お金持ちはコロナ禍をどう過ごしたのか。今こそ「次への準備期間」

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 ようやくコロナ禍に「終わりが見えてきた」というのが庶民の本音だろう。行楽地やショッピングモールに人が押し寄せていることが、その全てを物語っている。庶民がこの有様なのだから、アッパークラスの富裕層は、待ちに待った海外旅行にでも飛び出しているのかと思いきや、そうでもないらしい。

 今回は、お金持ちがコロナ禍をどのように過ごし、そして「コロナ禍明け」に何をするつもりなのか話を聞いた。

◆お金持ちのお金をかけない楽しみ方

「我慢はしていますが、宣言が解除されて『我先に』という感じではありません」

 都内の監査法人勤務・石橋克さん(仮名・30代)は、年収1400万超。専業主婦の妻は元同僚で、結婚を機に退職したものの、フリーランスの会計士として活動、世帯年収は1800万円を超える「リッチ層」だ。

 以前は2月頃と夏休みに国内外の観光地に出かけていたが、コロナ禍以降、外出といえば隣県のアウトレットモールに行った程度。その間、ずっと家に引きこもっていたのだろうか。

「コロナ禍で移動が制限されていたので、行けるところに行こうという感じだと、どうしても心から楽しめなくなるっていうか。だから、車のディーラーをまわったりして時間を潰しました。同僚からはドケチと笑われますが、無駄なことはしたくない性分なので」(石橋さん、以下同)

 具体的に説明すると、石橋さんはコロナ禍で「どこにも行けない」ことを利用して、普段なら妻に「また?」と呆れられるという高級外車の「ディーラー巡り」を行っていた。

 石橋さんの愛車はメルセデス・ベンツのGクラスと言われる四駆仕様。中古で購入しても800万円はくだらない代物で、これで乗りつければディーラーの対応も変わるという。

「まず行けば、好きな車を穴が開くほど眺めて、インスタントじゃないコーヒーが出てきてね。美人の店員さんなんかに相手にしてもらって、これでだいぶ時間を有効に使えます」

◆「無料のドライブ」を繰り返した

 ディーラーによっては新車の試乗をさせてくれることもあり、タダでドライブができてしまう。となれば、小さな子どもや妻も「それならば」と付き合ってくれたという。

 こうした「無料のドライブ」を十回ほどは繰り返したが、手元の現金はほとんど減らなかった。

「話題の高級新車に何度も乗り、写真なんかも撮っていましたが、妻が『それならブログにしちゃえば?』って。ちょっとしたブログも始めて。小銭程度ですが、ブログに貼り付けている広告収入も発生しています」

 ケチというか、無駄がないというか、取りこぼしがないというべきか……。

 本当のお金持ちこそ「ケチ」と言われるが、お金を使わないだけではなく、隙あらば「儲け」に繋げようとする姿勢に、庶民は驚くしかない。もっとも、ある程度の資産があるからこそ、石橋さんのような「ケチ生活」は実現可能でもあるのだが。

◆派手に遊んだ記憶はない

 石橋さんが「ミドルクラス」ならば、年収2000万を超える本物のお金持ちはどんなコロナ禍を過ごしたのか。

「海外に行っても隔離期間があるので、まず旅行をしようとは思いませんでした。国内の車で行けるような場所に妻と2人の子どもと一泊したくらい。ほかのみんなが行きたがっている時は、黙って様子見をしていたほうが得でしょう」

 都内の外資系コンサルティング会社勤務・須藤正二さん(仮名・40代)は年収2000万超。巷では「ヤングエグゼグティブ」とも言われるような華やかな生活を送っている。自宅は東京・佃島のタワマンで、自家用車はアウディの現行型SUVという、絵に描いたような「勝ち組」ライフを送っている。

 しかし、コロナ禍で「派手に遊んだ記憶」は全くなく、今こそ「次への準備期間だ」と鼻息は荒い。

「カネを儲けるためにやっても、絶対に裕福にはなれない。みんなが遊んでいるときに仕事して、勉強するから差がついて、それが生活に返ってくるんです。私はファイナンシャル系の資格を取るためにまとまった時間ができたと喜びました。一方、妻は英語に加えてスペイン語の勉強を始めている。コロナ禍明けはもうすぐですからね」(須藤さん、以下同)

 かつては働けば働くほどお金になる、と考えていた須藤さん。だが、年齢を重ねて立場が変わると、裕福な人たちがいつ何をしているのか、理解できるようになったという。

◆慌ててどこかへ出かけても「いい体験にはならない」

「遊びも大切です。しかし宣言が明けて、慌てて一斉にどこかへ出かけても、それはあまりいい体験にはなりません。

 今は、勉強などで自分に投資をする期間。旅行やレジャーはもっとゆっくり、余裕を持って計画的にやる。そうすれば、遊びから得られることも増えるし、仕事にもつながるはずですから」

 コロナ感染者が急速に減り、「そろそろいいだろう」と知人に連絡、居酒屋の予約を取り付けた人も少なくないはずだ。コロナ禍はネット通販の衝動買いで遊びに行けない鬱憤を発散させたような気になり金欠。その結果、何もやる気が起きず、食っちゃ寝の繰り返しで過ごす……。

 筆者もそんなひとりだが、お金持ちとの“差”は、いま目に見えているものよりも、ずっと大きいのかもしれない。コロナ禍をどう過ごしたかで、アフターコロナの世界の「見え方」さえも変わっていそうだ。

<取材・文/森原ドンタコス>


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  • 11/9 8:52
  • 日刊SPA!

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この記事のみんなのコメント

1
  • ***

    11/15 13:38

    富裕層では無いですがコロナで金貯まりましたよ!年収減無いし在宅増加で交通費1日1200円浮くし高い昼飯代浮くし飲み会無いから月3~4万浮くし旅行無いから浮くし遊びも行かないから浮くし、かと言って特別に贅沢しないから貯まるばかり10万も当然貰ったし…まだまだコロナ終息していない今、景気回復の為とかで自分の金使うつもりなんぞ全くないからね、飲食店とか厳しいが仕方ないし金は完全に終息してから!

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