気性が荒い保護猫ちゃん…家に来た翌日、まさかの姿にビックリ!

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【○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.53】

 オグミさん宅のリアンちゃんはリラックスした表情を浮かべ、おうちでの生活を満喫中。その瞳には飼い主さんへの信頼がにじみ出ています。

 しかし、実はリアンちゃんには悲しい過去が。こうした姿が見られるようになったのは、猫の幸せを願ったボランティアさんやオグミさんの優しさがあったからでした。

◆多頭飼育崩壊現場で保護された猫を見に行ったら

 実はリアンちゃんは、多頭飼育崩壊から救出された子です。ある日、オグミさんは妹さんから、保護猫のボランティアをしている同僚の知人が、多頭飼育崩壊の現場から子猫を10匹以上保護し、里親を探していることを聞きました。

 その多頭飼育崩壊は、おばあさんが避妊・去勢手術をせずに猫を飼い、放し飼いにした結果、起きたものでした。話を一緒に聞いていた息子さんが猫を見に行くと言ったため、オグミさん自身は猫を引き取るつもりはなかったものの、付き添うことにしました。

 ボランティアさん宅では和室に、猫が入れられた大きなケージが2つ、小さなケージが1つ置かれており、その横には小さなキャリーケースが。なかには1匹の茶トラがいました。

◆気性が荒い1匹の猫に目がとまり…

「リアンはケージに入れると喧嘩し、他の猫をケガさせてしまうのでキャリーケースに入れられていたようです。ボランティアの方も引っ掻いたり噛まれたりしたらしく、気性が荒いから飼いにくいかもしれないと言われました」

 その言葉を聞き、オグミさんは何とも言えない気持ちに。この子は私が引き取らないと、誰にももらわれないかもしれない。そう思い、気づけば「この子にします」という言葉が口から出ていました。

◆警戒心が強い子猫だったはずなのに…!

 1週間後、リアンちゃんはオグミさんのおうちへ迎え入れられました。

 当日は激しく威嚇されたため、タオルケットを被せたケージの中で過ごしてもらうことに。

「ケージの隙間から人間を監視できるように、こちらからはあまりちょっかいを出さないようにしました」

 しかし、翌日、信じられない光景が……。

 威嚇をしていたリアンちゃんが、なんとゴロゴロと喉を鳴らし、ふみふみを披露してくれたのです。

◆天真爛漫な姿に癒される

 こんなにも早くおうち慣れ・人慣れしてくれた裏にはオグミさんが引き取ると告げた日から、引き渡し日までの1週間、必死に人馴れ修行してくれたボランティアさんの努力が関係していました。

 その後、オグミさん家族にすっかり心を許すようになったリアンちゃんは天真爛漫な姿をたくさん見せてくれるようになります。

 宿敵は、ふすまの取手。なぜか敵意を燃やすようになり、日夜、熱いバトルを繰り広げています。

 リアンちゃんはどちらかというと、クールな性格。甘えてきたりくっついてきたりするタイプではありません。しかし、ふとしたときに“デレ”な一面を見せ、オグミさん家族をキュンとさせています。

◆顔を“ふみふみ”して起こす姿がたまらない

 なかでも、オグミさんが印象的だったのは眠くなったときに旦那さんの顔を踏んで起こし、布団を開けてもらい腕まくらしてもらっていた姿。

「羨ましすぎて忘れられません。私に対しては、何かしてほしいことがあるときに寄って来て、手でポンポンと呼びます。死ぬほどかわいいです」

 オグミさん夫婦にとってリアンちゃんは、我が子同然。

「うちは再婚で、今の主人との間に子どもはいません。私の息子が自立し、夫婦2人で過ごしていたときに現れたリアンは絶大な癒やしをくれる、なくてはならない大切な長女です」

◆猫にとって本当の幸せって?

 だからこそ、オグミさんは日々、猫にとって本当の幸せとは何かを自問自答しています。

「好きなときに外に出られ、お腹が空いたら帰ってきてご飯を食べる猫の幸福度は高いかもしれないけれど、外には危険がいっぱいです。病気にかかったり交通事故に遭ったりする可能性もあります。子どもを作れなくするのも可哀想なのかもしれません。

 でも、長生きして欲しい。スリリングでワクワクする日々はあげられないけど、おだやかでゆっくりとした時間を一緒に過ごして欲しいです」

 多頭飼育崩壊は、人間のエゴと責任放棄が絡んだ大きな問題。そう語るオグミさんの言葉を聞くと、小さな命との向き合い方を改めて考えたくなります。

◆幸せな猫を増やすために願うこと

 近年は保護猫に注目が集まっていますが、幸せな今を掴むまでに猫たちが感じてきた痛みや苦しみは、美談までの過程として片付けられてしまうことも多いもの。しかし、猫や人を取り巻く社会問題に目を向けていかねば、幸せになれる命は増えていきません。

 傷を背負った動物を増やさないためには、正しい愛し方とはどんなものなのかと、ひとりひとりが考えていく必要があります。

 私がやっていることは、本当に愛猫のためになっているのか――。そんな問いを自分に投げかけられるような飼い主さんが増え、動物愛護の後進国である日本が少しずつ動物に優しい国に近づいていくことを願いたくなります。

<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291

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