【JBC2021】今年は地方馬に馬券の妙味アリ!? ファン必見JBC4レースの有力馬と攻略法教えます!

■テーオーケインズが中心も地方所属馬台頭の可能性は十分

 11月3日(祝水)に行われる第21回JBCクラシック。今年は8年ぶりに金沢競馬場で開催される。金沢2100mは2コーナー奥のポケットからスタートし、コーナーを6回通る小回りコース。最後の直線は236mと短く、基本的に前々で立ち回った馬での決着となる。同舞台で行われる白山大賞典は、今年メイショウカズサが逃げ切り勝ちを収めたのをはじめ、ここ5年連続で2周目4コーナー1番手の馬が勝利。2013年の同レースもホッコータルマエが逃げ切って、3着までは4コーナー通過順で入った。なお、スタートしてから最初のコーナーまでは約350mあり、テンが速ければ枠はそこまで気にならない。

 テーオーケインズ(牡4、栗東・高柳大輔厩舎)はアンタレスSと帝王賞をいずれも完勝して波に乗っている。基本的に好位からの正攻法の立ち回りをする馬で、このメンバーならすんなり先行は叶いそう。重箱の隅をつつくならば、タフな馬場での2100mという条件がどうかも、連勝中の勢いもあり大崩れは考えにくい存在だ。

 オメガパフューム(牡6、栗東・安田翔伍厩舎)は東京大賞典を3連覇しているように地力は誰しも認めるところだが、当レースでは3年連続2着と苦汁をなめてきた。今回もやはり短い直線をどう攻略するかがポイントになりそう。前走の帝王賞は5着に終わっただけに巻き返しを期待したいところだが、どう立ち回ってくるか。

 カジノフォンテン(牡5、船橋・山下貴之厩舎)は地方所属馬初の当レース制覇に近い存在といえるだろう。一昨年秋から頭角を現すと、昨年末の東京大賞典で僅差2着、今年の川崎記念、かしわ記念でJRA勢撃破と破竹の勢いで活躍している。前走の帝王賞は10着に終わったが、前残りが望める今回なら巻き返しの期待は十分だ。

 地方所属馬では、ミューチャリー(牡5、船橋・矢野義幸厩舎)も面白い存在だ。デビュー時から素質の高さが認められていた馬で、ここまでダートグレード勝ちはないものの、前走同舞台の白山大賞典をレコード決着のなかで2着など、あと一歩のところまでは来ている。コース経験済みであることはアドバンテージであり、また前走同様に吉原寛人騎手とのコンビで挑むのも面白い。

 テーオーケインズが中心となりそうな構図だが、地方馬にもチャンスは十分ありそうで見逃せない一戦。発走は16時20分。

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■差しが決まることも多い、サクセスエナジーが悲願の戴冠なるか?

 JBCスプリントが1400mで行われるのは今回で8回目だが、過去7回で1コーナーを1番手で通過して3着以内に入ったのは3頭しかいない(いずれもJRA勢で1着)。スピードで押し切る馬もいるにはいるが、ハイペースとなり差しが決まることも多い一戦だ。

 4コーナー過ぎにスタートして、コースを一周する。1コーナーまでの距離は約250mと短いため先手争いが長引くことは少ないが、その分コーナーを回って早めに進出してくる馬も多いので、上級条件にもなれば逃げ馬はなかなか息が入らない展開になると予想される。最後の直線は236m。前有利だが、流れ次第で好位の後ろにいるような馬も差してくることができる。

 サクセスエナジー(牡7、栗東・北出成人厩舎)は前走で東京盃を勝ったが、重賞を5勝している小回りの1400mのほうが得意。今回のコース替わりは魅力だ。また、揉まれ弱い分外枠を引けたのはプラスで期待の一頭。

 レッドルゼル(牡5、栗東・安田隆行厩舎)はフェブラリーSで4着、ドバイゴールデンシャヒーンで2着があり、実績上位の存在。前走の東京盃は3着に敗れたが、帰国初戦を思えば上々の内容。ひと叩きしたここで巻き返しを期待できそうではあるが、コーナー4つのコースは初なので未知数な面もある。

 リュウノユキナ(牡6、美浦・小野次郎厩舎)は今年に入って快進撃。3連勝で東京スプリントを制すと、前走の東京盃まで重賞4連対を果たしている。この馬もコーナー4つのコースが課題となるが、クラスターCで内を突いたような器用さを見ればいきなりこなせても良さそうだ。

 アランバローズ(牡3、船橋・林正人厩舎)はここも果敢に先手を主張してきそう。前走のオーバルスプリントで3着に入り通用するところは見せている。ただ、今回は同型のモズスーパーフレア(牝6、栗東・音無秀孝厩舎)がいるのに加え、前走から4kg増える斤量に対応する必要がある。

 モジアナフレイバー(牡6、大井・福永敏厩舎)は2019年の東京大賞典3着、昨年のマイルCS南部杯3着があり地力は通用。小回り1400mは3走前の黒船賞で3着しているとはいえ本質的には短いため、内枠を活かしてどこまで食い下がれるかがポイントになりそうだ。

 流れ次第では地方馬の台頭もありそうなダートスプリント王決定戦。制するのはどの馬か。発走は15時00分。

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■先行争いに注目、サルサディオーネの戴冠なるか?

