2羽のハクトウワシが掴み合ってもがく驚きの光景 「なぜこんなことに!?」(米)

問題の通報は、米ミネソタ州プリマスの住民から寄せられたものだ。絡まった状態の2羽のハクトウワシが道路に落ちていたことで、助けを求めるため警察に連絡したという。

通報を受けたダラス・ジェスボールド巡査部長(Dallas Gjesvold)は当時、「状況を聞いただけでは、いったい何が起きているのかよく分からなかった」と困惑したそうだ。その後、現場に向かうと通報の通り2羽のハクトウワシがくっつくようにして地面にいたのだ。

警察官のボディカメラが捉えた映像には、2羽のハクトウワシが絡まったままもがく様子が映っていた。2羽は同じ方向で並び合うようにして繋がっており、一見すると2つの頭を持つような姿になっているので目を疑ってしまうほどだ。

ダラス巡査部長は「状況としては、2羽のハクトウワシが各々のかぎ爪で互いを掴み合っていました。空中でケンカをしている間にかぎ爪で互いの動きを止めた結果、落下してしまったのでしょう」と推測している。

糸などで絡んでしまっているわけではなかったので、お互いを掴んでいるかぎ爪を放せば済むことだが、ハクトウワシはしばらくの間ずっとそのままの状態だったそうだ。

現場で対応した警察官のミッチ・マーティンソンさん(Mitch Martinson)は「次に何をすべきか、誰に連絡すべきか考えていました。何をしたらいいか全く分かりませんでしたね」と珍しい事態に戸惑ったという。

その後、ハクトウワシを引き離そうと少しだけ手助けしていると、10分後にハクトウワシは疲れたのかようやくかぎ爪を放して2羽とも飛び去った。

同警察が今回の件をFacebookやTwitterで報告すると、「ハクトウワシが無事でよかったけど、本当に変な事件だね」「これは一生に一度見られるか見られないかの光景だよ」「なんでこんなことになってしまったの!?」など驚きや困惑のコメントが寄せられている。

あまり見たことのない奇妙な光景だが、実は2019年10月に同州アップルバレーでも同様のケースが発生しており、それほど珍しいことでもないという。当時も警察官が助けに入ろうとしたところでハクトウワシがもがき出し、自力で離れて飛び去っていた。

ミネソタ大学猛禽類センター(Raptor Center)で事務局長を務めるヴィクトリア・ホールさん(Victoria Hall)は「ハクトウワシはテリトリーや巣を守るために空中で戦うことがあります」と述べており、今回のような状況は年2回ほどあり、春先に繁殖のため縄張りを構築する時と秋に同じ巣に戻ってきた場合に発生しやすいと明かしている。

またミネソタ州では、11月初旬頃から多くのハクトウワシが越冬のためにやってくるという。たくさんのハクトウワシが訪れた結果、今回の珍事が発生したようだ。

画像は『City of Plymouth, MN - Local Government 2021年11月4日付Facebook「For Plymouth police officers, there’s no telling what call could come in next.」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/11/8 14:20

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