近所のアヒルやモルモットを襲う“愛犬”がキツネと判明 飼い主が騙されて購入(ペルー)

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ペルーの首都リマ北部コマス地区に暮らすマリベル・ソテロさん(Maribel Sotelo)は、愛犬の“ランラン(Run Run)”を飼っている。ランランはリマ中心部にある小さな店で、マリベルさんと10代の息子が半年ほど前に13ドル(約1480円)で購入したそうだ。

子犬だったランランは近所の犬たちとすぐに仲良くなり、元気に遊び回っていた。しかし成長するにつれて、ランランの様子がおかしいことにマリベルさんは気づき始めた。

ランランは次第にアヒルや鶏を追いかけて殺すようになってしまったのだ。動くものに興味を持つのは普通のことだが、ランランはこうした小動物を狩り始めたという。アヒルや鶏を食べられてしまった近所の住民から怒りを買ってしまったマリベルさんは、ランランの問題行動に頭を抱えた。

「ある女性からは、ランランが大きなモルモットを3匹も食べてしまったと言われました。」

このような狩猟行為はエスカレートし歯止めがきかなくなったランランだったが、実は犬ではなく南米に生息するクルペオギツネ(Andean fox)であることが判明した。

生物学上キツネは犬と同じイヌ科に属しており、同じ祖先を持っているので耳やマズル(鼻から口先にかけての部分)の形が似ている。ランランの写真を見ると背中にはグレーの被毛が生えており、全体的にやや赤みがかっているものの、ジャーマン・シェパードを連想させるような姿をしている。

この見た目では、犬と言われれば信じてしまうのも納得できる。マリベルさんや息子も、店で“犬”として売られていたランランを騙されて購入してしまったのだ。

国立森林野生生物局「Servicio Nacional Forestal y de Fauna Silvestre(以下、SERFOR)」で野生生物専門家かつ獣医として活躍するウォルター・シルバさん(Walter Silva)によると、多くの野生動物が密売人により南米アマゾン地域から運び込まれ、リマで違法に取引されているという。

「野生生物の密売が今回のような結果をもたらします。多くの場合、誕生と同時に野生生物の子どもを奪うので、その親は殺されてしまうのです。さらわれた子どもは非公式の市場で違法に取引されます。」

ペルーにおいて動物の違法取引は、3~5年の懲役刑に値する犯罪とウォルターさんは語っている。SERFORはこうした違法取引を取り締まり野生生物を守るため、今年だけで128回もの介入捜査を行ったという。

今回こうした違法取引の被害に遭ってしまったマリベルさんは、“愛犬”の真実に驚きながらも「ランランが食べてしまった動物たちの代金を飼い主たちに返さなければ」と嘆いていた。

なおランランは人を襲うようなことはしていないが、ここ数日マリベルさんの家から逃げ出している。SERFORのスタッフが食べ物でおびき寄せて捕まえようとしているが、現在も捕獲はできていない。

SERFORのスタッフの観察によると、ランランは喉が渇き空腹状態の様子だという。今後は一刻も早く捕獲し、リマ東部にあるウアチパ動物園へ移送して必要なケアを行う予定だ。

画像は『Today in 24 English 2021年11月3日付「Comas: Young man bought a “dog” in the center of Lima and months later discovers that it is a fox」』『Sky News 2021年11月6日付「Family’s ‘pet dog’ that killed ducks and chickens turns out to be a fox」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • Techinsight japan

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