映画やドラマで活躍中!元乃木坂46深川麻衣、“聖母”として愛され、支えてきたグループの最年長の功績

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なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
乃木坂46深川麻衣 前編

 映画『僕と彼女とラリーと』で主演を務め、現在放送中のTVドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系)にも麻宮祥子役で出演するなど、現在女優として確固たるキャリアを築きつつある元乃木坂46の深川麻衣。ここでは便宜上“元乃木坂46”の肩書きを付させていただいているが、もはや彼女を語る際に肩書きはいらないというのが正しいだろう。

 乃木坂46の1期生オーディションに合格した深川はデビューシングル『ぐるぐるカーテン』では選抜入りはしておらず、初めて選抜に入ったのは3rdシングル『走れ!Bicycle』から。

 以降は全てのシングルで選抜メンバーに名を連ね、9thシングル『夏のFree&Easy』では初の福神にも選ばれた。13thシングル『今、話したい誰かがいる』でフロントメンバーに選ばれると、14thシングル『ハルジオンが咲く頃』では初のセンターに抜擢。最初の2作こそアンダーとして活動していたものの、その後は選抜の常連として安定した存在感を発揮しており、グループの最初期を形成する一人として深川の名は外せない。

 乃木坂46は演劇志向の強いグループで、現在も女優として活躍している若月佑美や伊藤万理華といったメンバーの名前が真っ先に挙がるが、深川もまた乃木坂46在籍時から積極的に個人活動を展開していったメンバーだった。他のメンバーと比べると演劇経験こそ少ないが、乃木坂46時代には『49』(日本テレビ系)や『福岡恋愛白書10 十回目の鈴が鳴るとき』(九州朝日放送)、さらにはNHK大河ドラマ『花燃ゆ』に出演。

 卒業後には『パンとバスと2度目のハツコイ』や『おもいで写眞』など多くの映画やドラマに出演しており、女優としての活躍は目覚ましい。柔和な雰囲気からくる自然体な佇まいはどの映像作品にも自然と溶け込んでおり、もはやアイドル女優の枠組みでは語られない、ひとりの女優として高い評価を受けている。

 深川を語る上で外せないキーワードに“聖母”がある。これは温和な性格な深川を指して言われる言葉であるが、まさに深川にぴったりの言葉だと思う。グループの中で大きくフォーカスされ始めたのも聖母というキャラクターが生まれてからだった。

 誰に対しても優しく接する姿や柔らかなビジュアル、ファンへの接し方に至るまで、深川が聖母と言われる要素は数しれない。中でも当時まだ中学生だった川後陽菜を学校まで送ってあげたのはそれを象徴するエピソードのひとつだろう。

 ここで『深川麻衣 ドキュメンタリー〜永遠はないから〜』(14th Single「ハルジオンが咲く頃」初回生産限定盤A収録)で橋本が深川に対して語った言葉がとても印象的だったので引用させていだたきたい。

「どんな人にも良いところを見出すところとかですかね。すごくやっぱり嫌な人とかいると思うんですそれぞれに。なんでこの人こんなことするのとか、なんでこの人あんなことができちゃうのとか。

 まいまいは『この人はこの人で何かがあったからこうなったんじゃないか』って思ってあげられるような人。全てを否定するんじゃなくて、どんな相手のことも相手の立場になって考えてあげられるし、人の良いところをきちんと良いと認めてあげられる強さを持ってるし」

 年長メンバーとして苦楽をともにしてきた橋本の視点から、的確に深川という人物の本質が語られた場面だ。同映像では若月佑美や伊藤万理華らの発言も収められているが、口を揃えて語られるのは深川のやさしさと強さ。ひとつの目標に向かって共に歩んできたメンバーを通して語られる言葉には説得力がある。

 いまや小学生からアイドルとして活動しているケースも少なくない中で、深川が乃木坂46に加入したのは20歳、初めてセンターに立ったのは25歳と決して長いとはいえないアイドルのキャリアを考えたときに、深川のキャリアの歩みは珍しいケースといえる。同時に深川は乃木坂46で最年長メンバーとしてグループを見守ってきた。

 最年長としてキャプテンともセンターとも異なる形でグループを引っ張ってきた深川であるが、そのポジションであるがゆでに悩むこともあった。

『Real Sound』のインタビューでは「オーディションから4年半経って、それこそ生駒(里奈)ちゃんとかが20歳になって「ああ、私が乃木坂46に入ったときの年だ」と気づかされるんです。みんなは10代のときからすごい頑張ってきたんだなって。

 そんな子たちと一緒だったわけですから最初は焦りもあって、早く結果を出さなきゃ後がないと思ってたんです」と、最年長ポジションでいることの難しさを語っている。しかし深川は最年長ポジションを上手にそれも自然に自らのアイドル像へと反映させ、聖母という個性をもってグループ内での立ち位置を確立させていった。

 ファンのみならずメンバーからも愛され、慕われる深川。彼女のような全方位的に愛されるアイドルはなかなかいない。その意味でもやはり深川のキャラクターは特別だった。

(文=川崎龍也)

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  • 10/22 17:00
  • 日刊大衆

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