ひろゆきが考える「子どもの習い事をムダにする親のNG行為」

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

 鋭い発言で世を賑わす日本屈指のインフルエンサー・ひろゆき氏。著者『僕が親ならこう育てるね』では子育て&教育をテーマに、多くの親が悩む問題についてストレートな意見で子育ての本質に切り込んでいる。そこで、今回は「子どもの習い事」について話を聞いた。

◆「格闘技」が習い事として最もおすすめな理由

――子どもに習い事は何をさせたらいいと思いますか?

ひろゆき:万人向けの習い事という正解は難しいですが、強いて上げるなら「格闘技」一択ですね。

 日本の学校では、そのほとんどでいじめが発生します。いじめの原因や理由は些細なことがきっかけなので、取り除くのは難しいですが、物理的に強ければいじめられる可能性は減ります。

 格闘技をしていれば、体も強くなるし、殴ったり殴られたりするのに慣れてしまえば、大して痛くもありません。何より「どの程度殴り殴られても大丈夫か?」「防御はどうするのか?」の知識を得られれば、ケンカやいじめに遭遇しても、その状況を切り抜けるのが容易になると思うんです。

◆親は「子どもは気まぐれである」と理解する

――でも、いまの子どもたちは英語にピアノ、水泳などいろいろな習い事をしています。

ひろゆき:誰からに「〇〇習わせたらいいよ」は真に受けないほうがいいですね。本人が望んでいない習いごとをやらせても〝嫌なこと〟で終わってしまうので、ムダです。子どもの意思や性格や趣向を無視した習いごとの〝押しつけ〟はよくありません。

 大切なのは、余裕を持って子どもの向き不向きを見極めること。

 無料体験や職業体験などからいろいろ試すのはありですが、そこで子どもが「嫌だ」と言ったからと言って向いてないわけじゃない。子どもは刹那的に判断しますので、嫌いでない可能性もあるわけです。親は「子どもは気まぐれである」と理解して、接するのが大切なのです。

◆親ができない習い事をさせても無意味

――親心としてはやってほしい習い事もあると思います。そういう場合はどうしたらいいですか?

ひろゆき:まずその習い事を楽しいと思ってもらう必要があります。例えば、ピアノ。親が楽しそうにピアノを弾いていることが何よりも大切で、子どもは親がやっていることを真似したがる生き物。その結果、周りの子どもに比べてピアノができるようになると、それが自信になって自発的に練習するようになる可能性があります。

 そもそも親がスキルを持っていないもの、できないものを習わせる、やらせても意味がないと思っています。親が英語を喋れないのに、子どもを英会話スクールに通わせても、「授業が役に立っているのか?」「本当に英語が喋れるようになっているのか?」という判定ができませんよね。

◆「ご褒美」でやる気を維持させることの問題点

――たしかに親のエゴだけで強引にやらせても、やる気を継続させるのは難しそうです。

ひろゆき:子どもが好きでもないのに強引にやらせて、親もスキルがない場合はだいたいムダに終わるはずです。そこはクリアできたとして、子どもを乗り気にさせたいとき「ご褒美制度」を導入する親がいますが、僕はこれには弊害があると思っています。

 例えば、ピアノ教室に行く前の練習にご褒美をあげると、子どもは「ご褒美がもらえるからピアノをやる」と認識します。すると、ほかの行為は「ご褒美がもらえないムダな行為」という認識になってしまうので、よくありません。

 ご褒美制度を導入するなら「練習したから」という日々の出来事ではなくて、発表会など不定期なものへの努力の結果にご褒美をあげるほうがいいと思うのです。

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

2021/9/29 11:54

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