『水曜日のダウンタウン』おぼん・こぼんの仲直りが繋いだ男女の復縁「本当は好きすぎて」

 ベテラン漫才コンビのおぼん・こぼんが『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で10年来の不仲から劇的な“仲直り”を果たした「おぼん・こぼん THE FINAL」が2週連続で放送され、話題になっていますね。おぼん・こぼんの本当は元通りになりたいのに素直になれない、ハラハラするような仲直りの様子は視聴者の心も動かしたようで……。今回は、「おぼん・こぼん THE FINAL」がきっかけで、元カノとの復縁に繋がったという男性のエピソードをご紹介しましょう。

◆久しぶりに元カノから連絡が入る

 ある晩、中嶋悠人さん(仮名・31歳・会社員)の元に、4年前に1年間付き合っていた元カノのM実さん(26歳・会社員)から突然LINEが届きました。

「彼女とは、喧嘩別れをしてそれっきりだったので驚きました。『お久しぶり! 元気にしてた?』と、以前と変わらない雰囲気で話しかけてくれたので、僕も『元気だよ。そっちこそコロナになったりしてない?』と返して、そのままお互いの近況報告をしました」

 すると突然、「ねえ、おぼん・こぼんの仲直り観た?」と『水曜日のダウンタウン』の話題に。

「もちろん観ていたので『本当に最後の最後までどうなるんだろうってドキドキしたよ』と話していたら、盛り上がってきて。LINEじゃもどかしくなって、電話で話すことになったんです」

◆「おぼん・こぼん THE FINAL」を観て、自分だったらどうするか

 こぼんさんの「おぼん・こぼん THE FINAL」以前にドッキリで騙されてしまい、番組スタッフへ不信感を抱き、根に持っていた感じや、一見ニコニコして人当たりの良いおぼんさんが発動する「お前が先に謝れ」という頑固さ、仲直りを望むそれぞれの娘たち、マネージャー谷川さんの思い……。

 登場人物それぞれの気持ちを想像し「自分だったらこういうときはどうするか?」などを語り合った2人。

「おぼん・こぼんはもともと高校の同級生で、仲が良かったんです。なのにコミュニケーション不足だったり、つい大人げないことを言って。それを真に受けてブチ切れたりと、そのすれ違いっぷりは見ていて切ないものがありました。本当に嫌いならもうとっくに解散しているだろうから……という話になりました」

 ひと通りの感想を語り合うと、M実さんから「実はね、あの番組を観ていたら、付き合っていた頃の私たちみたいだなって。悠人くんと仲直りしたくなって連絡したんだ」と打ち明けられたそうです。

「へっ? と思わず間抜けな声を出してしまいました。まさか、おぼん・こぼんの仲直りを観て、僕を思い出してくれたなんて」

 

 確かに、この番組には、誰かと仲直りしたくなるパワーがあるなと悠人さんは思ったそう。

「実は、M実にとって僕は初めての恋人で、最初はめちゃくちゃ仲が良かったんですよ。でも、彼女が徐々に些細なことで嫉妬しては、勝手にスマホを見るなどして喧嘩ばかりになってしまいました」

◆当時は“好き過ぎて”…

 悠人さんは、彼女から当時のことを謝罪されたそうです。

「M実に『あの頃は、悠人くんのことが本当に好き過ぎて束縛しちゃってごめんね。初めての恋愛でワケも分からず、とにかく悠人くんを繋ぎとめようと、間違ったことばかりしてしまったなと反省してる』と謝られました」

 そして、悠人さん自身も若かったので、彼女の気持ちを広い心で受け止められず、大喧嘩の末に別れてしまったことを後悔していたそう。

「そんな“好き過ぎて”とか初めて聞いたから驚いてしまいました。そしたら『おぼん・こぼんがもがいている姿を見ていたら、もしかしたら私だって勇気を出して連絡すれば、仲直りできるかもって。あ、自分の感情ばかり押し付けてごめんね』なんて言うので『とりあえず明日会おうか』って、待ち合わせをすることにしたんです」

◆久しぶりの再会、大人っぽく成長したM実

 翌日、待ち合わせ場所に現れたM実さんは、当時の面影はあるものの大人っぽく凛とした女性に成長していました。

「久しぶりに会って話してみると、M実はすごく落ち着いていて心地よく話すことができたんですよ。当時よりずっといい女になっていて、自分も彼女みたいに成長できているのか、ちょっと不安になってしまいました」

 同時に、M実さんを他の誰かに取られたくないと強く思った悠人さん。

◆これは偶然なんかじゃない!

「実はコロナ禍でひとり寂しかったのですが、そのタイミングでM実から連絡がきて“これは偶然なんかじゃない!”と熱くなってしまって。つい『また僕とお付き合いして下さい』と告白してしまったんですよ」

 するとM実さんは、涙目で悠人さんに抱きつくとOKしてくれたそう。

「おぼん・こぼんの仲直りの番組を観ておいて、本当に良かったなと思いました。もしも観ていなかったら、またボタンの掛け違いで、せっかくM実が連絡をくれても意味がわからなかったかもしれません」

 もしかしたら、あなたにも喧嘩別れした恋人から連絡がくるかもしれませんね。

<取材・文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】

漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。

2021/10/23 15:53

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