チェルシーは1位じゃない!? ゴール期待値によるプレミアリーグが意外な結果に

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 今季プレミアリーグで第8節を終えて首位を走るチェルシー。トーマス・トゥヘル監督の下で成長を続ける彼らは優勝候補の大本命と呼ぶべきだが、データを見ると意外な真実が浮かび上がってくる。

 ゴールチャンスの質を数値化した「ゴール期待値(xG)」を見ると、今季のチェルシーはプレミアリーグで2番目に“意外と”ゴールを決めているクラブなのだ。実際には今季ここまでリヴァプールに次ぐ16ゴールを決めている彼らだが、「xG」はリーグ5位の13.45ゴールに留まっている。彼らは期待値を2.55ゴールも上回る数字を残しているわけだ。

 その理由は明白だ。彼らは“期待以上”の活躍を見せる伏兵に支えられているのである。クリスタル・パレスとの開幕戦ではDFマルコス・アロンソが直接FKを決めたほか、DFトレヴォ・チャロバーもミドルシュートを叩き込んだ。さらに最近2試合は、DFベン・チルウェルが完璧なボレーシュートを決めてキャリア初となるリーグ戦2試合連続ゴールをマークするなど、“意外”な得点源の活躍で結果を残している。

 そのためエースのFWロメル・ルカクが「xG」を下回るものの、チームとしては「xG」を大幅に上回っているのだ。さらに着目すべきは「被ゴール期待値(xGA)」である。これは、どれくらい失点しそうだったかを示す数値だ。ここまでリーグ最少タイの3失点と堅い守備を誇るチェルシーだが、「xGA」は8番目に少ない9.76失点。GKやDFの体を張った好守や、敵のミスに助けられていることになる。

 そのためゴール期待値から算出される「勝ち点の期待値(xPTS)」を見ると、チェルシーは首位には程遠い順位になる。「xPTS」での順位表ではトップ4はおろか、トップ6にも入れない8位にいるのだ。どれだけ決定力が重要かということを示す結果になった。

 それでは「勝ち点の期待値(xPTS)」で首位に立つのはどのクラブか? それはトッテナムに敗れた開幕戦を含め、ここまで全8試合で相手チームより高い「xG」を記録しているペップ・グアルディオラのマンチェスター・Cだ。

 彼らは、チェルシーとは対照的に予想されたゴール数を下回っているため、実際の順位表では3位に留まっているのだ。前述のトッテナム戦ではスパーズの倍のゴール期待値を記録しながらチャンスを決められずに0-1で敗れた。夏にストライカーの補強に失敗したことが響いているのかもしれない。

 そのシティに唯一の黒星をつけたトッテナムは、一時は3連敗で不安視されたが、現在は勝ち点15の5位につけている。しかし「xPTS」の順位表では降格圏に迫る14位にいるのだ。韓国代表FWソン・フンミンが今季も抜群の決定力でチーム最多の4ゴールを叩き出しているが、彼の活躍がなければ「xPTS」が示すように2桁順位に低迷していたかもしれない。ちなみにソン・フンミンは、昨季のプレミアリーグで最もゴール期待値を上回ったストライカーだ!

 データサイト『fbref』によると、今季最も期待値以上のゴールを決めているのは、レスターのジェイミー・ヴァーディと得点ランク1位で並ぶリヴァプールのモハメド・サラーだ。彼のリヴァプールは現実世界と期待値が一致しており、どちらの順位表でも2位につけている。

 そんな「勝ち点の期待値(xPTS)」の順位表で驚くべき成績を残しているのが昇格組のブレントフォードだ。彼らはプレミアリーグ初挑戦ながら、ここまでわずか2敗と大健闘しており実際の順位は9位。だが「xPTS」を見ると彼らはシティ、リヴァプールに次ぐ3位にいるのだ!

 前節チェルシー戦を見れば、それも納得できるだろう。ブレントフォードはシュートが3度もゴールの枠に嫌われたほか、チェルシーの守護神エドゥアール・メンディにことごとく決定機を阻まれたのだ。結局、チェルシーの6倍以上のゴール期待値を記録しながら0-1で敗れたのだ。

 このようにブレントフォードは3-3で引き分けた第6節のリヴァプール戦でも「xG」では相手を上回っており、「xPTS」では3位という数字が残っているのだ。

 ゴール期待値は単なる指標に過ぎないが、どのクラブが良質な決定機を作っているかの参考になるはずだ。

■プレミアリーグの「実際の順位」 (10月20日時点)
1位 チェルシー
2位 リヴァプール
3位 マンチェスター・C
4位 ブライトン
5位 トッテナム
6位 マンチェスター・U
7位 ウェストハム
8位 エヴァートン
9位 ブレントフォード
10位 ウルヴァーハンプトン
11位 レスター
12位 アーセナル
13位 アストン・ヴィラ
14位 クリスタル・パレス
15位 サウサンプトン
16位 ワトフォード
17位 リーズ
18位 バーンリー
19位 ニューカッスル
20位 ノリッジ

■プレミアリーグの「勝ち点の期待値の順位」 (10月20日時点) *データ『understat』
1位 マンチェスター・C
2位 リヴァプール
3位 ブレントフォード
4位 エヴァートン
5位 ウェストハム
6位 ウルヴァーハンプトン
7位 マンチェスター・U
8位 チェルシー
9位 ブライトン
10位 クリスタル・パレス
11位 レスター
12位 アーセナル
13位 サウサンプトン
14位 トッテナム
15位 アストン・ヴィラ
16位 バーンリー
17位 リーズ
18位 ニューカッスル
19位 ノリッジ
20位 ワトフォード

(記事/Footmedia)

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