白昼堂々と3歳女児を誘拐する恐怖の瞬間 目撃者は「冗談かと…クレイジーだ」(米)

誘拐未遂が発生したのは、米ニューヨーク州ニューヨーク北部ブロンクス区スロッグスネック。近くに設置してあった監視カメラに、目を疑う誘拐の瞬間が映っていた。

監視カメラの映像によると時刻は午後1時12分で、道路には数台の車が行き交い、近くには清掃作業員もいたため決して人気の少ない場所ではなかった。

しばらくすると、画面奥から1人の男がゆっくりと横断歩道を渡ってきた。画面左側からは祖母と3人の幼い孫が歩いており、公園で遊び終えて昼食のために帰宅する途中だった。

男は毛布のようなものを被っており、怪しげな雰囲気を出している。海外ではホームレスの人から「お金をください」などの言葉をかけられるのはよくあることで、孫たちを連れていた祖母も男とすれ違う時に「お金などを要求されるのではないか」と少し警戒していたという。

そして男は近づいてくると、一番近くにいた3歳の女児を勢いよく抱き上げてそのまま走り去ってしまったのだ。まさかの出来事に、祖母は困惑しながらも大声を出しながら急いで男を追いかけた。

その場に残された2人の弟たちは突然の事態に驚いているようで、1人は頭を抱えるようにして混乱している様子がうかがえる。

この現場の近くにはガソリンスタンドがあり、そのスタッフのフェルミン・ブラセロさん(Fermin Bracero)が誘拐の瞬間を目撃していた。

フェルミンさんは「男が突然、女の子を抱き上げて走り去ったのです。冗談かと思いましたね。それから女の子の祖母が『彼が子どもをさらったの!』と言うのですぐに追いかけました。多くの人がその男を捕えようとしてくれたので、男はそう遠くまでは行きませんでした」と当時を振り返り、「まるで映画のようでしたが、現実の話です。クレイジーでしたよ」と驚いている。

フェルミンさんが近づくと男はすぐに女児を手放し、近くに置いていたスクーターに乗ってその場を去ったという。フェルミンさんは男を追いかけたそうだが行方が分からなくなり、警察が捜査に乗り出した。

警察はこの男をサンティアゴ・サルチェード(Santiago Salcedo、27)と特定し、容疑者として捜査を進めた。サンティアゴは逃走中、スクーターを乗り捨てて歩いて移動していた。そして同日夜、誘拐現場から1マイル(約1.6キロ)ほど離れた場所にあるレストラン「Tosca Rooftop Garden Bar」の入り口で眠っているところを発見され逮捕に至った。

サンティアゴはホームレスと報じられており、ブロンクス警察署から手錠を掛けられて出てきた際には笑顔を見せていた。

精神鑑定などが行われたかどうかは明らかになっていないが、誘拐された女児の母親は「彼は精神的に良くない状態だったのです。刑務所へ入って欲しくはありません。彼に手を差し伸べてあげて欲しいです」と明かしており、サンティアゴの精神状態を気にかけていた。

画像は『NBC New York 2021年10月12日付「Security Video Shows Attempted Child Abduction on Bronx Sidewalk」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/10/14 14:25

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