東大生は絶対にやらない「効率が悪い人特有の本の読み方」

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―[貧困東大生・布施川天馬]―

 現役東大生の布施川天馬と申します。学生生活の傍ら、ライターとして受験に関する情報発信などをしています。

◆約半数の人が「読書の習慣」を持たない

 皆さんは、年に何冊ほど本を読むでしょうか? 僕は読書が大好きで、読むスピードは速くないのですが、月に何冊も本を買ってしまいます。読書が好きな人の中には、週に一冊以上のペースで本を読むという人もいて、すごいなぁと感心させられます。
 
 ですが、平成30年に実施された文化庁の「国語に関する世論調査」によれば、「月に一冊も本を読まない」(雑誌、漫画は除く)と回答した人が47.3%だったそうです。

 もちろん、この結果だけで全体を語ることはできませんが、それでもアンケート回答者の半数近くが読書をしないという結果になったのは大変なことだと思います。

 どうしてそんなにも多くの人が、読書をしないのでしょうか? 僕は、彼らは「読書をしない人」ではなく、「読書ができない人」なのではないかと考えています。

◆やってはいけない「読書が苦手になってしまう読書法」

 つまり、「読書が嫌い、もしくは苦手だ」と思っている人が多いのではないかと思うのです。というのも、僕自身が「読書が苦手だ、自分には本なんて読めない」と思い込んでいて、まったく本を読まない人間だったからです。

 今では読書が大好きな僕がどうしてもともと読書が苦手だったのか。それは読書が苦手になってしまう「悪夢のような読書法」をしていたからでした。

 本を読むときにあることをしてしまうだけで、本来楽しめるはずの読書タイムがまったく楽しくない地獄の拷問に変わってしまうのです。

 今回は絶対にやってはいけない「読書が苦手になってしまう読書法」についてお伝えします。

◆「丁寧な読書」はむしろデメリットが多い

 絶対にやってはいけない読書法とは「わからない言葉が出てきたとき、いちいちすべてを調べたり考え込んだりする」ことです。読書中に、調べ物や考えごとをしすぎてしまうと、むしろ逆効果になってしまうのです!

 そもそも、どうして「本を読むのが苦手な人」は読書が苦手なのでしょうか。僕の実体験から予想するなら「丁寧に読みすぎているせいで、読書をしても途中で意味がわからなくなってしまうから」ではないかと思います。

 読書が苦手だったころの僕は「全部の文章や言葉を理解しよう」としていました。そのため、わからない単語や慣用句が出てきたらいちいち辞書を引いて調べたり、わからない文章についてずっと粘って考え込んでしまったりしていたのです。

◆「本を読む目的」を改めて考える

 しかし、これは読書慣れしていない人を地獄の底へと叩き落してしまう「最悪の読書法」でした。なぜなら「知らないことやわからないことについて、調べたり考えたりすること」が読書の目的ではないからです。

 本を読む目的は「その本になにが書かれているかを知ること」です。「知らない言葉を知るため」でも「難しい文章を理解できるようになるため」でもありません。

 読解力をつけたいなら、本を読むよりふさわしい方法があります。知らない言葉が知りたいなら暇なときに単語帳でも眺めたほうがいいでしょう。

 難しい文章をスラスラ読めるようになりたいなら、適当な参考書を買ってきて勉強すればよいのです。

◆「テキトーに聞き流す」くらいがちょうどいい

「その本に何が書いてあるのか知る」ためには、すべての文章や単語の意味がわからなくても問題はありません。むしろ校長先生の話を聞くような感覚で、テキトーに聞き流す(読み流す)ようにして、読書したほうがいいのです。

 学生時代、校長先生のお話を、一言一句聞き取っていた人は多くはないでしょう。誤解のないように補足しておくと、僕の中の「校長先生のお話」のイメージは「小難しくて、やたらと長くて、退屈」です。

 少なくとも僕は、一言も漏らさないほど真剣に話を聞いたことはありません。

◆「全体として何を言いたいのかはなんとなくわかる」で十分

 でも、そんな適当な姿勢で話を聞いていたのに、何を言っているのかまったくわからなかったことはありませんでした。「あー、なんか言ってるよ。要は休みの日でも勉強しろってコトでしょ?」くらいは理解できていたのです。

 読書に必要なのも、これと同じです。

「ところどころ何を言ってるのかわからないけど、全体として何を言いたいのかはなんとなくわかる」くらいで、最初は十分なんです。

◆わからない部分を全部無視して読み進める

 このことに気がついて以降、僕は本の読み方を変えました。

 それまでは逐一辞書を引いたり、パソコンで意味を検索したりしていましたが、わからない単語が出てきても、わからない文章があっても、全部を無視するようにしたのです。

 最初のうちは、これくらいテキトーで雑なスタンスで本を読んでも、まったく問題はありません。

 むしろ、一部にこだわりすぎて、「木を見て森を見ず」な状態になる方が問題なのです。

◆眠くなったら一旦、読むのをやめてもいい

 とはいえ、あまりわからないものを無視しすぎても、結局何を言ってるのかわからなかったということになりかねません。ですから、僕は次のような基準を決めながら「テキトー」に読書するようにしています。

・見開き1ページの中でわからない単語が3個出てくるまでは、わからない単語も飛ばして読む
・3回読んでも意味がわからない文章があったら、付箋を貼って飛ばして読む
・眠くなってきたら読むのをやめて別の作業をする

 また、見開きで1ページ読むごとに「このページでは結局、何が言いたかったのか」を確かめるといいでしょう。この確認作業もそこまで丁寧にやる必要はありません。

 たとえば、この記事についてだったら「文章を読んでる最中にわからないことが出てきても、そんなに気にすんなってことでしょ」くらいのゆる~いノリで大丈夫です。

◆初心者こそ本はマジメに読まないほうがいい

「読んだ内容を確認する」ということ自体が重要で、これの積み重ねがしっかりとした読解力につながります。

 たしかに、時にはじっくりと腰を据えて、調べたり考えたりしながら読み込まないといけない本もあるかもしれません。ですが、初心者のうちから、あんまり「マジメ」に本を読もうとしても、ただ大変なだけ。

 むしろ、初心者のうちこそ、好き放題暴れるチャンスです。「本はしっかり考えながら読むものだ!」なんて外野の声は無視して、「テキトー」でいい加減な読書を始めましょう!

 読書の秋といいますから、読書に苦手意識を抱いていた人も、ぜひこの機会に「テキトーな読書術」で読書家デビューしてみるのはいかがでしょうか。

―[貧困東大生・布施川天馬]―

【布施川天馬】
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある(Twitterアカウント:@Temma_Fusegawa)

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