帝王切開後、腐った肉の臭いで感染症に気付いた女性 3年後も後遺症で苦しむ(英)

英イーストロンドン、ポプラーに住むサラ・ハンフリーさん(Sarah Humphrey、41)は2018年、帝王切開で6人目の子供を出産した。その3日後、サラさんは帝王切開の傷の周りに黒い痣のようなものができているのに気付いたが、医師に「それは普通だから大丈夫」と告げられたという。

しかしその翌日、サラさんの腹部は腐った肉のような異臭を放ち、帝王切開の傷口からは液体が染み出した。

サラさんは「その臭いはまるで、太陽が照り付ける場所にずっと置きっぱなしにした腐った肉のようだった。私は幻覚が見えるようになり、検査の結果、皮膚の壊死性感染症である‟壊死性筋膜炎”と分かったの」と当時を振り返る。

壊死性筋膜炎とは細菌性炎症により血流が止まり、皮膚や組織の壊死を引き起こす。数時間~数⽇の経過で急速に進⾏するため、適切な治療が⾏われなければ致命的となる。

サラさんは「医師は慌ただしく手術の準備を始めてね。手術前には当時のパートナーに『これが最期になるかもしれないから、赤ちゃんを胸の上に置いて写真を撮っておくように』と言っていたわ」と明かし、このように続けた。

「医師は壊死した部分、約19キロを手術によって取り除いたわ。私は10週間の入院で14回の手術を受け、出産後の3か月は誕生した娘の顔を見ることさえできなかったの。本当に寂しかった。」

実はサラさんは長期の入院で歩くことが困難になり、1年前からはヘルニアを患い、5分間立っているだけでも身体に痛みが走るようになってしまった。

サラさんは「自分の足で移動することができなくなり、電動カートを購入したの。それでショッピングに行ったり両親のもとを訪ねたり、生活が一変したわ」と語ると、こう続けた。

「実は2か月ほど前、電動カートが動かなくなってしまって、末娘の保育園への送り迎えもできなくなってしまったの。コロナ禍でヘルニアの手術の日程も決まらずに本当につらいわ。」

現在、3歳、11歳、15歳、16歳、18歳、20歳と6人の子を一人で育てているサラさんは先月、新しい電動カートを購入するためクラウドファンディングサイト『GoFundMe』で寄付を呼びかけており、「ヘルニアと壊死性筋膜炎のフォローアップ手術を受け、早く完全に回復したい」と述べている。

ちなみに2019年には、帝王切開後に発熱や痛みに苦しんでいたアメリカの32歳の女性が壊死性筋膜炎で緊急手術を受けていた。女性が体調不良で歩けなくなって医師の診察を受けたのは出産後10日目のことで、あと1日遅れていたら命の危険もあったという。

画像は『MyLondon 2021年10月8日付「Mum left disabled after C-section complications and now can’t walk for more than 5 minutes」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

2021/10/14 4:00

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