大阪コロナホテルのツイッターはぶっトンでる コロナ禍で編み出した工夫

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【ツイッターは仕事!企業公式「中の人」集合(18)】

新大阪駅へやってくる新幹線の窓から見え、「大阪の窓口」として親しまれる大阪コロナホテル(大阪市)。オーナーが無類のブタ好きであるため、館内各所で同氏がコレクションしたブタグッズにお目にかかれる「ブタ推しホテル」でもある。

コロナ禍でただでさえ苦境に立たされている業態であることに加え、ホテル名に「コロナ」とあるために、いわれのない風評被害にさらされた過去がある。だが、今では「ツイッターを見て泊まりに来た」宿泊者も出てきているそうだ。つらい立場を逆手に取った、明るい運用がウリの担当者を取材した。

「SNS活用してみたい」と自己推薦

【大阪コロナホテル】ホテルの営業情報やサービスにまつわる情報発信を中心に、宿泊客との交流も行う。アカウント開設は2015年12月、現担当者は20年1月から運用中。

担当者は、営業統括部と広報部を兼任する社員。ホテル従業員として働いていた時期もある。現在の主な業務は「あべのハルカス」内貸会議室の営業活動と、ツイッター運用だ。

同ホテルイメージキャラクターである、シルクハットをかぶった紳士のブタ「ジェントン君」のお面をつけて活動しており、自らホテル内の廊下で反復横跳びをして広さをアピールする動画や、共用部に置かれたベンチに座ってワイン(に見せかけたブドウジュース)をかたむけ、優雅な過ごし方を紹介する画像を通じ、館内の魅力を体当たりでアピールしている。

入社時には既にアカウントがあったが、ほぼ運用されていない状態だったため、自己推薦で「中の人」になった。

「大阪コロナホテルは新大阪駅から近く、広い大浴場があり、さらに食事もおいしいなど、良いところがたくさんあると思っています。しかし、情報を伝える場がホームページしかない状態になっているのが、もったいないと感じていました。そこで20年1月の年初会議で、SNSを活用してみたいと所信表明したのが始まりです」

間もなく、「バズ」を体験した。20年1月27日に「コロナウイルスと当館、大阪コロナホテルは全く関係ありません...!!!」と投稿したところ、約7万もの「いいね」がついた。これがきっかけでフォロワーが増え、宿泊しにきた人もいるそうだ。励ましの言葉も寄せられ、多くの社員が「これからもこの名前で頑張っていこうと、強い気持ちを抱いた出来事」だったという。

「名付け人に確認を取るのが難しいうえ、由来が諸説あるのですが、大阪万博(編注:日本万国博覧会)の年に誕生したので、シンボルとなった『太陽の塔』から着想を得たのかなとみています。コロナは太陽の周りに現れる輝きのことですから、ポジティブなイメージのもと、命名したはずです。だからこそ、自分たちも明るくやっていかなければと」

ワクチン職域接種会場として提供

コロナ禍で痛感したのは、「『宿泊場所の提供』以外にも、できることを模索する大切さ」だ。以前であれば、取りかかる前に無理だと諦めたはずのことでも「まずは、ちょっとやってみる」と、物事が思った以上に運ぶ場合があると気付いた。

「例えば、当社が所属している大阪府旅館ホテル生活衛生同業組合を対象とした、新型コロナウイルスワクチンの職域接種会場として、ホテルを開放しました。前例がないので難しいかと思ったのですが、加盟している日本旅館協会に申請をしたところ実現しました。『率先して行動に移すことに意味がある』と考えた結果です」

このように、営業に広報活動、その他さまざまなアイデアを形にするための業務を並行しているので、腰を落ち着けてツイッター運用できる日ばかりではない。そこで担当者が編み出したのが「作り置き」だ。思いついたことを、スキマ時間に素早く書き溜める習慣を付けたおかげで、「常に20個くらい、投稿時期を選ばないネタツイートの下書きがある」そう。

「忙しいときはストックをそのまま使ったり、少し添削したりして投稿しています。それでも、いざつぶやこうとすると、『こんなことを言って大丈夫か?』と不安になり、お蔵入りすることが結構あります(笑) 下書き時とは違う頭と目で文章を見直せるので、炎上リスク低減に繋がるという意味でもおすすめです」

地道な活動が社内で評価され、「表彰状をもらったこと、肩書きが『リーダー』から『チーフ』へ昇進したことが本当に嬉しい。トンでもないことです」と笑顔を見せた担当者。「失敗もたくさんしていて、今もツイートボタンを押す瞬間は怖いなと感じますが、『ぶたたかく』見守ってくれるフォロワーのために、人を楽しませる運用を心がけていきたいです」と締めくくった。<J-CASTトレンド>

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