“金融知識ゼロ”だった俳優が、30代で「資産運用アドバイザー」になるまで

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 ドラマ『科捜研の女』『闇金ウシジマくん』などで知られる俳優・崎本大海は現在、「俳優」×「資産運用アドバイザー」というハイブリッドで新しいキャリアを目指し、活動を続けている。コロナ禍によって以前に増して深刻な問題や悩みが浮き彫りになるなか、自分たちの資産をどう増やし、どう守っていけばよいのか、崎本さんの資産運用アドバイザーとしての顔に迫る。

◆「お金」のことって一番相談しにくい

ーー飲食業をはじめ、コロナ禍によってお金に困っている人の声が多数聞かれるようになって久しいです。

 そうですね。でも、「お金」のことって一番相談しにくいじゃないですか。「お金が足りない」ってなかなか人には言えないですよね。

ーー確かにそういう考えを持つ人は少なくない気がします。

 思い切って相談することで道が開けることもあるかもしれないのに、お金と社会との関わりを理解しないまま苦しむことはもったいないですよね。お金のことに限らず、わからないことってつい後回しになってしまうし、そうなると耳障りのいい言葉の方へどんどん流れていってしまう。

 けど、本当に大事なことって、実は自分にとって耳が痛いことでもあるんです。憎まれ役ではないですが、お金に関するアドバイスをする立場としては、そういうことも正直にお話できる存在になりたいです。

◆運用を続けながら金融商品の知識を深める

ーー崎本さんはファイナンシャルプランナーの資格をお持ちと聞きました。

 はい。今年に入って2級も取りました。資産運用の勉強をしながら、インデックス投資や保険商品などについて知識も深めている最中です。

 また、トレードを通じて積極的運用も行なっています。個人的には買ったはいいけど売れてない、いわゆる塩漬けポートフォリオのような商品を抱えていますが(笑)。

◆今までよかったものの潮目が変わる

ーー感染者減少の流れを受け、これから先は「コロナ禍からの脱却」がテーマになっていくと思いますが、今後の市場についてどう捉えていますか?

 多くの人が「これから景気もよくなっていく」と思っているから株高になっているわけで、実際この1~2年、投資信託の成績がめちゃくちゃいい。「インデックス投資やってれば間違いないよね」みたいな流れになっているのは確かです。

 ただ、今までよかったものの潮目が変わることは必ずあると思うし、エネルギーが溜まってきている分、これからは波のある時代になっていくと思います。自分としてはその波を乗り切る力を蓄えるべく、トレードで勉強しているという感じです。

 新しい世界との出会いは刺激的ですが、やはり「結果」がでないと「楽しい」とまではなかなか行かないですね。自分も早くその域に達したいですし、今まで関わってきてくれた方たちの話を聞きながら、知識を深め知見を蓄えていきたいと考えています。

◆クリエイターやアクターにも還元されるような仕組み

ーー今後の活動についてイメージしていることがあればぜひ教えてください。

 大それた夢ではありますが、資産運用に関していえば、過去の僕を含め、稼いだお金をどう使っていいかわからない方って芸能界に意外と多いんですよね。そういう人たちのために、余っているときはお金を預かって増やしてあげたり、足りないときや、新しい仕事・プロジェクトへの投資に必要な時には貸してあげたりしながら、資産の形成・キャリアの形成のお手伝いをしていきたいです。

 また「作品をつくりたい」という思いに対しては、ただ投資家からお金を集めて彼らだけが儲けるのではなく、「クリエイターやアクターにも還元されるような仕組みをつくりましょう」と提言できる人間になりたいですね。

◆自身の資産状況を把握できていない人も少なくない

ーーコロナ禍によってエンターテインメントは大きなダメージを受けました。

 いざ「投資」という話になってくると、限られた人たちだけのもののように思われるかもしれませんが、自分なりの立場でエンターテインメントに参加したい一般の人は潜在的にもっといると思うし、そういった人たちをつなげる役割も担ってみたいです。

ーーTikTokなどで積極的に情報発信されていますが、そのなかで気づいたことはありますか。

 僕のところにもたくさんお金に関する相談が寄せられますが、相談される案件に限って相談者本人もよく理解していないことが多いです。お金をめぐるトラブルのほとんどはそれと言ってもいいかもしれません。なので、自分が他人に説明できないことにお金を投じることはやめましょう、と言いたいですね。

◆ファイナンスについて気軽に話せる土壌をつくりたい

ーー資産運用アドバイザーと俳優のハイブリッドという唯一のキャリアを進む崎本さんが、今後、挑戦していきたいことを教えてください。

 自分からお金の相談をすることをペンディング、保留にしている人が思った以上に多い。僕は弁護士でも警察でもありませんが、話を聞いてあげる存在がいるだけでも違うと思うので、もっとファイナンスについて気軽に話せる土壌をつくっていきたいです。

 僕がなぜこうしてわざわざ自分の顔と名前をだして情報発信をしているかというと、芸能人でも会社員でも、セカンドキャリアを踏み出そうと考えている人に少しでも勇気を与えることができれば、という思いからです。同じようにパラレルキャリアを目指す人も応援したいですし、それを自分の身で実践することができれば、これ以上のことはないと思っています。

【崎本大海】
’86年、東京都生まれ。6歳から子役として活動する。海城中学校・高等学校を経て、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。主な代表作は連続テレビ小説『わかば』『闇金ウシジマくん』『科捜研の女』など。現在は俳優業だけでなく、資産運用アドバイザーとして金融に関する情報発信も行う

取材・文/中村裕一

【中村裕一】
株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter

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