 JBCレディスクラシックが行われる1500mはJRAのダートでは施行されない距離であり、展開面や適性面が読みにくく難解な一戦になりそうだ。4コーナー奥のポケットからスタートして、コースを一周する。最後の直線が236mと短いため最初の位置取りが非常に重要で、スタートから1コーナーまでの350mのあいだで先行争いが激化することが予想される。2013年に同舞台で当レースが行われた際は、先行争いに敗れて外々を回らされた2番人気馬が大敗を喫している。先行馬なら内枠に越したことはないだろう。

 サルサディオーネ(牝7、大井・堀千亜樹厩舎)はここ15戦連続で先手を取るレースをしており、ここも2番枠から逃げていく展開が予想される。前走の日本テレビ盃では強豪牡馬を破っており、すんなりならここでも逃げ切りは十分あるだろう。ただし、これまで右回りでは好走歴がないのは気がかり。不安を払しょくして4年ぶり2度目の地方馬制覇なるか。

 ハクサンアマゾネス(牝4、金沢・加藤和義厩舎)も地元金沢で重賞3連勝中と充実一途。相手関係はカギとなるが、素質は通用して良く、また前走後から好調をキープして万全の態勢にある。一気の距離短縮となる分テンに置かれてしまう不安はあるが、食い込みの期待を持てそうだ。

 マドラスチェック(牝5、美浦・斎藤誠厩舎)は昨年アタマ差2着の雪辱に燃える。鞍上の斎藤新騎手とは3度目のコンビ。内外に同型がいることからゲートが重要になることは間違いないが、絶対的な存在がいない今回はチャンスが十分あるだろう。

 レーヌブランシュ(牝4、栗東・橋口慎介厩舎)は前走のレディスプレリュードで久々の勝利。展開に恵まれた面はあったにせよ、4角先頭という立ち回りは今回に繋がりそうだ。距離短縮をこなせば一気の戴冠もあるだろう。

 大本命が不在で混戦模様。ダート女王に輝くのはどの馬か。発走は14時15分。

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■昨年は地元勢に軍配、混戦の2歳戦を制すのはどの馬か?

 JBC2歳優駿は、第1回の昨年に続いて門別競馬場で行われる。この時期の2歳馬はJRA勢より道営所属馬が幅を利かせることも多く、前身の北海道2歳優駿時代から見ても両者はほぼ五分の成績を残している。

 舞台となる門別1800mは全体的にみれば外枠の好走が多いコースで、昨年の当レースは10番より外の4頭が掲示板に入った。直線の4コーナー寄りからスタートして、外回りコースを一周する。1コーナーまでは270mで最後の直線は約330m。特徴のひとつとしてコーナーの緩さがあり、直線の長さも相まって差し馬にも十分にチャンスがある。馬場状態や開催によっても傾向が異なるので、当レース以前のレースを確認しておいたほうがいいかもしれない。

 ナッジ(牡2、北海道・田中正二厩舎)は前走同舞台のサンライズCを制しており、コースに不安はない。4戦連続で最速の上がりを使っているように堅実な末脚が魅力。あとはJRA勢との力量差がどうかだろう。

 リコーヴィクター(牡2、北海道・川島雅人厩舎)はデビュー戦が1000mだったが、一戦ごとに距離を延ばされ、前走はサンライズCで3着。敗れはしたが、スムーズさを欠く面もあったので悲観する内容ではない。今回は大井の笹川翼騎手とコンビを組んで逆転勝利に挑む。

 JRAからはアイスジャイアント(牡2、美浦・高柳瑞樹厩舎)が人気に推されそう。新馬戦では着差以上に強い走りをしており素質は高そうだが、地の利がある地元勢に対して2戦目でどこまでやれるかは未知数な面も大きい。

 昨年は道営所属馬がワンツー。今年もJRA勢と比べると道営所属馬のメンバーが揃っているように思えるが、図抜けた馬はおらず波乱含みの混戦だ。発走は15時40分。

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2021/11/2 18:36

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