子どもの理解度に応じた個別学習が可能に…「GIGAスクール構想」のメリットと課題は?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。10月17日(日)の放送では、文部科学省 初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトチームリーダーの板倉寛(いたくら・ひろし)さんに、「子どもの未来を拓く GIGAスクール構想」をテーマに話を伺いました。


(左から)板倉寛さん、足立梨花、青木源太



◆一気に加速する“GIGAスクール構想”とは?
インターネットが普及した今、私たちは仕事や家庭、社会のあらゆるシーンで情報通信技術、いわゆる“ICT”を活用しています。一方で、学校の授業におけるデジタル機器の利用時間を、欧米諸国や韓国などOECD(経済協力開発機構)に加盟している国と比べると、日本は37ヵ国中なんと最下位。SNSやネットゲームでデジタル機器を利用する頻度は1位なのに対し、学校の現場では、その技術がそれほど活用されていないのが現状です。

こうした背景もあり、2019年12月に打ち出されたのが「GIGAスクール構想」です。これは、子どもたち一人ひとりに最適で、かつ創造性を育む教育を実現させるために、文部科学省が進めている新たな学校教育に関する取り組みのこと。そのベースになっているのは、児童・生徒向けの端末を1人につき1台整備することと、その活用に不可欠な高速大容量の通信ネットワーク環境を一体的に整備することです。

これにより、さまざまな支援を必要とする子どもを含め、多様な子どもたちを誰1人取り残さず、それぞれの資質や能力を一層確実に育成することが期待されています。

GIGAスクール構想の取り組みがスタートする以前の調査では、1台のコンピュータを生徒5人ほどで使っている状況で、地域による格差も大きく、なかには7~8人で1台を使っていたところも。

しかし、昨年の新型コロナウイルス感染症感染拡大への対応として、「“児童・生徒1人1台端末”の環境整備が急がれ、今年3月には児童・生徒1人1台端末と“高速大容量の通信ネットワーク環境の整備”が日本全国の自治体でほぼ整った」と板倉さん。

とはいえ、今はまだ環境が整っただけの段階にすぎず、「これから次のステージに向かっていかなければならない。GIGAスクール構想は、すべての子どもたちの創造性を育み、これからの社会の創り手として、その資質や能力を、より一層確実に育成していくことが目的なので、今後は1人1台端末を活用して何をおこなうかが重要になってくる」と主張します。

◆GIGAスクール構想のメリットと今後の課題

これまでは、教室の子どもたち全員が、同時に同じ内容を学習するのが一般的でした。しかし、タブレットなどの端末を活用した授業では、同時に別々の内容を学習することができるため、「一人ひとりの子どもの理解度に応じた個別学習が可能になる」と言います。

また先生は、端末を通して子どもたち一人ひとりの反応を把握することができ、日頃、なかなか手を挙げて発言できない子の意見にも触れることができます。そして、先生だけでなく子ども同士で双方向の意見交換も可能で、授業中、子どもたちもリアルタイムでさまざまな意見に触れることができたり、同時に1つの課題を話し合って、問題解決を一緒に達成することができたりと、たくさんのメリットにも触れます。

オンラインのため、もちろん遠隔教育も可能で、板倉さんは「遠くの専門家の意見を聞いたり、世界の子どもたちと意見交換をしたり、学びの場を広げることもできます。過疎地や離島の子どもたちは、より多くの子どもたちと授業をともにし、多様な考えに触れられるのもメリットですし、入院中の子どもと教室をつないだ学びも可能になる」と期待を込めます。

ただし、現在はまだそのための環境が整っただけで、「多くの学校や先生にとって、1人1台端末の普段使いは初めての試みになります。これから試行錯誤して、よりよい形を構築していくことが大切。今後、ICTを活用したよりよい授業がおこなえるように、地域の実態に応じた教員研修の実施や、有益な情報の発信など、学校現場へのサポートが重要になってくる」と課題を挙げます。

一方、保護者側に目を向けてみると、ICTを活用して子どもたちがさまざまな情報を得たり、大勢の人とつながる機会ができたりすることで、“危険はないのか”“視力が低下するのではないか”などの心配をしている方もいますが、「学校で日頃からICTを活用する場面が増えることにより、“ICTの正しい活用法やモラルも身につくのではないか"と考えていますし、学校では目の健康に配慮して端末を使用するよう指導しています」と板倉さん。

そして、家庭でも「端末を利用する際のルールを定めるなど、子どもたちが安心安全に端末を利用できるようにご協力いただければ」と呼びかけました。

足立は、“児童・生徒1人1台端末”の環境整備に「私の時代では考えられなかった」とビックリ。「これによって今後の学校の授業がさらにいいものになっていくと信じて、見守っていきたい」と期待を寄せます。

青木は、“多様な子どもたちを誰1人取り残さない”というGIGAスクール構想の理念に感服。「30~40人のクラスであれば、やっぱり物事の理解度には差があるもの。でも、GIGAスクール構想によって、誰1人取り残すことなく教育していくというのはとてもいい取り組みだと思う」と称賛していました。


(左から)足立梨花、青木源太



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聴取期限 2021年10月25日(月) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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