意外と知らない「裁判員制度」…もしも自分に裁判員候補者名簿記載通知が届いたら?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。10月31日(日)の放送では、最高裁判所 刑事局長の吉崎佳弥(よしざき・よしや)さんに、「裁判員制度」をテーマに話を伺いました。


(左から)吉崎佳弥さん、足立梨花、青木源太



◆12年間で参加した裁判員は10万人以上

裁判員制度とは、国民から選ばれる裁判員が刑事裁判に参加する制度で、6人の裁判員と3人の裁判官が刑事裁判に立ち会い、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合どのような刑にするかを判断します。選ばれた人が刑事裁判に参加することで、裁判をより身近に感じ、わかりやすい裁判の実現を通して司法への信頼が高まっていくことが期待されています。

20歳以上で衆議院議員の選挙権のある人であれば、原則として誰でも選ばれる可能性があります。そして、2023年からは18歳、19歳の人も裁判員に選ばれるようになります。裁判員制度が始まってから12年、これまでおこなわれた裁判員裁判の件数は1万4,000件を超え、参加した裁判員は、補充裁判員の方も含めて約10万7,800人です。

裁判員の選出方法は、まず選挙権を有する人のなかからクジで選び、裁判員候補者名簿を作ります。そして、具体的な事件ごとに名簿の候補者のなかからクジで裁判員が選ばれる、という手続きになっています。

ただし、裁判員に選ばれたとしても、「“候補者に選ばれた人の負担が重すぎないように”との配慮などから、例えば、70歳以上の方や学生の方は辞退することができますし、重い病気やけが、仕事上の重要な事情などを理由に辞退が認められる場合もあります」と吉崎さん。

毎年、秋頃に翌年1年間の裁判員候補者名簿を作成し、この名簿に名前が記載された人に、そのことをお知らせする封書を送付しており、今年は11月16日(火)におよそ23万人に送付されます。

吉崎さんによると、「この封書はあくまで“翌年の1年間は、裁判員候補者の名簿に名前が登録されている”ということを知らせるだけのもので、必ず裁判員に選ばれるわけではありませんし、すぐに裁判所にお越しいただく必要もありません。実際に裁判所にお越しいただく際には、6~8週間ほど前に改めて裁判の日程をお知らせすることになっている」と説明します。

また、この裁判員候補者名簿記載通知にも“調査票”という書類が同封されており、「1年を通じて辞退事由がある場合は、調査票を返送していただくことで辞退を申し出ることができます。その後の手続のなかでも辞退を申し出ることができますので、ご安心ください」と補足します。

ただ、最高裁判所から見慣れない封書が突然届くため、なかには怪訝に思って開封しない人もいるそうですが、「裁判所から電話やはがき、メールにより金銭の支払いなどを求めることはありません。不審な電話などにはくれぐれもご注意いただいたうえで、最高裁判所からの封書を受け取った方は、よく中身を確認してください」と話し、裁判員制度のWebサイトにて、実際の封筒や同封物を紹介していることに触れました。

◆97%が「よい経験と感じた」と回答
もしも裁判員に選ばれた場合、“自分に裁判員が務まるのか”と不安に思う人も少なくありません。しかし、「法律の知識は一切必要ありません」と吉崎さん。

裁判員裁判では“見て聞いてわかる裁判”を実現したいと考えているため、「裁判官、検察官、弁護人が法廷での審理を始める前に、事件の争点を整理し、必要な証拠を厳選したうえで、争点に集中した審理をおこないます。なので、大量の証拠を読み込む必要はありません。また、法廷で証人や被告人の話を聞いたり、証拠書類や証拠品を確認すれば、事件について理解することができるように努めている」と明言します。

そして、審理を終えた後は裁判員と裁判官3名全員で、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合どのような刑にするかについての「評議」をおこないます。

ちなみに、実際に裁判員をつとめた人たちにアンケートを実施したところ、審理内容が「わかりやすかった」、評議では「話しやすい雰囲気だった」と答えた人は、およそ70%。逆に「わかりにくかった」「話しにくい雰囲気だった」と答えた人はほとんどいませんでした。また、初めから争点が絞られていることもあり、裁判員裁判の多くは5日前後で終わっているのが現状です。

あるアンケートでは、裁判員に選ばれる前は「あまりやりたくない」と思っている人のほうが多かったものの、裁判員として裁判に参加した後は、97%もの人が「非常に良い経験と感じた」もしくは「良い経験と感じた」と回答しています。

吉崎さんは、現場を通して「裁判員のみなさんと議論をさせていただくと、例えば、証拠写真の見方ひとつにしても、私たち裁判官では気づけないような視点からの指摘をしていただけることもあります。いろいろな視点からの意見をいただくことで、ますます自信を持って判決を言い渡すことができます」と実感を語ります。

さらには、「裁判員として刑事裁判に参加することで、『普段、生活しているだけでは得られなかった社会に対する関心が深まった』や『初めて会ったほかの裁判員の方たちとも充実した意見交換ができた。この経験をこれからの仕事や生活に活かしていきたい』などといった、さまざまな感想をお聞きします。そうした方が少しずつ増えることで、より良い社会の実現に近づくものと信じています」とも。

最後にあらためて、「11月16日(火)頃に裁判員候補者名簿の記載通知が届いた方は、内容をよくご確認いただいたうえで、ぜひ積極的に裁判員裁判に参加していただきたい」と呼びかけました。

今回の話を聞いて、足立は裁判員制度について知らないことばかりだったものの、「私でもできそうだなと思えた」と心境に変化が。「11月16日(火)頃に裁判員候補者名簿の記載通知が届くかどうか、ドキドキしています」と感想を口にします。

また、青木が特に印象に残ったこととして挙げたのは、「もしも裁判員に選ばれたとしても、法律の知識は必要ない」ということ。あらかじめ争点がきちんと整理され、わかりやすい場になっていることを知り、「(裁判員に選ばれた人も)安心して臨めるのではないか」と語りました。


(左から)足立梨花、青木源太



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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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