ひろゆきが考えた本気の少子化対策「子ども1人につき1000万円を支給」

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―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

 岸田政権が発足し、少子化担当相に野田聖子議員を起用された。衆院選でも争点の一つになる子育て問題。しかし、少子化が進む日本において有効な対策を打てずにいる。『僕が親ならこう育てるね』で子育て&教育論を上梓したひろゆき氏は、日本政府が打ち出す少子化対策として「1000万円支給」を提案する。

◆本気で少子化対策しているとは思えない政府

――日本の少子化対策についてはどういう印象をお持ちですか?

ひろゆき:新型コロナウイルスに関する給付金の配り方ひとつ見ても、「日本政府は本気で少子化対策をするつもりがあるのか」と思います。

 二世議員が多いことでもわかるように、やはり政治家の多くは恵まれた家庭で育ったので共働き世帯の子育てがわからないのか、それとも自分たちの支持層以外にはお金を配りたくないのか、「少子化対策が必要」と言うくせに、子育てを困難にさせる状況が出てきます。ある意味、「故意なのでは?」と思えてくるくらいです。

 日本という国で子育てをするのには、多くのハードルがあります。育児休暇も取得しにくく、地域によっては認可保育園へ子どもを預けることも狭き門ですよね。

◆何かとお金のかかる日本の子育て

――ひろゆきさんがいるフランスは子育てへの補助制度が充実している国のひとつですね。

ひろゆき:少子化を克服したフランスでは共働きや婚外子が普通ですが、そのぶん、家族給付の水準が手厚くなっています。

 ベビーシッターの時給は1700円くらいですが、補助金が出るので、親は1時間1000円で子どもを預けることができ、収入が少ない家庭であれば1時間1ユーロで子どもを預けることもできます。

 欧州では大学の学費もタダ同然で、子どもを持っても家賃と食事代だけ稼げば、教育費がかからない国も多いです。

 一方、日本では保育園に入れない共働き世帯の場合、個人でベビーシッターを頼むことになります。東京都内だと1時間約3500円。これでは、多くの人は働けば働くほどお金がかかることになってしまいます。

 また、子どもを大学まで行かせた場合、日本では1000万円近くかかります。たしかに、学費が高額なアメリカに比べれば安いですが、世界的には十分高い。こうした日本の子育て事情を知っていれば、子どもを産むのは難しいという判断になるのは当然です。

◆少子化の解決案は「子どもを産むと金銭的に得をする政策」

――今の日本で子育てすることの大変さを改めて実感します。

ひろゆき:しかし、これらのハードルはすべてお金で解決できます。「国に頼らずに自分で稼げ」という意見もありますが、補助金を出して少子化対策をするのは国にしかできないことです。

 僕は事あるごとに「少子化は、政府の責任」と書いたり話したりしてきました。それは少子化の解決案は「子どもを産むと金銭的に得をする政策」がセットであると考えるからです。

 子どもを持てない理由は人それぞれですが、内閣府の調査によれば「どのような状況になれば結婚すると思うか」に対して、第1位は「経済的に余裕ができること」というものでした。次いで、第2位は「異性と知り合う(出会う)機会があること」。国が彼氏・彼女探しを政策として実行するのはちょっと難しいので、やはり経済的に子育てしやすい環境を整えるしか少子化対策はないのです。

◆子ども1人につき1000万円を支給する

――ひろゆきさんはどんな政策が適切だと思いますか?

ひろゆき:例えば「2022年中に生まれた子どもに1000万円の補助金」というキャンペーンをやったとします。すると、2022年に向けて結婚したり、産休&育休が取得しやすい仕事に転職したりする人が出てくるはずです。

 日本人の20代前半の平均年収は263万円です(2020年国税庁調べ)。あまり仕事が好きではない人の中には、子どもを産んで年収の4倍のお金をもらったほうが得だと考える人が増える可能性があります。

 このキャンペーンを実施すると、2022年に生まれる子どもは多くなり、結果、オムツや粉ミルクなどベビー用品を扱う企業の売り上げが軒並み上がります。その後、幼稚園、小学校、塾とベビーブーム世代が上がってくるので、行政は学校を拡充し、保育士や先生を増員。子どもを育てる環境にどんどん投資することになります。

◆大人になって15年間働いてくれれば、元が取れる

――補助を拡充させる制度が提唱されると、財源の問題も浮上します。

ひろゆき:「そんなことして国家予算は大丈夫?」という話もありますが、日本人の平均年収436万円から計算すると、年間合計70万円ぐらい納税していることになります。1000万円を支給して生まれた子どもが大人になって15年間働いてくれれば、元が取れるわけです。

 社会が豊かになるのは、子どもたちが納税者になる20年後になるのですが、現在の体制でアホを量産するよりは、教育環境を拡充させて、きちんと教育を受けた人を多くしたほうが結果として得になるのです。

 しかし、政治家は、長期的な視野で日本をよくするよりも次の選挙で当選するための票しか見ていません。日本人女性の出産年齢のボリュームゾーンを30~35歳とすると、その層から票を得るよりも、人数の多い高齢者に向けて昭和の価値観を押し出したほうが安全と考えます。実際に子ども手当を実施しても大して票に結びつかず、これ以降、子育て世帯への補助金を出す政策案はなかなか出てきていませんけどね。

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

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  • 日刊SPA!

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