声優・梶裕貴「アフレコの終了時間に合わせて病院予約…」アニメ「進撃の巨人」収録時の裏話を語る
架空のレコード店を舞台に、「上質な音楽を、じっくり味わう。」をコンセプトにお届けするTOKYO FMの生ワイド番組「THE TRAD」(毎週月曜~木曜15:00~16:50)。水曜・木曜の放送は、ハマ・オカモト(店長・パーソナリティ)と、中川絵美里(専属定員・アシスタント)が本質的で流行に左右されない上質な音楽と趣味の話題をお届けします。
今回の放送は、ゲストに声優の梶裕貴さんが登場! ここでは、梶さんがおこなっている“喉のケア”について伺いました。
(左から)中川絵美里、梶裕貴さん、ハマ・オカモト
◆基本的には黙って座って…
ハマ:声優さんは、やはり“喉”をかなり大事にしなきゃいけないお仕事だと思いますが、個人的にこんなことをして喉の調子を保っている、というのはありますか?
梶:ルーティンみたいなものはなく、演じる役柄や作風によります。例えば「進撃の巨人」のエレン・イェーガーは叫ぶシーンがとても多かったので、アフレコの終了時間に合わせて、あらかじめ病院を予約しておいて、何かあったらすぐに薬をもらったり治療してもらえるような環境にしていました。何事もなければ万々歳ですし、今の喉のコンディションを見てもらうだけでも気持ちが安心しますからね。
ハマ:いずれにせよ、病院には行かれるってことなんですね?
梶:そうです。くわえて、当時は収録が午前10時開始だったので、喉の調整だけでなく、朝から最高潮のテンションに持っていかなくてはいけない難しさもありました。
ハマ:話は合わせてくれないですもんね。「夕方くらいから巨人が出るので大丈夫です」みたいなことではないですもんね(笑)。
梶:ハハハ! そうなんですよ(笑)。そして、そういった(エレンのように叫ぶ)喉の使い方をする作品もあれば、その直後に小学生くらいのかわいらしい(声を出す)役も演じたりするので、そのチューニングがかなり大変でした。
なので、自分でできる対策もいろいろと考えてましたね。まあ、これは効果があるかわからないんですけど……コンビニに売っているホットスナックのチキンって、けっこうジューシーな油が出るじゃないですか?なので、“ちょっと声がかすれてきたな”と思ったら、セリフとセリフの合間にチキンをちょっとだけかじって飲み込んで油分を喉に与えてみたり、一番喉を酷使していたときなんかは、もう収録中に直でオリーブオイルを飲んだりしていましたね。
ハマ:はぁー!
梶:そのくらい、とにかく“油を、潤いを補給しないと……!”と考えながら現場に臨んでいました。でも一番(難しいの)は、やっぱりメンタルの部分なんですよね。
ハマ:そこもかなり重要ですよね。
梶:ですね。意識しています。
ハマ:そうかぁ、すごい話ですね。メンタルも役に入り込めば入り込むほど、物語の展開によって、ご自身のメンタルも引っ張られるわけじゃないですか?
梶:間違いなく(笑)。引っ張られますね。特に「進撃の巨人」の収録が終わった後は、よくエレンの雰囲気に飲み込まれてしまって……。最初は熱血というか、自分の感情のままに熱く叫ぶことが多くて、(アフレコの)収録後は、けっこうピリピリしていることもあったんですけど……(物語のなかで4年が経過した)ファイナルシーズンの今では逆に、話しかけられない限りは基本的に黙って座っていて、終わった後も目が死んでいるような、そんな感じです(笑)。気持ちが引きずられてしまうところは、どうしてもありますね。
ハマ:気持ちがね……(梶さんから)湯気が立っているかもしれないですよ?
梶:ハハハハハ! そうかもしれないですね(笑)。
<番組概要>
番組名:THE TRAD
放送日時:毎週月曜~木曜日 15:00~16:50
出演者:稲垣吾郎(水曜・木曜パーソナリティ)、ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)(水曜・木曜パーソナリティ)、吉田明世(水曜・木曜アシスタント)、中川絵美里(水曜・木曜アシスタント)
番組サイト:https://www.tfm.co.jp/trad/index.php