「フリーランス?ちゃんと働きなよ〜」と説教する男たち…アプリでの出会いにゲンナリ

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 近ごろは企業に属さずに仕事をする人が増えてきており「フリーランス」「個人事業主」という言葉も世に浸透してきています。しかし、当事者からしてみると、まだまだ理解されないと感じることは多いもの……。

 フリーライターの向山彩さん(仮名・31歳)は新しい出会いを探す時、特にそう感じ、もどかしい思いをしてきました。

◆フリーターと勘違いされ、説教される

「ライターは、ひたすら原稿と向き合う孤独な職業。コロナ禍でオンライン取材が当たり前になってから、余計に出会いは減りました」

 そう語る彩さんは年齢的に少し焦りがあったため、マッチングアプリを利用し、恋人を探そうとしました。しかし、職業の話題になったとき、メッセージで相手の男性から高圧的な態度を取られることが多く、モヤモヤした気持ちに……。

「フリーランスですと言うと、なぜかフリーターと勘違いされることが多くて。それまで穏やかにトークしていたのに、いきなり説教モードになったりディスったりしてくる人がたくさんいました(苦笑)」

◆「ちゃんと働きなよ」心ない言葉をかけられ…

「その歳で仕事してないのはヤバイよ」や「ちゃんと働きなよ」、「金持ちを捕まえるためにアプリやってんの?」などと言われると、彩さんも相手の男性に興味が持てなくなり、即ブロック。

「フリーランスって何?(笑)」と尋ねてくる人のことも、なんだか煩わしく思えてしまい、なかなか恋愛に繋がりませんでした。

「分からないなら調べればいいのに……と思うのは、私がライターだからかもしれませんが、いちいち説明するのがめんどくさくて。自分が思っているよりもフリーランスという働き方は広く認知されていないのだなあと痛感しました」

◆収入を平気で聞いてくる男性にドン引き

 月給が決まっている会社員とは違い、フリーランスは仕事をこなした分だけ収入が貰えることが多いもの。だからか、彩さんがマッチングアプリで出会った人の中には必要以上に収入を気にする人もいました。

「会社員同士なら結婚する関係じゃないと相手の給料は聞かないと思うのですが、私はフリーランスだからか、出会って間もないのに『収入どれくらいあるの?』とか『稼げるの?(笑)』とか聞かれることが多くて、それも嫌でした」

 もちろん彩さんは答えませんでしたが、なかには勝手に収入を想像し、「そんな働き方だと大して稼げないでしょ?」と言われたり、逆に稼いでいると思われて「ヒモになりたい」と熱烈なアプローチを受けたりしたこともありました。

「あと、『その仕事の先には何があるの? 本でも出したいの?』と笑う人もいましたね」そう言われるたび、彩さんは自分の生き方を否定されているように感じ、胸が締め付けられました。

◆仕事に打ち込むのが好きな自分のまま、愛されたい

 そんな経験をしてきた彩さんですが、これまでに2人だけ、いい感じになった男性がいました。しかし結局、仕事を理解してもらえず、どちらの男性とも交際には至れず。

「私は納期が短い飛び込みの案件もよくいただくので、そうしたときはどうしても仕事優先になり、デートする時間がとれなくて……」

 相手の男性から「僕と仕事のどっちが大事なの?」と言われ、彩さんはもどかしい気持ちに。

「私みたいに、自分の職をまっとうしたいと考えている女性は今の世の中、多いと思うんです。フリーランス女子も増えているし、そういう人たちが傷つかない世の中であってほしいですね」

 テレワークの推奨により在宅ワークに注目が集まっている今、フリーランスという生き方を選ぶ人はより増えていくはず。そんな時代だからこそ、自分とは違った生き方を知ろうとすることも、また大切なのかもしれません。

 限りある人生の中で、何をどれだけ重視するかは人それぞれ。あらゆる人が職にかかわらず、ありのままの自分で恋ができるような社会になっていくといいですね。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291

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