「誤嚥性肺炎撃退ガイド」生涯現役の「喉と肺」を育む簡単トレーニング

 物を飲み込む身体機能が低下し、唾液や食べ物とともに細菌が気道へ流入することで、肺炎を発症する「誤嚥性肺炎」。厚生労働省の2020年人口動態統計では、「誤嚥性肺炎」を含めた「肺炎」が80代の死因第3位だった。「たかが肺炎」と、けっして甘く見てはいけないのだ。

「75歳以上の肺炎入院患者のうち、7割が誤嚥性肺炎です。高齢者の病気と思われがちですが、実は、その元になる喉の老化は40代から始まっています。その衰えを放置すると、発症年齢もどんどん早まるんです」(医療ジャーナリスト)

 さらに怖いのは、一度発症をすると回復が困難な点だ。『死ぬまで噛んで食べる 誤嚥性肺炎を防ぐ12の鉄則』(光文社)の著者で、『ふれあい歯科ごとう』の代表の五島朋幸氏が言う。

「誤嚥性肺炎で入院すると、禁飲食の処置が取られ、飲み込む機能がより低下してしまいます。その結果、退院後も発症を繰り返す、悪循環に陥ってしまうので、何よりも予防が重要です」

 厚労省の調査によると、肺炎入院患者に占める誤嚥性肺炎の割合は50代から急に増え始める。つまり、50代から予防を始めるべきだと言えるだろう。

 NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長で、呼吸改善治療の第一人者である『みらいクリニック』院長の今井一彰氏が、まず喉の状態を判別する簡単なテストを教えてくれた。

「30秒間で何回つばを飲み込めるか、試してください。5回以上が合格ラインとなります。2回以下の人は、すでに喉が衰えており、発症リスクが高いですね」

■「スルメ噛み運動」が予防に

 また、日常生活の中に潜む予兆症状にも注意したい。

「食事時にむせる人や、よく風邪を引く人、常に喉に痛みや不快感を抱えている人は要注意です」(前同)

 誤嚥性肺炎の予防には、「スルメ噛み運動」が有効だ。前出の五島氏は、これで喉を鍛えると、飲み込む機能を向上できるという。

「短冊状のスルメを奥歯に乗せ、5回噛んだら手を使わずに反対側の奥歯に持っていきます。これを5往復です。この運動は、喉の動きだけでなく、舌の動き、噛む力、唾液の分泌など、正常に飲み込むためのすべての能力が鍛錬できます」

 さらに、肺を鍛えることでも効果が得られる。

「鼻から自然と空気を吸えるようになると、深く、ゆっくりとした呼吸になり、肺機能が強化・改善されます」(前出の今井氏)

 そのためのトレーニングとして、今井氏は「あいうべ体操」を提唱している。

「(1)“あ”ーと口を大きく開く、(2)“いー”と口を大きく横に広げる、(3)“うー”と口を強く前に突き出す、(4)“ベー”と舌を突き出して下に伸ばす。(1)~(4)のセットを、食後に10回、一日30回を目安に行います。これを続けると、正しい鼻呼吸が身につきます」(前同)

 誤嚥性肺炎を撃退するために、生涯現役の喉と肺を手に入れよう!

関連リンク

  • 10/1 12:00
  • 日刊大衆

スポンサーリンク

この記事のみんなのコメント

2
  • エッコ

    10/1 18:46

    数年前に教育テレビ(?)か、NHKか何かで嚥下力が落ちると危険だし、早く衰えるとか介護関係の番組で言ってて、嚥下力鍛えるアイテム(NHKなので商品名は言わない)紹介してるの見て、かなり早いうちから始めりゃ効果も期待出来るんじゃ?と思ってネットで探して購入して使ってる(笑)「ぺこパンダ」って商品。

  • 喉の衰えは40代から!自分の唾で噎せるようになったら危険

記事の無断転載を禁じます