共働きなのに家事をしない夫に妻たちの不満爆発。それでも離婚しない理由は?

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家庭はすでに崩壊しているにもかかわらず、さまざまな要因から離婚に踏み出せない“ゾンビ”の如き夫婦生活を送る男女が絶えない。今回はさまざまな要因で「夫への愛情が冷めてしまった」と感じている人妻3人に集まってもらい、その本音を吐露してもらった。

◆共働きなのに家事をしない夫たち

麻衣子さん(仮名・46歳)…結婚20年目。夫(50歳)は年収750万円だが、彼女もエステ店を個人開業して年収は480万円。3人の子供がいる

楓さん(仮名・37歳)…結婚7年目。会社経営の夫(40歳)は年収900万円。結婚を機に専業主婦に。現在3歳と7歳の娘がいる

由美さん(仮名・30歳)…結婚5年目。介護職の夫(30歳)は年収390万円。彼女も時短で事務職をしながら4歳の息子を育てている

――まずは、それぞれがゾンビ夫婦になった経緯を教えてください。

由美:うちはお互い年収400万足らずだったから、出産前後に馬力が減って急に家計が苦しくなった。おまけに夫は8時出勤で帰りは22時の長時間労働。私が時短で職場復帰したあとも家事育児は手伝ってもらえず、どんどん関係がギスギスしていった。

麻衣子:うちの夫も朝早くに家を出て22時に帰宅する生活。働き方改革なんてどこ吹く風だね。家では子供の勉強を見たり、ペットの世話をしたりするくらい。

楓:コロナ禍でリモートワークにはなってないんですか?

由美:うちは介護職だから、そういうのはない。むしろ前より少ない人数で回しているのか忙しそう。

麻衣子:うちも工場管理がメインだからなってない。もしかしたら、家にいるのが気まずくて職場に行ってるだけかもしれないけど……。まあ、そういうわけで共働きなのに家事が手伝えない負い目を感じてか、夫からあまり私に近づかなくなった。

◆アップデートできぬ夫にゾンビ妻の本音が爆発

楓:なるほど。でも、負い目を感じてるならまだいい気がする。うちの夫は「家庭を守るのは女の役割」っていう、アップデートできてないタイプ。私が専業なのをいいことに家事は全くしない。「こんなご時世に専業なんだから」とプレッシャーまでかけてくる始末。

麻衣子:専業もしんどいよね。共働きでもいまだに「稼ぎは夫、家事育児は妻」って雰囲気があって、この考え方が男女どちらも苦しめてる気がする。

由美:それはあるかも。私が「仕事のあとに一人で家事育児はツラい」って話をすると「じゃあ俺が稼ぐから無理に仕事続けるな」とか言うけど、正直、夫の収入だと大黒柱っていうには心細すぎる。

麻衣子:今の時代、夫の稼ぎだけじゃ不安だよ。私、以前はパートだったけど、夫が転職失敗で年収を半分にしたことがあって。それきっかけで起業して、今はやっと月収40万円くらいになった。

由美:結構な金額ですね。

麻衣子:当てつけみたいになったから夫は不満げだったけど、相談せずに決めて失敗したんだから文句は言わせない。

楓:すごいバイタリティ。起業はハードル高いけど、私も復職への道は残しておくべきだった。アパレルの販売で年収300万くらいだったから、喜び勇んで専業になったのが悔やまれる。

◆離婚まで踏み切れない理由は?

――夫婦関係は冷めきっていても離婚まで踏み切れない理由は?

由美:やっぱり経済的な理由は大きい。私自身、正社員だけどフルタイムで働いても年収400万弱。共働きだからこそ、子供をそれなりの水準で育てられている。

楓:私も同じくお金が不安。専業主婦になってキャリアは諦めたし、一人で生きるための安定した再就職先を探すのが現実的に難しい。

由美:子供が成長して、仕事に集中できるようになったら真剣に離婚を考えるかもしれないけど。

楓:それと、夫も私も世間体を気にするタイプ。たぶん死ぬまで離婚できないんじゃないかな……。

――収入面では自立している麻衣子さんは離婚の選択も視野に?

麻衣子:長男と次男が独立して、一番下の子が高校生になる3年後までは我慢かな。ただ、家とかクルマのローンをうちの実家が肩代わりしてるから、夫が泣きついてくるかも(笑)。

◆不仲な夫婦関係が子供へ及ぼす悪影響は?

 不仲なゾンビ夫婦の元で育った子供にはどのような影響が出るのだろうか? 子育て心理の専門家、佐藤めぐみ氏に聞いてみた。

「子供は親のすれ違いや不仲に敏感なため、悪影響が出る場合が多々見られます。まずは『心理的なよりどころの喪失』。家族のケンカが絶えず、子供が家庭に居場所を見いだせなくなると、外によりどころを求め、思春期であれば深夜に外出を繰り返したり、非行に走ったりする可能性を高めてしまうことも。次に『自己肯定感の低下』も起きやすく、子供のことで口論になる場合、特にこれが顕著になります。

 また、顔色を見て行動することが習慣化すると、『人間関係への苦手意識』が出ることも。さらに、夫婦のどちらかが暴力を振るう場合、子供も問題が起きたときの解決方法に暴力を選択する『暴力の連鎖』も起きやすくなります」

 夫婦間での話し合いは直接対話も重要だが、「ヒートアップしそうな議題ならばアプリ上での会話もオススメ」だとか。互いに不満が溜まっても、常に子供に配慮した振る舞いが必要だ。

【公認心理師・佐藤めぐみ氏】
育児相談室ポジカフェを運営。専門は親の育児ストレス支援と子供の行動改善。著書には『子育て心理学のプロが教える 輝くママの習慣』(あさ出版)

取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/岡戸正樹

―[ゾンビ化する夫婦たち]―


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  • 日刊SPA!

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