ビーチで紛失した手作りの結婚指輪、偶然にも結婚記念日に夫婦のもとに戻る(スコットランド)

スコットランドのエディンバラに暮らすダリル・レスリーさん(Daryll Leslie、31)は9月4日、友人とルイス島のビーチで海水浴をしていたところゴールドの結婚指輪を失くしてしまった。

その指輪は妻キャリーさん(Carey、37)と結婚した2019年9月にお互いのために一日かけて作ったものだったという。

そんな大切な指輪を失くしたダリルさんは、当時のことをこう振り返っている。

「海から出て車に戻る途中で指輪がないことに気がついてものすごくショックでした。私はレイノー病を患っています。そのせいで冷たい海の中で血流が悪くなって指が縮こまっていて。水に浸かっていたのは20分ほどですが、その間に指輪が滑り落ちてしまったのです。」

「この指輪はキャリーと一緒にお互いのために作ったとても大切なもので、簡単に交換できるものではありません。H.Samuel(ジュエリーショップ)に行っても売っていないし、別のものを選ぶこともできませんから。」

友人と温泉旅行に出かけていたキャリーさんには本当のことを話せずにいたダリルさんだが、指輪が見つかる可能性が低いこともあり正直に伝えたところ、彼女はがっかりしていたそうだ。

諦めきれないダリルさんは指輪を見つけるため、ソーシャルメディアに助けを求めた。するとルイス島に住む金属探知の専門家スティーブン・マクラウドさん(Stephen MacLeod、31)がダリルさんの投稿を見て協力し、指輪を見つけてくれたという。

農園や畑で古銭などの発掘をしているスティーブンさんは、これまでにヘンリー3世の時代のコインやジョージ3世の時代のコインを発見したことがあった。しかし指輪を見つけることは非常に難しいだろうと考えていたそうだ。

スティーブンさんは指輪を見つけた時のことをこのように明かした。

「1時間以上探してみたけど何も見つかりませんでした。潮に流されてしまったのだろうと思っていたし、探している間も本当に見つかるとは思っていなくて。でも金属探知機に『ゴールドを発見した』と表示された時には、掘る前からこれだと思いました。私は主に農園や畑で古銭などの発掘をしていて、海岸での発掘はほとんどありません。なので本当に驚きました。指輪を見つけた時は素晴らしい気分でしたよ。」

「捜索の助けになったのは、ダリルさんたちが泳いでいた場所が比較的狭かったということです。彼らが泳いでいたのは満潮時に岩に囲まれた場所で、(指輪が)岩を越えていないことが分かっていたので場所を絞り込めました。落とした場所が『ビーチのどこか』と言われていたら見つけることはできなかったでしょうね。」

その後、スティーブンさんがエディンバラに届けるよう手配した指輪は、偶然にも結婚2周年の日に夫妻の手に戻ったという。

妻のキャリーさんは「指輪を失くしたと聞いた時はがっかりしましたが、夫にきつく当たっても仕方ないと思いました。でも見つかって、ダリルがすごく喜ぶだろうなと思って本当に嬉しかったです。私たちのことを知らない人が指輪を探しに行ってくれるなんて、なんて素敵なことなのでしょう」とスティーブンさんに深く感謝した。

また指輪を受け取ったダリルさんはこのように語った。

「嬉しいサプライズになりました。この指輪はこれからジュエリーショップに送ってサイズを調整してもらいます。もう二度と落とさないようにね。」

画像は『Edinburgh News 2021年10月19日付「Edinburgh couple reunited with wedding ring lost on Hebridean beach」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 上川華子)

2021/10/22 5:00

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