日本名輪会・山口健治の「江戸“鷹の目”診断」/強力中部コンビの柴崎が番手から決める

【「GIII前橋」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人!】◎柴崎淳/○宿口陽一/▲吉澤純平/△佐々木豪/小林大介/齋藤登志信/武田豊樹/福田知也/池田憲昭/武藤龍生/山田諒/佐々木悠葵

 FI戦で何度も完全優勝しているようなら、グレード戦で大暴れしてもおかしくない。

 ナイターで行われる「GIII前橋」(10月14日【木】~17日【日】)は、GI弥彦寛仁親王牌(10月21日~)に出走がかなわなかった1班の中堅どころが中心。その中には今年のGIウイナーの名前もあり、また、若手の機動型がそろうだけに、見応え十分の激戦が展開されることになりそうだ。

 本命には好調な柴崎淳を推す。6月GIII福井(【6】【1】【1】【1】)が光り、いわき平オールスターも(【3】【1】【5】【2】【8】)と健闘した。山田諒─柴崎の中部コンビは強力で、番手抜け出しを決める。

 差のない対抗が高松宮記念杯覇者の宿口陽一。吉澤純平とは別線になる可能性が高く、そのぶん割り引いたが、早めに動けば好勝負に持ち込める。あとは、まくり鋭い吉澤と、佐々木豪の混戦一撃を警戒したい。

 地元期待の若武者で、2班で唯一、有力候補にあげたのが佐々木悠葵。FI戦の5度の優勝は全て完全Vで、7月小松島記念では(【2】【1】【2】【6】)と決勝戦に乗っている。勝ち上がれば群馬勢の先頭。無風のドームバンクに旋風を巻き起こしてもおかしくない。

【大穴この1車】

 田中誠(福岡・89期)。

 初日の快勝が多く、5月広島が4万、7月松阪は6万だった。記念でも1次予選を勝つと、さらにもう一戦大穴に絡んでいる。4月西武園(【1】【3】失欠)は初日1万、2日目4万。9月向日町(【1】【5】【3】【3】)は初日1万、3日目が20万の大万車券だった。2月川崎全日本選抜で3走目の1着が15万だったように、関東ではそれほど人気にならない。ここも初日は1着からだ。

【狙い目の伏兵3人】

 阿部大樹(埼玉・94期)は、今年2度FIで優勝し、GIIIでも活躍している。展開しだいでは得意のまくりが炸裂する。

 東京の徹底先行として台頭してきたのが武田亮(115期)だ。近況成績は1着7回に2、3着が1回ずつ。ゴール前の粘りはまだないが、出切ってしまえば押し切れる。

 青野将大(神奈川・117期)は、5月前橋記念で(【9】【1】【3】【9】)と好走した。仕掛けのタイミングは覚えている。GIII2勝目は1次予選でマークする。

「ガールズ」は、断然の実績を誇る小林優香を対抗にして、久米詩を本命に抜擢する。33バンクを得意にしているからで、先手を取って逃げ切るとみた。この2人に続くのは▲細田愛未、△土屋珠里の順だ。

山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

2021/10/13 17:58

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