「家の下にヘビが…」通報で駆けつけた爬虫類レスキュー隊、90匹超のガラガラヘビを捕獲(米)

米カリフォルニア州ソノマ郡の爬虫類レスキュー隊「Sonoma County Reptile Rescue」でディレクターを務めるアラン・ウルフさん(Alan Wolf)のもとに今月2日、「家の下にヘビがいるようです」と女性から助けを求める通報が入った。

アランさんはヘビ捕獲用の道具を用意し、同州サンタ・ローザの女性宅へ向かった。女性がどのようにしてヘビの存在に気付いたのかは明らかになっていないが、とにかく家の下にいると話す。

そこでアランさんが家の下を覗いてみると、そこには生まれたばかりの小さな赤ちゃんヘビが59匹、大きく成長した大人のヘビが22匹もいたのだ。その近くには猫とポッサムの死骸もあったという。

アランさんは見つけた大量のヘビたちを専用のグローブで捕まえ、一度本部へ戻った。その後2回にわたって女性宅を訪れ、さらに11匹の成体のヘビを捕獲した。合計で92匹のヘビが女性の家の下に棲みついていたことになる。

アランさんによると、このヘビは“Northern Pacific rattlesnake”というガラガラヘビの一種で毒を持っているそうだ。シアトルのバーク博物館によると、8~10月の繁殖期になると1つの巣に集まり、1匹のヘビから4~21匹の赤ちゃんヘビが誕生するという。

今回のガラガラヘビは家の下に巣を作っていたため、アランさんは地面を這うようにして巣に近づいた。その場にあった岩を避けながらの捕獲作業となり、全てのヘビを捕まえるまでに3時間45分もかかったそうだ。

非常に大きなガラガラヘビの巣を見つけたアランさんは、「興奮したよ」と当時の心境を語っている。

「家の下に入って行くと収納があって、それが狭い場所に繋がっていたのでそこから這って進むと、ガラガラヘビの臭いがしたね。それは彼らの糞の臭いなんだ。さらに進んで行くと、ポップコーンを嗅いだ時のように『おお!』と感じて。『これは特別な何かがあるぞ』と思って期待していると、その期待が現実になったんだ。」

「32年間この仕事をしていて、家の下にヘビがいるという通報は多いけど、複数いたとしてもせいぜい4~5匹程度だね。住宅地でこれほど大きな巣穴は見たことがないよ。」

アランさんはかなりのヘビ好きだと感じ取れるコメントをしており、珍しい今回の発見に喜んでいる様子だ。これだけたくさんのガラガラヘビが集まっていたのは、この家の下がヘビたちにとって好立地だったことが原因だとアランさんは推測している。

「この家は岩場の上に建てられていて。基盤の部分から屋外にアクセスできるようになっており、ヘビが好む環境になっていたんだ。」

アランさんは普段の救助活動でも捕まえたヘビたちを駆除することはせず、人のいない場所に放つという。時には害虫駆除のために所有地に放って欲しいという依頼も受けるそうだ。

これだけ大量のヘビが真下に棲んでいたことを考えるだけでゾッとしてしまうが、家主の女性は「これまでずっとネズミがいない理由がようやく分かったわ」と怖がらず、比較的冷静に事実を受け止めていたという。

なおウルフさんは今月中にもう一度この家を訪れてガラガラヘビがいないかどうか確認し、来春にも訪れて定期的なチェックを行うそうだ。

画像は『SFGATE 2021年10月13日付「Meet the man who pulled nearly 100 snakes from under an SF Bay Area home」(Al Wolf)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/10/17 18:42

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