『角上魚類』のウマすぎる「刺身」を確実に買える時間帯を中の人に聞いてみた!

 関東・新潟などで全22店舗を展開する巨大魚屋チェーン『角上魚類』。いずれのお店も都心部などにはない一方、郊外やロードサイドに魚屋とは思えぬほどの巨大な店舗を構え、お店があるエリアでは渋滞ができるほどの人気を誇っています。

 販売されているのは新鮮な丸物の鮮魚を筆頭に、刺身、寿司、惣菜、魚漬など、その名の通り「魚類のことならなんでも来い!」と言わんばかりの品揃えです。中でも鮮魚と並んで人気なのが刺身です。人気魚種の刺身を揃えたセット、魚種ごとの単品刺身セット、さらにはそのときどきの旬の魚をお造りにした姿盛りセットなども人気があります。

 ちなみに、時価にはなりますが、アジの姿盛セットが680円、高級魚・甘鯛の姿盛りが950円、甘エビの刺身が10本入って400円、つぶ貝・ほっき貝・さざえ・赤貝の貝刺身盛合せが1050円(全て税込)。いずれもスーパーなどでは絶対に買えない鮮度と安さである一方、例えば刺身であればこれまた大振りにカットされているものが多いです。

 魚、特に刺身と言うと、かしこみながら遠慮がちにいただく……といった先入観があった筆者にとって、『角上魚類』に通い始めた際、これら刺身の商品群が衝撃でした。同時に、『角上魚類』には刺身に対する異常なこだわりもあるようにも思います。今回は『角上魚類』の刺身に対するこだわりと秘密について、日野店の久保田俊司店長に話を聞きました。

マグロでは、普通のスーパーよりも約1.25~1.5倍のカットをしていた!

『角上魚類』の刺身は鮮度良いのに、価格は安いと非の打ちどころがありません。まずこれを実現できるのが謎ですが……。

「鮮度の良さと安さについては、まず徹底した仕入れですね。『角上魚類』では新潟・豊洲市場双方の魚を扱っていますが、特定魚種にこだわるよりも、その日鮮度が良くて安い魚を優先して仕入れ、販売するようにしています。このことが『鮮度が良い』『しかも安い』刺身を実現できている理由です。

 また、たとえばこれから秋から冬にかけては、『角上魚類』の本拠地・新潟の寺泊の地魚が入ってきます。関東の方には馴染みのない魚もありますが、美味しい魚ばかりをできるだけ安くご提供したいと思っています」(久保田店長)

 さらに刺身の大振りなカットについてですが、魚種ごとの違いはあれど、『角上魚類』ではあらかじめ規定された、ダイナミックなサイズで提供しているのだそうです。

「厚さというよりグラム数ですね。例えばマグロの刺身は、ごく普通のスーパーであれば1カット10~12グラムくらいだと思います。これに対して『角上魚類』では1カット15グラム前後という規定があります。このため、同じ刺身でも食べ応えの良さを感じていただけると思っています」(久保田店長)

 スーパーのカットが10~12グラムで、『角上魚類』が15グラムだとすると、その差は約1.25~1.5倍。これは確かに贅沢です。しかも、これらカット作業は当然複数のスタッフが行っていますが、何度刺身を買ってもカットサイズにばらつきがないのも不思議です。

「かなり細かいマニュアルがあり、それに基づきスタッフには徹底した指導を行っています。カットもそうですが、刺身を盛り付ける際のツマの量や角度なんかもしっかり決まっています。このマニュアルと指導によって、仮にカットする人間が変わったとしても、ばらつきが出ないのです」(久保田店長)

千円以内で買うことができる、オススメ魚の姿盛り!

 さらに『角上魚類』の刺身で楽しみなのが冒頭でも触れた姿盛り。旬の魚をメインに、様々な魚種が混在しており贅沢な気分を味わえます。それでいながら、例えば「アジの姿盛り」であればたったの680円。マグロ、鯛、赤貝なども乗ってこの価格がどうしたら実現できるのかも謎です。

「姿盛りと言うと、『鯛の姿盛り』『フグの姿盛り』とかをイメージされる方が多いと思いますが、どうしても高くて日常的には手を出せないものです。一方、安くてもその日美味しい魚であれば、できるだけ姿盛りにして千円以内でご提供できるように努力しています。どんな魚だったとしても『姿盛りが食卓にある』というだけで嬉しいものですからね。このメインとなる魚と合わせて、その日の仕入れでできるだけ良い魚種も合わせて入れて、セットとして販売させていただいています」(久保田店長)

 取材時に久保田店長が大プッシュした「アジの姿盛り」(680円)と「甘エビの刺身」(400円)を実際に購入していただきました。(全て税込)

 アジの姿盛りは写真の通り、まだ目が黒々としていて鮮度の良さがそのまま味に反映されており、臭みなどはいっさいありません。もちろん、マグロ、鯛、赤貝も鮮度抜群で、主人公のアジを見事に引き立ててくれています。

 次にいただいた「甘エビの刺身」もまた『角上魚類』では「姿盛り」に分類されており、頭から尻尾までがそのままの状態で売られているのが特徴。これを実現させるためにはやはり鮮度が良くないとダメなのだそうです。

 実際にいただくと、プリプリの甘エビの身の食感がほのかに甘く、次々と手が伸びてしまうほどの味です。この鮮度抜群の甘エビが10本入ってたったの400円。前述のアジの姿盛りと合わせても1080円です。これはかなりのお値打ちだと思います。

その日オススメの魚・刺身を確実に買える時間帯は?

 良いこと尽くしの『角上魚類』の刺身ですが、久保田店長によれば近年ではちょっとした問題も抱えているそうです。

「前述の通り、これからの時期は新潟・寺泊の地魚が入ってきます。このうち刺身にできるものは特に鮮度も良く安くご提供できるのでオススメなのですが、『角上魚類』は全22店舗あります。お店によっては年々お客さまの数が増えたことで、お店全体に行き渡らせるため1店舗ごとの量に限りが出てしまうことがあります。このことでどうしても売り切れてしまうことがあるんですね。

 お客さまにとって、これを回避して確実にその日の良い魚、刺身を買う場合は平日の昼前後にご来店いただくと良いと思います。比較的売り切れが少ない時間帯ですし、オススメですよ。また、その日の入荷状況はアプリなどで配信しています。こちらも合わせて是非チェックしていただければ幸いです」(久保田店長)

 刺身へのこだわりはもちろん、その日オススメの魚を手堅く購入できる時間帯まで教えていただきました。是非買いそびれることのない、『角上魚類』の旨い刺身を確実にゲットしてくださいね。

(撮影・文◎松田義人)

●DATA

角上魚類

https://www.kakujoe.co.jp/index.php

2021/10/12 10:49

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