【書店員のおすすめ】BOOK 大島真寿美「結 妹背山 婦女庭訓 波模様/江戸時代にタイムスリップした気分で楽しめる

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浄瑠璃に魅せられた人々の喜怒哀楽の物語
結 妹背山 婦女庭訓 波模様 大島真寿美 文藝春秋 /1870円




以前にもこのコラムで紹介したことのある、人気作家の大島真寿美さん(その時は、18世紀のヴェネツィアを舞台にした「ピエタ」をピックアップしました)。その大島さんが2019年、第161回直木賞と第7回高校生直木賞のダブル受賞を果たした作品が、江戸中期の浄瑠璃作者・近松半二の人生を描いた「渦 妹背山 婦女庭訓 魂結び(うず いもせやま おんなていきん たまむすび)」。今回紹介するのは、その続編として書かれた「結 妹背山 婦女庭訓 波模様(ゆい いもせやま おんなていきん なみもよう)」です。

舞台は、江戸時代も半ばを過ぎた大阪・道頓堀。「渦 」では、江戸中期に大活躍した浄瑠璃の作者・近松半二の人生が描かれていましたが、今回は「渦」で主人公だった半二の娘おきみ、操浄瑠璃に魅せられた造り酒屋の息子・平三郎、娼家の跡取り息子でありながら浄瑠璃作者となった徳蔵の3人を中心に物語が展開していきます。
「パソコンではなく、まるで墨と筆で描かれたかのような、確かな〝筆運び〟が感じられる文体も魅力。そして、前作と今作に出てきて、作品の〝超〟重要な役割を果たしているのが〝硯〟。さらに、〝物語はどこから生まれるのか〟も作品の重要なテーマの一つなのですが、まるで〝硯〟がこの世に物語を生み出すための〝門〟のようにも感じられて…」と坂上さん。

前作の「渦」を読んでいなくても、もちろん人形浄瑠璃に詳しくなくても十分に楽しめる一冊。長年大阪に住んでいながら、触れ合う機会の少ない人形浄瑠璃の奥深い世界に、もしかしたらハマってしまうかも? 坂上さんが、〝硯〟を手にしているのは大島さん?と感じてしまったそのワケも、作品を読んで確かめてみて。





 

 



この本をすすめてくれたのは
本は人生のおやつです!! 店主・坂上友紀さん
堂島で、古書7割・新刊3割に加え、雑貨なども扱う書店の店主。利用者に〝ふさわしい〟本を選んでくれる「読書カウンセリング」や、イベントも実施中です。
https://honoya.tumblr.com




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