家賃30万超えの高級タワマンに、やってきた女。イイ感じだったのに突然帰宅したのはナゼ…?
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:推定年収3,000万の男。寄ってくる“その他大勢の女”にならないために、女がしたコト
「智さん、今日はもう帰ろうかな」
僕の家に来ていた結衣。
“今からいい感じになる…!!”と思っていたタイミングで、突然帰り支度を始めてしまった。
「え?もう帰っちゃうの?」
時刻は、まだ22時だ。帰るには少し早すぎる気もする。
それに、男友達の圭佑もさっき合流したばかりだ。
「もう一杯くらい飲まない?持ってきてくれたワインもまだあるし」
「お2人で飲んでください」
そんな話をしながら、結衣は飲んでいたグラスや使ったお皿などをキッチンへ運んでいる。
「いいよ、置いといて。それより、本当に帰る?」
「そうですね、明日早いので。お邪魔しました」
こうして、嵐のように去っていった結衣。
ポツンと家に男友達と残された僕は、虚しさが襲ってくる。
でもまた会えるだろう。
そう思っていた。だがこの2度目のデート以降、結衣からLINEの返信が来ることはなかったのだ…。
女が男の家を訪れたとき、“無理!!”と思った理由とは
Q1:女が最初に、男の行動でひいたことは?
結衣と出会ったのは、1ヶ月前のこと。
元々、結衣は圭佑の友だち。僕が圭佑とご飯を食べていたら、たまたま彼女から連絡がきたのだ。
そして結衣も合流することになり、3人で軽く食事をすることになった。
「智と会うの、初めてだっけ?」
圭佑からの紹介に、結衣も僕もうなずく。
「こんな綺麗な人、一度会ったら忘れないよ」
自分でも驚くほど、サラサラと言葉が出てくる。
そしてその言葉にはにかむ結衣がとても可愛くて、僕の心は鷲掴みにされた。
「そんなそんな。智さんのほうこそ。圭佑くん、こんな素敵な人がいたなら紹介してよ〜(笑)」
ただただ、結衣はひたすらに可愛かった。
そしてすぐ圭佑にLINEグループを作ってもらい、僕は結衣に直接連絡をしたのだ。
すぐに会いたかったもののなかなかタイミングが合わず、ようやく日程が合ったのが、初めて会ってから1ヶ月後のこと。
ー 智:じゃあその日、僕の家でホムパにしようか。時間は19時くらいとか?― 結衣:分かりました。楽しみにしていますね。
そうして、当日を迎えた。
この会には圭佑も誘っていたのだが、当日の17時くらいに圭佑から「仕事で遅くなる」と連絡が来た。
圭佑からのLINEを見て、申し訳ないが、心の中で「仕事よ、長引け…!」と思ってしまったことは否めない。
結衣と2人きりになれるなんて、相当ラッキーだ。
そんなことを考えていると、結衣からもLINEが来た。
― 結衣:何か買っていく物はありますか?ワインは買いました。
冷蔵庫を見ると、何もお酒がなかったことに気がつく。
― 智:ごめん、今家に何もないから、飲みたい分のお酒はあると嬉しいかも。ご飯は食べた?― 結衣:まだなんです〜。智さんは?
― 智:僕はさっき軽く食べちゃったから、結衣ちゃんが食べたい物を買ってきて^^
そんなやりとりをして、2時間後。19時ちょうどに結衣がやってきた。
僕の家に結衣が来るのは、不思議な感じだ。少し緊張しながらエントランスの解除ボタンを押す。
部屋も綺麗にしているし、25階から見える景色も完璧なはずだ。ラッキーなことに今夜は空気も澄んでいるため、夜景が綺麗に見える。
お気に入りのカッシーナの高級ソファをポンポンと叩き、再度室内を確認してから部屋のドアを開けた。
「この部屋にいたくない..」女が、滞在時間3時間で帰宅した理由
Q2:女が部屋に入った途端に「帰りたい」と思った理由は?
「お邪魔しま〜す」
「結衣ちゃん、いらっしゃい」
部屋に入るなり、キョロキョロと辺りを見渡す結衣。
「あれ?圭佑くんは?」
「仕事で遅くなるみたい。もしかしたら結構遅くなるかもだって」
「そうなんだ。すごい素敵な部屋に住んでいるんですね」
それはそうだろう。多少無理をしてでも、絶対住みたいと思ったマンションだ。
1LDKで55平米。30万を超える家賃は決して安くはないものの、自分を高めるための投資だと考えている。
改めてこの部屋にしてよかったなと思っていると、結衣がニコッと笑顔を向けてきた。
「ワイン、買ってきました。白ワインのほう、冷やしてもいいですか?」
「もちろん。2本もありがとう」
想定外の2人きりの時間に、僕は少し緊張しながらワイングラスを2脚出す。
「グラス、これでいいかな」
「はい。ありがとうございます」
そして結衣が買ってきたくれたつまみを広げながら、緊張しつつも一緒にソファへ座る。
「このソファ、素敵ですね」
「さすが結衣ちゃん、お目が高い!数年前に出会った、お気に入りの物でさ」
「そうなんですね〜。ちなみに、今日はお仕事だったんですか?」
「うん、そうだよ。でもリモートだったから早く終わったけど」
「智さんって、なんのお仕事されているんでしたっけ?」
「僕はIT関連の会社をやっているよ。結衣ちゃんは不動産系だっけ?」
「そうです」
そんな会話をしていると、圭佑から連絡が来た。
「圭佑、もう少しかかるみたい」
「そうなんですね。ご飯、大丈夫ですかね」
「たしかに。まぁ何か適当に」
「智さんって、こんな素敵な家で普段はどう過ごされているんですか?彼女、本当にいないんですか?」
そう言うと、ぐいっと近寄ってきた結衣。これは僕に興味があることで間違いはないだろう。
僕の気のせいだろうか。さっきからお酒も進み、結衣はじっとこちらを見つめてくるのだ。
「結衣ちゃんのほうこそ。なんで彼氏いないの?」
「なんでですかね。出会いがなくて」
「しかも今の時期だと、出会いも少ないしね」
「そうなんですよ〜。って、そうだ!女友達を呼んでもいいですか?」
「え?今から?」
“友達を呼ぶ=相手にされていない”ということくらい、わかっている。
せっかく家で2人きりなのに、急に誰かを呼ぼうと提案してきた結衣に戸惑いつつ、ショックを隠せない。
「今日はいいんじゃないかな。もうすぐ圭佑も来るし」
「そうですか…。せっかくだったらもう1人くらいいたほうが楽しいかなと思ったんですけど」
そして結局1時間半後くらいに圭佑がやってきて、僕たちは3人で楽しく会話をしていた。
だが突然、22時前に結衣は“帰る”と言い始めたのだ。
― なんで急に?僕の部屋で、何か気に食わない点でもあった??
高級マンションに、良い眺め。センスのいい部屋で、港区アドレスでもある。
果たして、結衣はなぜ急に態度が変わってしまったのだろうか。
▶前回:推定年収3,000万の男。寄ってくる“その他大勢の女”にならないために、女がしたコト
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女が家に上がった途端に“帰りたい”と思った理由は…