【天皇賞・秋展望】今年は三つ巴の様相、中でもあの馬に期待したい

 秋古馬三冠の開幕戦。ここ2年は王者アーモンドアイに他の強豪が挑むという構図だったが、今年はGI・6勝目を狙うグランアレグリア、復権を期す無敗三冠馬コントレイル、底を見せていない皐月賞馬エフフォーリアの三つ巴の様相になった。また他にも、GIの常連カレンブーケドール、春の天皇賞覇者ワールドプレミアなど一発がありそうなメンバーもいて高いレベルで混戦模様。

1.差し馬の台頭

 12年1着のエイシンフラッシュ、13年1着のジャスタウェイ、14年1着のスピルバーグ、15年2着のステファノス、16年2着のリアルスティールなど、4角10番手付近から追い込んで激走する馬が多いレース。過去10年で4角3番手以内から優勝したのは、不良馬場だった17年のキタサンブラックだけ。キタサンブラックも最初から前々にいたわけではなく、道中でポジションを上げていく立ち回りだった。

2.より短い距離の実績に注目

 近年は2000mより短い距離に実績がある馬の活躍が目立つ。15・16年に人気薄で2・3着したステファノスは唯一の重賞勝ちが富士S。また、16年はマイル王モーリスが勝利し、一昨年はマイルGI勝ち馬によるワンツースリーだった。

3.3歳馬は苦戦傾向

 86年以降の35回で3歳馬の勝利は、96年のバブルガムフェローと中山開催だった02年のシンボリクリスエスのみ。過去10年でみても、3歳馬は平均人気が5.8番人気ながら[0-1-1-9]。馬券に絡んだフェノーメノ、イスラボニータはいずれも1番人気に支持された上で2・3着止まりだった。

 グランアレグリアのGI・6勝目を期待。近年はマイル実績馬が幅を利かせているレースであり、またこの馬自身も広い東京コースなら2000mはこなせそう。8月に喉の手術を行ったため状態面が気になるが、乗り込みは入念で特に影響は感じさせない。初対決となるGI馬との比較は難しいが、昨年の安田記念でアーモンドアイを千切った実績があるように、スピード勝負になれば一枚上手と見る。

2021/10/28 6:00

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