耳に障がいを持つ犬に「散歩の時間よ」教える相棒犬 飼い主「本当に美しい関係」(米)

米イリノイ州シカゴに住むブリジット・エヴァンズさん(Bridget Evans)は、メスのラブラドール・レトリバー2頭を飼っている。ブラックの被毛を持つ“リリー(Lily)”は2歳とまだ若く、イエローの被毛を持つ“キンリー(Kinley)”は9歳になる。

脚に障がいがあるブリジットさんは2017年12月、10年間をともに過ごしたサービスドッグ“ヒーロー(Hero)”を肺がんで亡くし、2019年5月にヒーローに代わるサービスドッグとして迎えたのがリリーだった。

一方でキンリーは、生後6か月の時に神経障害を患ったことなどがきっかけで耳が聞こえない。頼りにしていたヒーローがいなくなった後は、周りで何が起きているのか分からずに不安そうにしていたこともあったというが、リリーがやって来るとまるで水を得た魚のように生き生きとし始めたという。

ブリジットさんは2頭の出会いや普段の様子を次のように述べている。

「リリーは生後8週間で我が家にきたの。キンリーとリリーはすぐに意気投合してね。2頭は今でもとても仲がいいわ。それにキンリーは以前よりも自信に満ち、リラックスしていて幸せそうなの。」

「リリーは私だけでなく、キンリーのサービスドッグとしても大きな役割を果たしているの。リリーがキンリーの耳の代わりになっているのよ。」

そんな2頭が楽しみにしているのがお散歩で、ブリジットさんは外出する前には必ず、リリーにこう言うそうだ。

「リリー、キンリーを呼んできて!(Go get Kinly)」

そしてこの指示を聞くと、リリーはすぐにキンリーを探しに走り、ブリジットさんのもとに2頭で戻ってくる。

ブリジットさんは「リリーが呼びに行ってもキンリーは寝ていることが多くてね。リリーは『散歩に行くよ!』とキンリーの鼻をツンツンして知らせるの。キンリーはその合図でムクッと起き上がり、興奮してやってくるわ」と笑う。

ブリジットさんはお散歩の前の2頭のやり取りを何度かSNSに投稿しており、動画のなかには再生回数が270万回を超えているものもある。

動画を見た人は「あああ、なんて可愛いの!」「2頭が仲良しなのがよく分かる」「2頭の絆を感じるよ」「2頭とも大興奮! 散歩が大好きなのね」「犬が床を蹴る足音を聞くと嬉しくなるの。だって犬がハッピーってことだもの」「本当に賢いね!」「年が離れた姉妹だね」とメロメロで、ブリジットさんは2頭の関係についてこう分析する。

「実はキンリーは手話が分かるのよ。でもやはりリリーがそばにいてくれることは心強いのでしょうね。耳が聞こえないキンリーがリリーを頼る一方で、リリーはキンリーを敬い、その行動からたくさんのことを学んでいるの。2頭の関係は本当に美しいの。それに2頭は私にとってもかけがえのない存在よ!」

なおブリジットさんにとってリリーは4番目のサービスドッグだそうで、リリーのトレーニングは全て自分で行ったとのこと。SNSではリリーが引き出しを開けたり、エレベーターのボタンを押したり、ドアを開けたりとサービスドッグとして大活躍している様子も投稿されており、ブリジットさんは「リリーがそばにいてくれて本当に良かった!」と綴っている。

ちなみに昨年4月には、耳に障がいを持って生まれた2歳半の犬が飼い主の「散歩に行くわよ」という手話に反応し、大興奮する様子を捉えた動画が話題となった。

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画像は『The Dodo 2021年10月28日付「Dog Always Lets Her Deaf Sister Know When It’s Time For A Walk」(BRIDGET EVANS)』『Lily Evans 2021年8月4日付Instagram「Try to resist this double dose of puppy eyes」、2021年10月6日付Instagram「Thanks to a post on @talesofalab」』『lily_service_pup 2021年10月19日付TikTok「#servicedog #dogsofttiktok」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

2021/11/4 21:00

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