岸田氏、金融所得課税の引き上げ示唆で投資家の国外脱出が始まる?

拡大画像を見る

 河野太郎氏との決戦投票を制し、第27代自民党総裁に選出された岸田文雄氏。以前から格差是正による中間層の拡大を訴えており、その一環として株やFXなどの金融所得にかけられている一律20%(所得税15%+住民税5%)の金融所得課税を見直し、税率を引き上げることを掲げている。

 2022年度の税制改正議論でも大きな焦点になると見られているが、稼ぎが大きくなるほど税率が増える所得税と異なり、金融所得課税は収入に関係なく同じ。そのため、以前から「金持ちが優遇されている」と批判の声が挙がっていた。

 ただし、金融所得課税が現在の20%から増税された場合、投資家たちが一斉に海外へ移住するのではとの懸念もある。なお、株取引を例に挙げると、多くの日本人投資家が暮らすシンガポールでは資本取引に該当する株式の売却益は非課税。マレーシアも非課税だ。

「近年、投資家が税率面で優遇された国に移住するのは世界的なトレンドで、日本人も例外ではありません。世界には金融所得課税を低税率や非課税にすることで多額の資産を持つ投資家を受け入れたいと考えている国があり、そうした国へ漏出することは日本にとってはマイナスです」(マネー誌編集者)

 今春シンガポールに移住したオリエンタルラジオの中田敦彦、マレーシアやマルタ、キプロスに拠点を持つ歌手のGacktも実業家としてだけでなく、投資家としての一面も持つ。そう考えると、彼らには先見の明があったとも言える。

「金融所得課税の増税は、岸田新総裁の主要政策のひとつでほぼ間違いなく実現されるでしょう。そうなれば現在のコロナ禍でも移住の手続きなどは可能なため、税率面で優遇された国に投資家が次々と脱出するのは目に見えています。実際、私が取材した投資家たちの中にも移住を真剣に考えている方は何人もいますよ」(同)

 給料の中から少額の資産運用を行う一般市民にとっては海外移住なんて夢のまた夢。格差是正のための金融所得課税の引き上げが結果として中産階級を圧迫させることにならなければいいが……。

関連リンク

  • 10/4 18:00
  • アサ芸Biz

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます