トイレに流せる!“第3の生理用品”が人気。発売13年でやっと注目のワケ

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「この商品を知らなかった頃には戻れない」。使用者にここまで言わしめる生理用品があることをご存知でしょうか。この熱烈な口コミを生んでいるのが「シンクロフィット」(ユニ・チャーム)という生理用品。「これなしじゃ生理を乗り越えられない」「全ての女性に存在を知ってほしい」など、SNSでも高評価の口コミが多数投稿されています。タレントの指原莉乃さん(28)も愛用者の一人で、その素晴らしさをテレビ番組や自身のYouTubeで紹介。「(生理で)困った人がいたらぜひ使って欲しい」と激推ししています。

 今でこそ話題のシンクロフィットですが、発売されてから約13年もの間、認知度がほぼない日陰の存在だったといいます。13年の間にシンクロフィットに一体何があったのか、ユニ・チャーム株式会社・広報室の藤巻尚子さんにお話を聞いてきました。

◆生理中に立ち上がった時の「ヒヤッ」を防いでくれる

――最近、使用者を中心にSNSやメディアで話題になっているシンクロフィットですが、どういう商品なのか改めて教えてください。

藤巻さん(以下、藤巻)「シンクロフィットはナプキンでもタンポンでもない、体とナプキンのスキマに入れる、新しいカテゴリーの生理用品として今から16年前の2005年に開発されたものです」

――たしかに、使い方といい形状といい、今まで見たことのない生理用品です。

藤巻「生理用品の商品企画をする上で、女性の声を聞いていったところ『ナプキンだと漏れが不安、かといってタンポンを膣内に入れるのは怖い』という声が多くありました。そこから、ナプキンよりも安心感があってタンポンよりもお手軽感がある第3のナプキンを作ろうという話になり、シンクロフィットが生まれました」

――たしかに第3のナプキンという表現がぴったりです。シンクロフィットはどのように使うのものなのでしょうか。

藤巻「シンクロフィットはいつものナプキンと併用して使います。タンポンのように膣内に入れるのではなく、膣口に当てて使用するのですが、シンクロフィットを使用することで約2時間分の吸収力がプラスされます。また、立ち上がった時の経血の流れる感覚や横漏れを防いでくれます。ナプキンを取りかえるタイミングがあまりない忙しい日や経血量が多い日でも、より快適に日中を過ごしていただけます」

◆体内に入れることなく、ぴったりフィット

――サイズや形もこれまでの生理用品と全く違うのですが、装着の仕方を教えてください。

藤巻「まずシンクロフィットを包み紙から取り出し、中指をシンクロフィットのポケットの中に入れます。デリケートゾーンをしっかり開いて、そのまま中指の腹でシンクロフィットを膣口に押し当てます。膣内に入れないであくまで膣口に置いてください。前後逆になるとフィット感がなくなるので気をつけてください。また、一度外したものは繰り返し使わないで、トイレに行くたびに交換してください。そうすることで、体の形状にぴったりフィットして経血を吸収してくれます。装着に慣れるまで2、3回試していただければ、自分にフィットする場所が見つかって、ずれにくくなると思います」

――体内に入れることなく、誰にでもぴったりフィットするのがすごいです。

藤巻「商品を開発する時は1ミリの違いまでこだわりました。サイズや厚みが1ミリでも変わることでフィット感も違ってくるため、細部の厚みにこだわって『体にとことんフィットする商品』にしています。何度もユーザーテストをおこない商品化しています」

――すごい熱意ですね!

◆発売から15年近く、まったく日陰の存在だった

藤巻「生理で困っている女性の負担を軽くしたい、という思いのもと開発した商品です。ただ、今でこそ多くの女性に『使ってよかった』と言っていただいていますが、発売されてから15年近くまったく日陰の存在でした」

――16年前に発売されて、長い間ほぼ認知されていなかったんですね……。いつ頃にどのような経緯で、日なたに出てきたのでしょうか。

藤巻「最初に話題になったのは、2018年の夏です。とあるユーザーの方がツイッターでシンクロフィットの良さを語ってくださり、使い方を説明してくださった投稿が話題になりました。私たちからそのユーザーさまにPRをお願いしたわけではなく、あくまでいちユーザーとして、商品の良さを語ってくださりました。その後、売り上げが2倍、3倍と伸びていきました」

