓子屋『亀屋清永(かめやきよなが)』で販売しています。お店入り口の暖簾にある赤いマークも清浄歓喜団を模っています。

 大きなお店ではありませんが、店内には美味しそうな和菓子がズラリ。「清浄歓喜団」の隣にぶと(ぶは食へんに[立/口]。とは食へんに「主」/以下同じ)という雰囲気の似ているお菓子を発見したので、そちらも一緒に購入してみます。

 購入の際には、お店の人から「清浄歓喜団は固いので注意してくださいね。中心部分を下から押し上げると簡単に割れますよ」とアドバイスをいただきました。さて、どんな味わいなのでしょうか?

千年前に日本に伝来したお菓子の味わいは?

 1000年前から作られている「清浄歓喜団」は、奈良時代に中国から日本に伝わった唐菓子(からくだもの)の一つ「団喜」で、略して「お団」とも呼ばれているそうです。密教の祈祷の際にお供えされていたので、仏教伝来のタイミングで一緒に日本にやってきました。

 中にはあんこが入っているのですが、宗教的な意味合いのあるお菓子ということで、あんこにはお清めとしてハッカや丁子、ニッキ、白檀など七種の香りが混ぜ込まれています。

 そんな理由から「食べるお香」と呼ぶ人もいるそう。そう言われると、黒地に金文字の箱もちょっとお線香の入れ物のような雰囲気を醸し出しています。この香りで好き嫌いがかなりハッキリ分かれるお菓子ですね。

 胡麻油で揚げて作られているので、最初はお香というより、最初に胡麻油のいい香りを感じます。

 上の部分が袋の結び目のようになっていて、全体は巾着状の可愛らしいフォルムです。手に持ってみると確かに固く、今まで食べた物の中でもかなり固さ。中身を撮影するために、ナイフで切るのにも苦労しました。

 切ってみると、中から一気にお香のような香りが強くなり、部屋がお寺のような雰囲気に。中はこしあんで、見た目としては普通のお饅頭と大きな違いはありません。

 一口食べてみると、より香りが強い! 香りの強さからも「1000年前の食べ物なので現代の常識は通用しないのでは?」と用心しながら食べましたが、中の餡も香りは強いものの、ちゃんと和菓子らしい甘さでした。

 香は確かにお寺や線香を思わせますが、筆者の個人的な感想としては大好きな部類。外側の皮は、固いかりんとうのような食感。上部の結び目部分はさらに固いので、前歯ではなく奥歯でかみ砕いで食べるのを推奨します。

 一緒に買った「ぶと」も同じく、1000年前に伝わったお菓子。こちらは揚げ餃子のような見た目で、中にこしあんが入っています。心なしかこちらの方が、より胡麻油の香りを強く感じました。

 ちなみに「清浄歓喜団」や「ぶと」は加熱すると香りが強くなるらしく、トースターなどで軽く加熱してみるとより香りが豊かになります。あんも柔らかくなるので、より美味しく食べられました。

 1000年前と歴史が深く、名前の強いインパクト、香りの強さなど、普通のお菓子とは一線を画す「清浄歓喜団」。賞味期限も長めで食べるとお寺でお茶を頂いているような気分になるので、京都に来た気分が上がります。京都旅行の風変わりなお土産にも最適ですよ。

(撮影・文◎けいたろう)

●DATA

亀屋清永(かめやきよなが)

住:京都府京都市東山区祇園石段下南側534
TEL:075-561-2181
営:8:30~17:30
休:水曜
https://kameyakiyonaga.shop-pro.jp/

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。

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