名バイプレーヤー・杉本哲太の衰えぬ探究心「YouTuberにも興味あります(笑)」
◆余裕が出てきたからこそ、慎重さを大切にしたい
北野作品の印象が強いからか、武骨で男くさい―。杉本哲太は中高年が同世代で格好いいと思うバイプレイヤーの一人だ。10月10日スタートの日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』でも主演の小栗旬を支える内閣官房長官・長沼周也役を演じ、その存在感はベテランならでは。
「若い人を見守りつつ複雑な感情を抱く、人間くさい役です。危機的状況で人はどうなるのか、後進にどんな背中を見せるべきか。僕の役と作品を通じて感じていただきたいです」
16歳でデビューして今年で40年。実際の仕事でも若手俳優が杉本哲太から学ぶ背中はある。
「年を重ねるごとに、一つのセリフに対して丁寧に、真摯に向き合うようになりました。余裕が出てきたからこそ、慎重に取り組みたいんです」
◆YouTuberにも興味あり!?
いまだ衰えぬ仕事への探究心も健康と体力維持があればこそ。50歳からジム通いを始め、今も継続中だ。
「新しいことに挑戦し続けたい。コロナ禍で最近台所に立つこともあって、ブロッコリーの茹で方をYouTubeで探しました。そんな流れでYouTuberも興味あります(笑)」
キャリアを重ねても変化を恐れない。男前な中年の、見せるべき姿だ。
【杉本哲太】
’65年、神奈川県生まれ。’81年、ロックバンド「紅麗威甦」でデビュー。’84年、映画『白蛇抄』で日本アカデミー賞新人賞を受賞。映画やドラマなど幅広く活躍している。代表作に『相棒』『アウトレイジ』など。内閣官房長官・長沼周也役を演じる日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』はTBS系にて10月10日(日)夜9時スタート
取材・文/中村裕一 撮影/桑島智輝 スタイリング/能城匠 ヘアメイク/石邑麻由 衣装協力/HEMT PR
※週刊SPA!10月5日発売号より
【中村裕一】
株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter