自宅の寝室でクマに遭遇「まさか家の中に入ってくるとは」(カナダ)

クマの出没地帯として知られるカナダのアルバータ州フォートマクマレーに住むショーン・レディさん(Sean Reddy)はある日、自宅のガレージで巨大なクマを目撃した。

しばらくして森に戻ったと思われたクマだったが、信じられないことに自宅に侵入してきたという。

ショーンさんはその時の状況をこう振り返っている。

「犬と一緒に家の近くを散歩していたらガレージのドアが開いていて、そのすぐそばにクマがいたのです。犬が追いかけるとクマはガレージの中に入っていったので、私は家にいた息子たちに『ガレージにクマがいる』と伝えに行きました。」

そして再び外に出たショーンさんは、クマがガレージから出て家の周りを歩き回っているのを見て森に戻っていったと思ったそうだ。

ショーンさんはこう続けた。

「次男が外に出て『何やってるの? 家の中でいろんなものが引っかかれてるよ!』と知らせにきました。それを聞いて家の中を見に行った長男が『廊下にクマがいる!』と言うのです。私はクマが森に戻ったと思い込んでいましたが、実際には窓が開いていた息子の部屋の網戸を破って家の中に侵入していたのです。」

家中を徘徊していたクマだが、寝室に入ったところでショーンさんはドアを閉めて中に閉じ込めたという。クマが窓から出ていくことを願っていたが、あいにくその部屋の窓は閉まっていたそうだ。

その後、クマを追い出すために近所の人の協力を仰いだというショーンさんはこのように明かした。

「どうすべきか考えなければなりませんでした。そこで私たちはクマが出てきた時、一方向にしか行けないように廊下にバリケードを作りました。幸いにも寝室のドアを開けるとクマは息子の部屋に戻り、開いていた窓から外に出て行きました。」

だがしばらくクマは近所を徘徊し、今度は近くにあるショーンさんの実家のガレージにも入っていったという。

ショーンさんは「我が家には黒くて大きいルナという犬がいるので、最初は家の中でクマを見た時はルナかと思いました。でもそれにしては大きすぎました。この時期のクマは冬眠前でおとなしい様子でしたが、今回のような心配はもうしたくないのでこれからは窓を閉めておくようにします」と語っている。

なおクマが戻ってきた場合に備えて「Alberta Fish and Wildlife(アルバータ州魚野生動物局)」は後日、ショーンさん宅の敷地内にクマ用の罠を設置したそうだ。

同局によるとショーンさん一家が暮らすフォートマクマレーはクマが頻繁に出没するエリアで、広報担当のイナ・ルシーラ氏(Ina Lucila)は住民に対してこのように注意喚起した。

「クマが家に侵入することは前代未聞ではありませんが、確かに珍しいことです。彼らはこの時期、冬を乗り切るためにできるだけ多くのカロリーを摂取しようと人間の生息する場所に迷い込むことがあります。クマが慣れてしまうと、公共の安全を脅かす危険性があります。住民の方々はクマを引きつけるような物をきちんと管理することが何よりも重要です。」

画像は『Sean Reddy 2021年10月5日付Facebook「Fun times living in the woods of Northern Alberta!」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 上川華子)

2021/10/14 5:00

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