スーパーマン、最新コミックでバイセクシャルをカミングアウト 反応さまざま

 「国際カミングアウトデー」だった11日、新世代のスーパーマンが活躍するコミックシリーズの最新号で、スーパーマンがバイセクシャルとして描かれることを、DCコミックスが発表した。

 The Hollywood reporterによると、新シリーズの『Superman: Son of Kal‐El(原題)』では、クラーク・ケントとロイス・レインの息子ジョン・ケントが新スーパーマンとして活躍。11月に発売される最新号で、ジョンは、男性記者ジェイ・ナカムラと恋に落ちるという。スーパーマンのスーツに身を包んだジョンと、メガネを掛けピンクの髪をしたジェイが、キスをするショットも公開された。

 新シリーズを手掛けるトム・テイラーは、「僕はずっと、ヒーローは誰にでも必要で、誰しも自分を重ねられるヒーローが存在すべきだと発言してきました。DCとワーナーブラザースと共に、このアイデアをお披露目することをうれしく思います」と発表。続けて、「スーパーマンは希望と真実、正義のシンボルです。今日新たなるシンボルが加わり、より多くの人が最もパワフルなスーパーヒーローに自分を重ねることが出来るようになります」とコメントした。

 アメコミではここのところ、多様なスーパーヒーローが次々誕生しており、3月には、マーベルが『キャプテン・アメリカ』の新シリーズで、主人公がゲイの設定であることを発表。『バットマン』の最新シリーズでは、3代目ロビンのティム・ドレイクがバイセクシュアルであることをカミングアウトした。ティムのキャラクターは、HBOのドラマシリーズ『タイタンズ』にも今後登場する予定。

 今回の発表にはさまざまな反応が寄せられている。SkyNewsによると、ドラマ『新スーパーマン』でスーパーマンを演じたディーン・ケインは、「革新的だというけれど、流行に乗っただけだ」とコメントしているそうだ。

 一方、コミックでは、既刊のエピソードですでにジェイのキャラクターは登場しており、新シリーズを愛読してきたファンは驚かなかった様子。ツイッターでは、「さてさて…誰がカミングアウトしたと思う? 新シリーズのスーパーマン、ジョン・ケントだよ。楽しむことにするよ」「今日、非常に重要なことがコミックの世界で起きました。スーパーマンがバイセクシャルとカミングアウトしたことをうれしく思う。著明なシリーズの主人公のカミングアウトは変化を促すだろう」と歓迎する声があがっている。また「バイセクシャルのスーパーマンについて気に入ったのは、クィアのアジア系男子がジェイに自分を重ねられるところ」とアジア系キャラを喜ぶ声も。

 アニメシリーズでロイスの声を担当したダナ・デラニーも、「ロイス・レインとして、バイの息子を持ったことを誇らしく思う」とツイートしている。

2021/10/13 16:15

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