ゲームファンの注目を集めるインディーゲーム『DELTARUNE』新章が無料配信!その魅力と足跡とは?
『DELTARUNE』(デルタルーン)というゲームをご存じだろうか? 9月18日からChapter 2が無料配信され、ゲームファンの間で話題となっている。本作はいわゆるインディーゲームとよばれるもので、メインクリエイターのトビー・フォックスを中心に少人数の開発者で制作が進められている。
今回無料配信されたChapter 2は、待ちかねていたゲームファンが殺到し、配布元のサーバーがダウンしたり、配信直後の同時接続が10万人を超えるなど、インディーゲームの枠を超えた事態が起こっている。
いったい、『DELTARUNE』とはどんなゲームなのか?
前作『UNDERTALE」とは?
『DELTARUNE』の話をする前に、同じクリエイターが手掛けた『UNDERTALE』(アンダーテイル)のことを知っておく必要がある。2015年9月にPC版RPGとして登場した『UNDERTALE』は、その後PS4やSwitchなどでも展開されている。
地上から隔絶された地底世界が舞台の『UNDERTALE』。プレイヤーは地底世界に落ちてしまった「ニンゲン」の子供を操作し、地上に帰還する過程でモンスターと出会い、ふれあいながら冒険を続けるRPGだ。
とここまでよくあるRPGの設定だが、本作の特徴はキャッチコピーにもなっている「誰も死ななくていいやさしいRPG」に集約されている。一般的なRPGとは異なり、必ずしも敵を倒す必要がない。具体的には、敵に話しかけたり、逃したりすることで展開が変わるような設計になっている。
もちろん、戦闘もできるのだが、ここにも特徴が。2DシューティングRPGとも呼ばれる本作の戦闘は、コマンド選択式のバトルに緊張感を与えている。敵からの攻撃は、弾幕シューティングのように「リアルタイムで避ける」ことになるのだ。
これらのシステムにレトロ感のあるグラフィックと独自の世界観が融合しており、今なお高い評価を得ている。加えて、トビー・フォックス自らが手掛ける音楽も支持を集めており、インディーゲームながら熱狂的なファンが世界中にいる名作なのだ。実際、彼の音楽に対する情熱と能力は高く、『ポケットモンスター ソード・シールド』ではBGMを提供して話題となった。
『DELTARUNE』に話を戻そう。『UNDERTALE』の続編という設定ではないものの、文字の並びを見れば気がつくが、『UNDERTALE』のアナグラムになっていることかわかるとおり、前作をかなり色濃く残している新作だ。
2018年10月にChapter 1の無料配信が始まった『DELTARUNE』は翌年にPS4とSwitch版が登場。そして、先週からChapter 2が無料配信された。
本作も見下ろし型RPGで、 プレイヤーはクリスという名の「ニンゲン」を操作することになる。敵とはランダムエンカウントだった『UNDERTALE』とは異なり、敵は可視化されているので回避することができる。
Chapter2も1に続いて無料配信となったのだが、
・浮いたお金で別のインディーゲーム開発者をサポートしてほしい
・それでもまだお金を支払いたい場合はBandcampで配信開始されたサウンドトラックを購入してほしい
という意向を開発者側が表明しているのもユニークだ。無料配信とはいえ、日本語化されていることも評価したい。
RPGという特性上、詳しいストーリーなどの紹介は避けるが、本作は全5章で構成される予定で開発が進んでいる。重厚長大なゲームが市場を席巻する中、巣ごもり需要の影響もあってインディーゲームの勢いも出てきている。先日行われたNintendo Direct内でSwitch版の配信開始がアナウンスされ、盛り上がったことも記憶に新しい。Chapter 3以降の展開からも目が離せない。