――ひとつの投稿にも関わらず、すごい反響だったんですね。

◆CMで使い方を伝えるのが非常に難しい商品

藤巻「私たちとしてもシンクロフィットの良さをアピールしてきたつもりでしたが、やはり今までにない商品ということで使い方を伝えるのに苦戦をしていました。餃子のような形状で使いかたのイメージも湧きにくく、また、15秒程度のCMなどで具体的に使用方法を伝えるのも難しい部分があります

 話題となった投稿を見て、私たちメーカーの思いをメーカー目線で一方的に伝えるよりも、実際に使った方が感想を語ってくださるほうが良さが伝わる商品だったと気づきました。その後も、使った方の口コミが広がっていき、2020年にはユーザーさまたちが、Twitterにハッシュタグをつけて『#がんばれシンクロフィット』という投稿で応援してくださるようになりました」

――生理用品が「がんばれ」と激励されるのは、新しいですね。

藤巻「はい。というのも先ほども説明したように、シンクロフィットは長い間日陰の存在だったのでほんの一部のドラックストアでしか販売していませんでした。そこで、販売チャネルを増やしていこうとみなさんが応援してくださいました」

◆お客様相談センターに「ありがとうございます」の声が

――実際に使った方からはどのような声が届いているのでしょうか。

藤巻「生理が楽になった、これがなかったら困るというお声をたくさんいただいています。弊社のお客様センターにシンクロフィットについてのお問い合わせ窓口があるのですが、シンクロフィットに関するお問い合わせで一番多いのが『ありがとうございます』『すごくいい商品です』という感謝の声です。他にも『どこに売っていますか?』というお問い合わせも多数いただきます。お客様相談センターに寄せられた声を見ると、みなさんのお役に立てている商品なのだと改めて感じます」

――お客様相談センターといえば、クレームや質問を受け付ける窓口のイメージなので、感謝の声が一番多いというのは驚きです。反響の大きさを感じますね。

藤巻「シンクロフィットの開発担当者が、友人に『シンクロフィットっていうすごい商品があるらしいよ。知ってる?』と言われたという話を聞きました。その話を聞いて、口コミがどんどん広がっていき、まわりまわって開発担当者のところに戻ってきた! とその反響の大きさを実感しました」

◆本体だけでなく、包み紙までトイレに流せる!

――シンクロフィットはフィット感だけではなくて、トイレに流せる仕様なのも便利なポイントですよね。包み紙までトイレに流せると知って感動しました。

藤巻「はい。ユーザーさまからも『トイレに流せるので、外出時やお泊まりの時に生理用品の処理に悩まなくて済む』というお声をいただいています。サイズもコンパクトなので持ち運びも便利ですし、取り替え時のガサガサという音が気にならないという声もありました」

――デザインもどこまでもシンプルです。今後、シンクロフィットの改良や新しい生理用品を開発されることはあるのでしょうか。

藤巻「シンクロフィットに関しては、外装のデザインを一部変えたことはあるものの、形状自体は開発当初から変わっていませんが、生理のある方の悩みに合わせ、今後も開発をしてまいります。
 新しい生理用品に関しては、現在弊社より月経カップ『ソフトカップ』を発売しています。月経カップも生理用品市場ではまだまだ主流ではないのですが、使った方からは『とても便利』という声をいただいています。ちょうどコロナ下で在宅勤務をされている方が多いと思うので、ぜひこの機会に月経カップを試していただきたいです。慣れるまで、自宅のお風呂場で装着をしていただけるので、自宅時間が長い今こそ使っていただきたい商品です」

 長い間、日陰を経験しながら、ファンに応援され人気商品となったシンクロフィット。その生理用品らしからぬエピソードにほっこりします。月経カップをはじめ、生理用品市場にはまだメジャーではないけれど便利な商品が続々と登場しています。自宅時間が増えたこの機会に、自分のお気に入りの生理用品を開拓してみても良いかもしれません。

<取材・文/瀧戸詠未>

【瀧戸詠未】
ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。

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