「犬は優れた人間」脳卒中で倒れた飼い主の異変を察知した愛犬 家を飛び出し隣人に助けを求める(米)

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米フロリダ州ゲインズビル在住のロター・ヴァイマンさん(Lothar Weimann、68)は今年5月27日、自宅に1人でいた時に脳卒中に襲われてしまった。ロターさんの異変に気付いたのは愛犬でジャーマンシェパードの“エリー(Ellie、7)”だったが、すぐさま隣人に助けを求めるために家を飛び出した。

エリーは脚に遺伝性の奇形を抱えており、関節の痛みにより普段から脚を引きずるようにして歩いていたが、この時ばかりはものすごい速さで走ったという。家の外に出るまでには3つの扉があったが、全ての留め具を自分で外して外へ出た。

隣に住むダン・バートンさん(Dan Burton、51)は外で激しく吠えるエリーに気付いたが、逃げ出してしまったのかと思ってロターさんの家にエリーを連れていった。

そこでロターさんに話しかけたダンさんだったが、当時の状況を「何かがおかしいとすぐに分かりました」と振り返る。ロターさんはろれつが回っていない様子で「大丈夫だ」と言っていたという。

「いつものロターさんとは違っていて、私の名前も分からない状態でした」と話すダンさんは、歩き回っていたロターさんを椅子に座らせると、頭にぶつけたような傷跡ができているのを発見した。このことから直前に転倒していたことが考えられ、急いで救急車を要請した。

脳卒中の症状は意識を失ってしまう重篤な症状もあるが、食事中に箸を落とす、ろれつが回らない、視界が半分になるなど軽い症状から始まることも少なくない。こうしたケースでは周囲の人や自身でも脳卒中を起こしていると気付かないことがあり、治療の遅れに繋がってしまう。

ロターさんはろれつが回らないという比較的軽めの症状だったため、まさか自分が脳卒中を起こしているとは思いもしなかった様子だ。しかし幸いなことにエリーが助けを求めに走り、ダンさんが救急車を呼んでくれたことですぐに治療を受けることができた。

脳卒中の症状が出てから約40分後に救急車が到着し、その16分後には病院に到着した。ロターさんは自ら救急車に乗り込んでいたが脳卒中と診断され、さらに心臓病と2型糖尿病を患っていることも発覚した。

そして治療を続けて4か月が経った現在、ロターさんは体重を25ポンド(約11キロ)落として退院した。脳卒中に襲われた当時、前兆と思われる熱や咳があったと振り返るロターさんは回復してきてはいるものの、パソコンの操作や歩行に支障が出ているという。

愛犬エリーに命を救われたロターさんは「私はいつも、犬は優れた人間であると言っています。犬と一緒にいるのは良いことですし、犬を飼っていれば生涯の伴侶を得たのと同じだと思いますね」と犬への愛情を明かした。

ちなみに行動学の専門家によると、犬種によっては血圧のわずかな変化など体内の生理的な変動を感じ取ることができるという。

犬のトレーニングサービスを提供する会社「Procyon Training LLC」のオーナーで、フロリダ州マリオン郡のアニマルシェルター「Humane Society of Marion County」でマネージャーを務めるステファニー・ロバーツさん(Stephanie Roberts)は「犬が私たちを見て匂いを嗅ぐことで『何か違う』と感じることができるのは、犬と私たちの複雑で深い関係を示しています」と見解を述べている。

実は過去にも似たケースがあり、散歩中に発作を起こした飼い主を見た犬が走行中の車を止めて助けを求めたことや、仲良くしている隣人が転倒したことを察知して飼い主に知らせたこともあった。

画像は『Fox News 2021年9月25日付「Man’s best friend: Dog alerts neighbor when owner has stroke」(Melissa Hernandez de la Cruz/Fresh Take Florida via AP)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • 10/1 6:00
  • Techinsight japan

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この記事のみんなのコメント

1
  • トリトン

    10/1 9:51

    やはり犬は頭が良いし信頼関係さえあればこのようなこともするのだよね。お利口さんなワンちゃんですな。

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