ひろゆきが「親ガチャ」という言葉をポジティブに捉える理由

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―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

「親ガチャ」論争が勃発して以来、親世代の意見は多くが否定的だ。「育ててもらった親に対して言う言葉ではない」と。しかし、著書『僕が親ならこう育てるね』を上梓したひろゆき氏は「子どもが親の不満を話せることはいいこと」と説き、話題を呼んだ。そもそも、親世代は怒る前に、子どもに「親ガチャはずれ」と言われなければいいーー。そう話すひろゆき氏が考えた、子どもの育て方とは?

◆“親のせい”にしない、子どもの育て方

 最近「親ガチャ」という言葉が話題です。ネット上で若い人たちが使っていた言葉で、ガチャガチャのように親や生まれた家庭環境は自分で選べないという意味。「そういう言葉を使うと親が傷つく」「この言葉を使うのが良くない」と大論争になっています。

 しかし、その概念はもっと昔からありました。家が貧しいから自分は大成できなかったとか、親の容姿が悪いから自分の容姿も悪いとか。重たすぎる要因がいろいろあるわけですが、それを気軽に話せるようにしたのが「親ガチャ」という言葉でした。

 今回、その気軽さが「軽々しく言うものではない」と批判されているわけですが、僕は子どもが親の不満を他者に気軽に話せるのは良いことだと考えるので、「親ガチャ」という言葉を子どもに使わせないようにするのは反対です。

◆「親ガチャ」という言葉を気軽に使える社会のほうがいい

 世の中には、毒親やモンスターペアレントとか呼ばれる、頭のおかしな親が存在します。事実、令和2年度の児童相談所の児童虐待対応件数は20万5029件で過去最多。少子化が進んでいるのに児童虐待は増えているわけです。日本での通報件数は少ないですが、親による性的虐待のニュースは、アメリカやフランスとかだとよく見かけたりします。

 そうした親の犠牲になる子どもを減らすためには、子どもが自身の親の状況を周りに気軽に話すことが大切。「自分の家庭はおかしいのかも?」と気づく機会を与えることになります。

 虐待を受けている子どもは、親から「躾の一環」と言われることが多く、家庭内しか知らない子どもは虐待を「普通」と信じ込んでしまうものです。そんな事態を回避できるなら「親ガチャ」という言葉を気軽に使える社会にしたほうがいいと思うんですよね。

◆「親ガチャ失敗」を受け入れることも大切

 それでも「親ガチャ失敗は心外」と思う親もいると思うので、それなら「親ガチャ失敗」と言われないようにすればいいだけです。

 子どもが「親ガチャ失敗」と言うのは「親のせいで失敗した」と感じているわけですが、それは親が“親のせい”と思わせないよう、子どもときちんと向き合わなかった結果だと思うのです。

 そう思わせないためには、容姿など先天的な部分以外の行動が原因ならば、子どもが感じたことを親が事実として認め、説明して納得してもらえるよう時間を使うか、自らの行動を変えて、子どもとの関係を築き上げればいい。

 自分が嫌われるようなことを子どもにして、嫌われたことを怒るとか意味がわかりませんしね。

◆子どもの成長は、親や家庭以外にも大きく影響される

 逆に「イケメンや美女じゃない」と先天的なもので批判された場合も、まずは事実を受け入れる。子どもの遺伝子の半分は親のもので伴侶を選んだのも親ですから。

 ただ、ここで親が傷つく必要はありません。それは祖父や祖母からの遺伝なので「私も親ガチャ失敗だけど、楽しく暮らせているよ」みたいな返しをすればいいんじゃないかと思うのです。

 仮に親ガチャに失敗しても、子どもの成長は親や家庭以外に友達や学校などの環境にも影響されるものです。いくら親ガチャに失敗したとしても、うまくいく場合もあります。そうなっていくためにも、気軽に「親ガチャ」と言える社会のほうがいいですよね。

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

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  • 9/30 11:54
  • 日刊SPA!

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