『イカゲーム』監督の壮絶な制作秘話「ストレスで歯が6本抜けた」

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 9月17日の配信開始以来、約1ヶ月間で1億人以上が視聴する空前の大ヒットを記録しているNetflixの韓国ドラマ『イカゲーム』。世界94カ国の人気ランキングで1位を獲得し、もはや社会現象ともなっている。同作を制作するファン・ドンヒョク(50)監督が、このたびメディアのインタビューに応じ、壮絶な制作秘話を明かした。

◆Netflix史上最大のヒット、28日間で8200万世帯が視聴

 Netflixは今月、1億4200万世帯が『イカゲーム』を視聴したと発表。同作が呼び水となり、7月~9月期に440万人の新規会員が増加したことを明かした。

 これまで、Netflix史上最大のヒット作とされてきたのが、昨年12月に配信されたドラマ『ブリジャートン家』。28日間で8200万世帯が視聴したと伝えられているが、『イカゲーム』はこの数字を短期間で上回ったことになる。

◆ドラマの登場人物ほど、大金を手にしていない

 これだけの大ヒット作を生み出したドンヒョク監督は、さぞ大金を手にしたことだろうと思いきや、実際にはそうでもないようだ。先日、英紙『ザ・ガーディアン』のインタビューに答えた同監督は、「ドラマの中で賞金を獲得した登場人物と同じくらい、大金を得たのでは?」との質問に対して、次のように答えている。

「私はそこまでリッチではないですね。でも、これで十分だと思っています。食卓に食べ物を並べるには十分ですね。ネットフリックスからボーナスが支払われているわけではありません。ネットフリックスは当初の契約に基づいて、私に報酬を支払っています

 ドラマでは、ゲームに勝ち抜いた最後の勝者が賞金456億ウォン(約44億円)を手に入れられるという設定だが、ドンヒョク監督が手にする報酬は、その金額には遥かに及ばないそうだ。

◆ストレスで歯が6本抜けた

 また、このドラマの制作で大きなストレスを受け、歯を6本失ったというドンヒョク監督は、こんな本音もこぼしている。

「肉体的にも、精神的にも、感情的にも疲労困憊しました。撮影しながら新しいアイデアを出したり、エピソードを修正したりして、仕事の量が増えていきました」

◆日本の漫画から着想を得た

 ドンヒョク監督は、2000年代後半の世界的な金融危機での個人的な経験から、イカゲームというサバイバル・ドラマを思いついたことも明かしている。

「母が勤めていた会社を退職し、経済的に非常に苦しくなりました。私が勤めていた会社も経営破綻してしまいました。だから、1年ほど仕事ができなかったのです。母、私、祖母の3人でローンを組まなくてはいけなくなりました」

 苦境に陥っていたとき、ソウルのマンガ喫茶に通っていたというドンヒョク監督。日本の漫画を読んだことで、作品のアイディアが浮かんだそうだ

『バトル・ロワイアル』や『ライアーゲーム』などのサバイバルゲームの漫画を読んでました。そこでお金や成功を求めて必死になっている人たちの姿に共感したのです。私の人生でどん底だった時でしたから。もし、現実にこのようなサバイバルゲームがあったら、家族のために賞金稼ぎに参加するのだろうか、と私は考えました。自分は映画監督なので、このようなストーリーに自分のタッチを加えることができると思い、脚本を書き始めたのです」

◆一部の小学校では視聴の自粛を要請

 とにかくすさまじい反響を呼んでいる「イカゲーム」だが、その結末には不満の声も。米プロバスケットボールNBA・レイカーズに所属するスーパースター、レブロン・ジェームズが記者会見中に同ドラマに言及。どうやら結末に納得がいかなかったようで、「気に入らない」と発言し、話題になった。

 教育現場からは規制を求める動きも出ている。巨額の賞金を手に入れるために、登場人物が命を賭けてデスゲームに挑戦していくこのドラマには、所々にバイオレンスシーンも含まれている。そのため、イギリスの一部の自治体は、過激な遊びを真似する子供が相次いでいるとして、保護者にドラマの視聴禁止を要請した

◆ハロウィン仮装も禁止に

 米ニューヨークの小学校でも、「子供たちにドラマのゲームを真似しないよう話をしてください」と保護者に要請。さらに今年のハロウィンで「イカゲーム」に関連するコスチュームの着用を禁止すると通知したという。

 もはや社会現象にもなっているこのドラマだが、続編はあるのだろうか? ドンヒョク監督はインタビューのなかで、「まだはっきりとはわからないけど、検討はしている」と語り、シーズン2の可能性を示唆。そのうえで、「イカゲームの勝者と同じくらいリッチになるためには、続編をやらなくてはならないかも」と冗談交じりで話している。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>


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