10万円超でも一度は履いてみるべき「国産ローファーの傑作」
―[MBのヘビーユース108(心底惚れ込んで愛用しているアイテム)]―
◆103/108 STYLE. A5290 LONG SADDLE LOAFER(CALMANTHOLOGY)10万7800円
昔から「おしゃれをするなら足元から」と言われる通り、足元は体の先端部分にあたるため、とても目立ちやすい。ここに何を持ってくるかでコーディネート全体の印象も大きく変わります。
細長いスタイリッシュな靴を持ってくれば視覚効果で脚長に見え、ドレスライクな印象になる。丸みのあるボリュームある靴を持ってくればカジュアルでリラックスした表情となるのです。
◆意外に難しい「男の革靴選び」
さて、メンズでの「おしゃれな足元」といえば、真っ先に候補になるのが革靴。ですが、いざ選ぼうとするとこれがなかなか難しい。
脚長に見えるシャープなドレスシューズを選ぶと、確かに美しく高級感はあるものの「ビジネスシューズを普段も使ってる、ただの靴のバリエーションがないおじさん」に見られてしまう。
かといって、丸みのあるローファーなどカジュアルな靴を選ぶと、ビジネスシューズには見えないかわりに子供っぽい学生のような印象に。
そこでこれらのいいとこ取りをしているのがカルマンソロジーの「ロングサドルローファー」です。
◆きれいなシルエットだけどビジネス靴に見えない
デザインはカジュアルなローファーですが、フォルムはスーツで使うドレスシューズのようにグッと細身。
他ブランドでは見かけない特徴的なサドルパーツはわずかなデザイン性もあり、「おしゃれ靴」であることをきちんと主張してくれます。きれいなシルエットだけどビジネス靴に見えない。まさにこれこそ最適解でしょう。
さらに日本人のデザイナーらしくフィッティングも完璧。レザーの質から仕上げまで言うことナシ。
◆シンプルな着こなしも一気に格上げ
もちろん「質」だけを求めるならこれを超えるブランドシューズはいくつも存在しますが、デザイナーズシューズとして最高クラスの見た目と、満足のいく履き心地というならこれが一番。近年多くの国内外バイヤーに認められ取り扱う店舗も増えてきました。
美しい佇まいでクラシカルな上品さを感じさせるこのローファーなら、ジーンズにTシャツなどのシンプルな着こなしでも一気に格上げしてくれるでしょう。
少々値段は高いですが、その価値はあり! 爪先に真鍮のパーツがついており、歩くとコツコツと音がするのも小気味いい。おすすめです。
商品、衣装/すべて私物 撮影/林 紘輝(商品) 岡戸雅樹(人物)
―[MBのヘビーユース108(心底惚れ込んで愛用しているアイテム)]―
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』ほか関連書籍が累計100万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)