庭でコヨーテに襲われたチワワ 飼い主がエアホーンで追い払う(米)

このほどコヨーテの被害に遭ってしまったのは、米カリフォルニア州ロサンゼルス在住のケリー・ルイスさん(Kerri Ruiz)とラリー・ルイスさん(Larry Ruiz)が飼っているチワワの“チコ(Chico)”だ。

ある良く晴れた日の午前11時頃、家の中にいたケリーさんは庭で過ごしていたチコの叫び声を聞いた。突然のことに何事かと外に目を向けると、チコを追いかけ回して喉元に牙を立てるコヨーテの姿があった。

設置されていた監視カメラにその一部始終が記録されており、追いかけてくるコヨーテから必死に逃げるチコの姿が映っている。しかし素早い動きのコヨーテに捕まってしまったチコは、喉元を狙われてガブリと噛みつかれてしまった。

チコはコヨーテに噛みつかれながらも尻尾を動かしており、まだ生きていることがうかがえる。その後、コヨーテはチコをくわえたままどこかへ去ってしまった。

愛犬がコヨーテの餌食になっている姿にケリーさんは取り乱し、映像には「コヨーテがチコを連れて行ったの!」と庭に駆け出しながらラリーさんに叫ぶ姿が捉えられている。

ラリーさんは息子と一緒にコヨーテが逃げて行った方へ追いかけたが、コヨーテは塀を越えて隣家の庭へ移動していたという。

その間、ケリーさんは急いで自宅に戻り、何かを手にして戻ってきた。そして次の瞬間、警笛のような非常に大きな音が鳴り響いた。

ケリーさんが持ってきたのはエアホーンだった。エアホーンは水泳やサッカーなどのスポーツや防犯ブザー代わりとして使用される。ケリーさんたちは自身の住む地域にコヨーテが現れることを知り、数年前から家にある全てのドアの近くにエアホーンを置いているという。

コヨーテは大きな音を嫌う習性があり、エアホーンの音で追い払うことが可能だ。今回ケリーさんがすぐにエアホーンを鳴らしたことにより、音に驚いたコヨーテはチコをその場に落として逃げていったという。

チコはコヨーテの鋭い歯による刺し傷や肋骨の骨折など重傷を負ったものの、命に別状はなかった。数週間でほとんど回復し、今では元気に歩き回って過ごしているそうだ。

ラリーさんはコヨーテについて「野生動物で食糧が必要なことは理解できるので、コヨーテを非難するようなことはありません」と明かしたが、コヨーテによるペット襲撃は日中にも起こることを他の飼い主にも知ってほしいと訴えている。

「彼らは24時間365日狩りをしていて、夜行性だと思っていたがそうでもないらしい。庭が塀で囲まれていたとしても安全ではないのです。絶対にペットを外に放置するようなことはしないでください。」

なお『ナショナルジオグラフィック』によると、コヨーテは草原や砂漠を中心に生息していたが、森や山にも生息地を広げているという。また近年では、今回のようにロサンゼルスなど大都市周辺にも姿を見せている。今では北米のほとんどの地域で見かけるほどで、その個体数は過去最高を記録しているとのことだ。

画像は『WFLA 2021年10月9日付「Ring camera records coyote attack on family dog as owners rush to rescue him」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/10/13 17:01

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