難しいオフィスカジュアルの基準。職場での意識のすり合わせ方

今回のお仕事ハックは「服装が派手すぎる後輩がいる」とのお悩みに、ライターのぱぴこさんがアドバイス。

服装が派手すぎる後輩がいる

私の後輩に、服装が派手すぎる子がいます。事務職なので、社外の方とお会いする機会はないのですが、さすがに派手すぎるんじゃないかといつも気になってしまいます……。

服装については指導するべきなのか、するとしたらどのように伝えたらよいのか教えてほしいです。

服装問題! 難しいですね。難しいですが、一般的に女性から見て「さすがに派手すぎる」と感じるのであれば、派手すぎる確率はぐぐっと上がります。

社外の方とお会いはしないとのことですが、「んんん?」と思う服装の人がいると全体の調和が……と気になる部分はどうしてもでてきます。

私も、過去チームに配属された新卒女子が「ノースリーブ」「胸下のロングヘア」「色の濃い(ネイビーやカーキ)のネイル」などの「ちょっとそれは……絶妙にアウト……!」という服装だった時に、同僚や上司と「指摘していいのか⁉ ダメか⁉」とザワザワしたことがあるので、心中お察しします。

実際に後輩や同僚で「服装が派手である」と上司に呼び出されて諸注意を受けた人間を知っていますが、その後の上司に対する心象は明らかに悪くなっていました。

ちなみに、私の経験則ではありますが、男性は女性に比べて「ビビットカラー」を派手と感じる傾向が強いようです。目の覚める「赤!」や「黄色!」はもちろんのこと、女性からすると大丈夫だと感じる「青」も派手だと判定されることがあります。

■個人の注意ではなく、全体への注意の方法を取る

さて、非常にセンシティブな服装の問題ですが、どう対処すればよいのでしょうか?

やはり、個別に注意すると非常に波風が立つ話なので、個人で服装の注意やお小言を言うのは適切ではありません。そのため、チームや会社単位で「マナーを周知」する名目で対処するのが適切です。

1.チームミーティングや部会でビジネスマナー研修として周知

2.人事、総務からのレクチャーや会社規定を流用

◇1.チームミーティングや部会でビジネスマナー研修として周知

チームミーティングなどの単位で、男性女性を含めてビジネスマナー研修的に周知すると、その後の注意も「この前の研修でもあったでしょ?」と口実ができるので非常にスムーズになります。

冒頭で触れた「派手な服装の新人」への対処はこの方式でいきました。全体に周知しつつ、本人にも自覚を持ってもらう戦法です。期初や季節の変わり目(特に薄着になる夏)のタイミングだとより「うまい口実」として利用できます。

◇2.人事、総務からのレクチャーや会社規定を流用

1と似ていますが、チームや部単位ではなく「会社として」の規定があるのであれば、そちらを利用すると「会社の規定だから」の言葉が水戸黄門の印籠効果を発揮します。管理部署から注意や通達をしてもらうことが一番波風が立たない方法です。

■周知する際は具体的に、画像や写真で意識を合わせる

1,2のどちらの対応を取るにせよ、何が良くて、何が悪いのかの解釈の余地を残してしまうと後々揉めます。そのため、できるだけ画像資料を用いて OK/NGの例を周知することが重要です。

服装規定でよくある「華美な服装は避ける」などの表現は「華美」の基準が人によって変わってしまうので避けましょう。また、男性/女性両方の服装に触れることが必須です。

例えば、髪の毛のトーン番号を指定して「これ以上の数値は避けること」など具体例を意識しましょう。

ビジネスマナー、服装、などのキーワードで探すと写真を用いた説明資料は見つかるのでそれらをスライドにまとめて規定として活用すると、同様の問題が起こった時にも対処が可能です

Point.

・個人で注意をするのは軋轢を生む可能性があるため避ける

・チーム、部、会社などのオフィシャルな単位で服装研修、マナー研修をする

・イメージを合わせるために具体的な画像や写真で伝える

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

2021/10/5 11:10

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