育ちがいい人ほど怠らない。美意識を磨くための読書方法とは?
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秋晴れのロマンティックな季節には、読書や美術鑑賞が適しています。文化や芸術を理解し、美意識をもつことも気品あるレディの生き方です。今回はこの季節から始められる美意識と審美眼の磨き方を(一社)日本プロトコール&マナーズ協会主任講師の松田玲子先生にお聞きしました。
【連載/気品を身につけるシンプルな教え#17/読書編】
「読書から教養を身につける」具体的な方法とは
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この写真はユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)図書館でのワンシーンです。キャサリン妃はかねてより幼児教育について問題意識を強く持たれ研究されていますが、そんな読書家で勉強家のキャサリン妃の姿から学ぶところは多いものです。
文化や芸術を学ぶには?
古きから現代へと進んでいくといい
さて、私たちが教養を深めようとするとき、どのような学び方をするのが良いと思われますか? それは、「温故知新」の学び方といわれています。過去の出来事に学び、そこから新しい知識や見解をひらいていくことです。そうすると、深い精神性を備えることができ、人間としての幅が広がり、エレガンス度も上がります。
これらは文学に限りません。たとえば、人物伝、音楽、食器、服装、ジュエリー、建築物、インテリア、絵画、お芝居…なんでもです。自分の興味がわくものがあったら、トレンドも良いのですがまずは古典に触れていくことが大切です。
審美眼を磨くには?
過去の切磋琢磨した文化や芸術を観ていく
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なぜならば、文学もファッションも絵画も音楽も、原始的なものから芸術性の高いものへと磨かれてきた歴史があります。その過程では王族や貴族ら上流階級の人々がオーダーして、当代一級の職人が切磋琢磨した歴史があります。そのように美も技も上がっていく過程をつぶさに観ていくことで、自分の審美眼も磨かれていくのです。
おさえておきたい審美眼を磨く美と教養のリスト
今回は、中でも古典文学に触れることで、あなたの中に秘められた美の宝箱がひらいてくることをお伝えします。
おすすめしたい日本と海外の古典文学のリストを記しますので、読書をする際の手がかりにしてはいかがでしょうか。古典はちょっと苦手・・・・・・という方も、例えば学生時代に学んだ古典の中から、改めて読み返してみますと新たな発見があると思います。教養として作品名を覚えておくといいですね。
◆おさえておきたい日本の古典文学
「古事記」「日本書紀」「伊勢物語」「竹取物語」「万葉集」
「宇津保物語」「源氏物語」「日本霊異記」「今昔物語」
「土佐日記」「小倉百人一首」「古今和歌集」「枕草子」
「方丈記」「徒然草」「平家物語」「太平記」「宇治拾遺物語」
「雨月物語」「曽根崎心中」「東海道四谷怪談」「夜半楽」
「おらが春」「奥の細道」
◆外国文学で読んでおきたい代表作家
【イギリス】
シェークスピア、デフォー、ワーズワース、バイロン、ディケンズ、
ルイス・キャロル、スチーブンソン、ワイルド、ショー、
エリオットなど。
【ドイツ】
ゲーテ、シラー、ハイネ、ニーチェ、ハウプトマン、
トーマス・マン、ヘッセ、ブレヒト、レマルクなど。
【フランス】
モリエール、ルソー、バルザック、スタンダール、ユゴー、
ボードレール、モーパッサン、ランボー、ルナール、
エミール・ゾラ、ポール・ヴェルレーヌ、ロマン・ロラン、ジッド、
マルタン・デュ・ガール、コクトー、サン=テグジュペリ、
サルトル、カミュ、サガンなど。
【ロシア】
ゴーゴリ、ツルゲーネフ、ドストエフスキー、トルストイ、
チェーホフ、ゴーリキー、ショーロホフ、ソルジェニーツインなど。
【アメリカ】
ポー、オルコット、マーク・トゥェーン、O・ヘンリー、
パール・バック、ヘミングウエイ、ミッチェルなど。
ぜひ、美しいものを読んで心を満たしましょう。美しい物で満たされた豊かな心は本物のエレガンスを生み出します。そのような読書の秋をお過ごしになってはいかがでしょうか。